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魚たち

 筆者は隣人よく虫や爬虫類のコレクターだと思われるのですが、その数に負けないくらい魚も飼ってまいりました。硬骨魚類を120種類以上。タナゴやメダカ類、コリドラスの繁殖も手がけましたし、古代魚といわれる仲間も飼いました。海水魚は飼ったことないです。水の管理ががたいへんだし。あと、ディスカスやアロワナなどの高級魚も筆者のお目当てではありませんでした。
 今から15年以上前の20世紀末には魚類の飼育に没頭した時期がありましたね。魚って写真が撮りにくくて動画をよく撮りました。8mmビデオのテープが何本か残ってますが再生手段がない。
 今も魚は飼ってますが、30cm水槽が自室と息子の部屋にあるだけです。水質管理の楽なアマゾンの小型ナマズやグラミーなんかを入れてます。
 日本の川魚といえば、コイやモロコ、タナゴやドジョウといったコイ目の魚が多いですが、アマゾンにはコイ類よりもナマズの仲間、そしてピラニアでも知られるカラシン目が多いですね。アフリカには淡水性のスズキ目がたくさんいますし、オセアニアにはまた独特の魚類層が見られます。肺魚もオセアニアの魚ですね。
 外国産の熱帯魚が色彩の鮮やかなものが多く、水質管理も容易で初心者向きですが、日本の川魚の水槽もシックでたいへん魅力的です。ただし、多くの国産川魚は水温の変化に強いものの水質には神経質で飼うのが難しいです。上手く水質に馴化してくれればあとは小まめに水換えを行なって水質の悪化を招かないようにするのがコツです。上手く飼えれば繁殖にも挑戦できます。
 まぁ、筆者の水槽はトカゲと同様で、たいていの場合は国境がなく、日本産もアマゾン産もアフリカ産も一緒くたでしたけどね。

コリドラス・ステルバイ

2013/11/13


 淡水性の鑑賞魚としては、そのユニークな形態とは裏腹にもっとも有名な魚の1つで、これを取り扱っていない熱帯魚ショップは見たことがありません。ナマズ目カリクティス科のコリドラス属の魚の総称でひじょうに多くの種を含むほか、飼育下での繁殖が容易なものが含まれ、様々な品種の作出も進んでいます。
 あまりにも有名なので、あえて筆者が記述することもないのですが、通俗的に言われているスカベンジャーの役名に従って、この魚を掃除屋に任命するのはあまりお勧めできません。水槽の底を忙しく泳ぎ回り、餌を拾い食いするほか砂利の中も突つくので、この魚を飼っていると水槽の中に食べ残しがなくて良いです。水底の魚なので本種だけを飼っている人は多くないでしょうから、餌は中層や上層を泳ぐ魚のことばかりを配慮するようになり、コリドラスには残飯整理をさせておけば良いと考える方も少なくないのではないでしょうか。
 コリドラスの多くは頑健種ですから、混泳水槽でのこのような環境でも元気にしています。でも、ベタやメダカの餌だけではコリドラスは物足りないです。動物質が多く沈降性のディスカスフードやアカムシなどを与えることも大切です。これらの餌は他の多くの魚にも適していますし。
 また、水質の悪化に強いものの糞やゴミの溜まった底砂をあさらせるのはよろしくありません。水換えは小まめに行なって、いつも綺麗な底砂環境を整えてやりましょう。それとコリドラスは水流を好むようです。エアレーション等であるていどの水流を作ってやると喜びます。


 ↑ コリドラス・ステルバイ。白い個体は本種のアルビノ。

 コリドラスが水槽の底でボーッとしているのは、危険信号です。水と底砂が綺麗で彼らが健康的である場合は、底砂をあさる行動のほかに上下に元気に泳ぎ回ったり、猛スピードで水面と水底をターンしたりします。これは水面にタッチする瞬間に空気を口に含み腸呼吸する独特の行動です。群生にも向いており、複数のコリドラスを同居させると、競うように上下に泳いだりして、スカベンジャーの側面を忘れさせてくれます。
 筆者が大好きなコリドラス・ステルバイは、飼育下での繁殖も容易な頑健種で、むかしは何度か繁殖にも挑みました。コリドラスの独特の繁殖行動T字フォーメーションを雑然とした混泳水槽でも観察できます。オスがメスに腹を向け、メスがオスの生殖口から出てくる精液を飲むのですが、この時雌雄がT字に並ぶわけです。メスは卵を尾ひれではさみ、そこへ腸管と通って精子が届いて受精が完了。受精卵は粘着性があり、水草やガラス面などにバラバラに産みつけられます。
 卵は指ですくい取って別の水槽に隔離して孵化させます。卵を放っておくとたちどころに他の魚の餌食です。
 むかし、産卵行動から稚魚の生育までを8ミリビデオに撮ったのですが、今は再生装置がありません。記録テープは探せば見つかるはずですが。
 以前はかなり高価だったCo・ステルバイも今ではずいぶん安価になり、アルビノまで作出されていますが、筆者の水槽ではアルビノ同士、ノーマル同士で産卵行動するのが常です。そういうものなんですかね。



 上の写真は、1998年のものです。水槽に吊り下げた隔離ケースに卵を収容しています。卵は粘着性が高く、指ですくい取って隔離ケースにくっつけておきます。
 下は隔離ケースの中の生後間もない稚魚です。矢印のところにいるオタマジャクシ型のものがそれなんですが、このショボい写真では判らないですかね。



プレコ

2013/11/14


 吸いつきナマズの異名を持つなかなか変わった魚です。一般的な魚とちがってお腹が幅広くて背中に行くほど狭まり、前から見ると三角おにぎりみたいな形状をしています。口器は頭部の下に付いていて、これで吸盤のように張りつきます。吸盤状の口には小さな剃刀のような歯列が備わっていて、これで石や流木に付着した苔を削り取って食べます。水槽内では茶苔を綺麗に食べてしまうので、掃除屋さんとして重宝しますが、雑食性が強く動物質も好んで食べます。
 水槽内では、茶苔のほかに水草も食べてしまいますし、魚が死ぬとそれも食べます。筆者は熱帯魚の水槽では常にプレコを飼うようにしているので、小さな魚が死去するとそのままにしておきプレコの餌にします。


 ↑ セルフィンプレコ(幼魚)

 ひじょうに多く種類がいます。わずかセンチの小型種から1メートルを越えるものまで大きさも様々で、色彩や形も千差万別です。正式にはプレコストムス。ナマズ目ロリカリア科に属する南米産の魚です。豊富なバリエーションのわりにはまとまったグループで、分類的にも同科にアンキストルス亜科とヒポストムス亜科を置くだけです。形状も一見してそれと判り、どんなプレコでも他の魚と見間違えることはないでしょう。
 オトシンクルスの仲間はかなりプレコに似ていますが、大型種でもせいぜい5cmていどと小さく、プレコと見分けが付くでしょう。ロリカリア科ヒポプトポマ亜科に属します。
 また、ロリカリア科ロリカリア亜科に属するファロウエラの仲間は、プレコを細く引き伸ばしたような魚で、ヒモナマズという和名が付いているそうです。
 オトシンクルスやファロウエラには、水槽内での繁殖が期待できるものもいますが、ひじょうに大所帯のプレコには繁殖が容易なものはほとんどいません。専門家は繁殖を手がけ、CB個体が流通しているものもいますし、家庭の水槽での繁殖例もなくはないようですが容易ではありません。


 ↑ セルフィンプレコ(成魚)

 ナマズの仲間は長命の頑健種が多いのですが、プレコはデリケートなものが多く、注意深く水質や水温を管理する必要があります。また精神的にデリケートなものも多くて、物陰に隠れたまま餌も摂らずに死んでいったり、同種間で激しい縄張り争いをしてボロボロになったりすることも少なくありません。
 プレコを入れておけば、みずぼらしい茶苔を綺麗に食べてくれるので水槽が美しく保てるなんてソップの人の話しを耳にすることがありますが、プレコを適切に飼うための労をかけるくらいなら、せっせと苔取りの汗を流した方がましなような気がします。


 ↑ セルフィンプレコの正面。

 とは言え、プレコはひじょうに魅力的な魚で、多くのファンがいて、ショップにも様々なプレコが泳いでいます。なんじゃこりゃというような見栄えのよろしくないものから、宝石のようなものまで。どうしても飼いたい方は、ショップの方に適切な水質および水温をしっかり聞いて、それを確実に維持するようにしましょう。水の管理さえできれば、思いのほか飼育は上手くゆき水槽の中で長生きしてくれます。
 水温25℃、水質PH7(中性)を維持できればたいていのプレコは大丈夫です。溶存酸素を確保するために弱くエアレーションしてやるのも有効です。水質を計測するためのPHや亜硝酸塩濃度の測定キットや、PHを調整する薬剤が市販されていますが、それらは一時的に水質を管理するだけのものです。水質は悪化し始めると忽然と変わりますし、PH調整薬剤も一時的に水質を改善するだけです。残餌を残さないようにすること、小まめに水換えをすること、この2点で水質を維持するのが一番です。


 ↑ セルフィンプレコ(アルビノ)

 また、水温の管理は冬場はサーモ内蔵型のヒーターに任せておけばよいですが、夏場は25℃を越えるのを防ぐのはひじょうに困難です。エアレーションを多めにして、水面に扇風機の風を当てて水の蒸発を促し、気化熱を奪うことで水温上昇を防ぐ方法があります。それでも30℃くらいにすぐなってしまいますが、その程度の高温であれば魚にとって危険なのは温度よりも溶存酸素の欠乏です。そのためにもエアレーションは有効です。



 じつは筆者はかなりのプレコ好きです。これまでに20種類以上のプレコを飼ってまいりました。その経験からも水質と水温の管理が最重要課題であることを学びました。これはまぁすべての魚に言えることなのですが。また、プレコは食い溜めのできない魚です。四六時中食べています。なので餌の不足はプレコを衰弱させます。充分な量の餌を与えつつ食べ残しを出さないようにする。これをクリアするには少量の餌を何回も与える必要があります。プレコ専用の沈降性の餌もあり、これはプレコが長時間かけて食べるようにできていてひじょうに有効なのですが、水をにごらせがちです。
 プレコの餌量が適当かどうかを見るには、プレコのお腹の観察が判りやすいです。餌が足りていない個体はお腹が明らかにへこんできます。お腹がへこんでいなければ餌が足りているということで、現状の給餌を維持すればよいです。
 神経質でなかなか飼育環境に馴れてくれず、採餌に消極的なためにお腹がへこんでくる個体もいますが、このメンテナンスが最もたいへんです。プレコが落ち着けるシェルターを設けてやり、あまり他の魚を入れないようにして徐々に水槽に馴らして行くしかありません。ひじょうに神経質な個体でも馴れてくれれば昼間から堂々と泳ぎ回り、他の様々な魚との混泳も可能になります。


 ↑ なんじゃこりゃプレコのバタフライプレコ。

 プレコは基本的には同じ種類のものを1つの水槽に入れない方が良いです。激しい縄張り争いそsたり、気の弱い方が拒食状態になったりします。これは大型種ほどその傾向にあり、数センチの小型種では群生も可能なものもいます。
 他の魚や種類の異なるプレコとの混泳は上手く行きます。ただ体長数十センチになる大型種では、異種同士のプレコが闘うこともあります。
 プレコ同士を同居させていてしばらく上手くいっていたのに、ある日突然ケンカを始めるというのもよくあるパターンです。飼育環境に馴化するほど縄張り意識が強くなりますから。たまに全く別の魚を追い回す個体もいますが、深追いはしません。また、体長数十センチのプレコとメダカのような小魚の同居は基本的に可能です。プレコは泳ぎ回る魚を捕食するタイプではありません。
 逆に大型魚との同居が上手く行かないケースがあります。筆者がガーパイクという大型の魚食魚を飼っていた時、その水槽の苔取りにプレコを入れたところ、悲劇が起こりました。ガーにプレコが食べられないか心配だったのですが、結果は真逆で、一夜のうちにガーがプレコに舐め尽くされてしまいました。夜行性のプレコは、ガーにくっつくと、せっせと舐めまわし、剃刀状の歯で表面を綺麗に削り取ってしまったのでした。翌朝、ガーは真っ白な魚と化し、数日のうちに死去しました。

 いささか神経質なプレコの中でも、本項に写真を記載したセルフィンプレコとバタフライプレコは水質や水温の変化に強く、飼いやすい種です。前者は飼育環境への馴化も早く、よく姿を見せてくれます。また成長がはやくかなりの大きさになります。数年で20センチを越えるくらいになり、なかなかの見応えです。セルフィンプレコは例外的な頑健種で、少々の水質の悪化をものともしません。様々な魚との混泳も可能です。
 これに比べてバタフライプレコの方は、あまり姿を現さず飼っていることを忘れる魚です。ルックスもよろしくなく、偏平な体でものの隙間に隠れています。長く飼っていくらか馴れてくると給餌の時などに姿を見せるようになり、その時は太いバンド模様が目立ち、なかなか美しく見えます。

 プレコに関してはたくさんのエピソードがあり話しは尽きないのですが、とりあえず飼育の勧めのさわりだけ、今回は書いてみました。


 ↑ プレコと言えば、水槽のガラスに張り付いた腹面の図は欠かせない。


 ↑ バタフライプレコ追加画像。

トランスルーセントグラスキャット

2013/11/12


 トランスルーセントグラスキャットとといういささか長い名前の熱帯魚ですが、ひじょうに有名でたいていのショップに取り扱いがある(なければ品切れ中かも)ので、グラスキャットと言えばお店の人もすぐに判ってくれます。全長10cmに満たない小さな魚で、透明な体が特徴です。これでもナマズの仲間です。たいへん長いヒゲを持っていてこれに触れる餌に飛びついて食べます。熱帯魚用の人工飼料もよく食べますが、アカムシなんかも大好きですね。



 初心者向きです。一見か弱そうに見えてなかなかの頑健種です。しかしながら水質の悪化には神経質なところもあり、ヒゲや尾が溶けてしまったり、病気になったりしやすい面もあります。すべての魚に言えることですが、水換えは小まめに行なって水質の悪化を避けましょう。
 臆病者です。水槽に馴れないうちは物陰に隠れがちです。1〜2匹だけで飼っているといつまで経っても物陰から出てきません。数匹から10匹以上の群れにしてやると、全員が同じ方向を向いて水槽の中層に駐留するようになり、飼育者に寄ってくるまでになります。



 乱暴者の魚さえ避ければ、たいていの魚と混泳可能です。ナマズ好きな筆者は、この安価で丈夫な透明魚を常に飼ってます。色がらものも良いですが、けっきょくはこうしたシックな魚が飽きないですね。
 見たところ食い溜めできそうにない体をしていますが、実際に餌を絶やして餓死させるケースもあるようです。群れを形成できるだけの個体数がいなかったり、気の荒い魚がいたりすると、物陰にかくれたまま餌を食べに出てこれずに衰弱してしまうこともあるようです。



 飼育下での繁殖は難しいです。そもそもナマズの仲間で人工繁殖が容易なものはひじょうに少ないです。専門家に任せておくほかありません。ナマズ好きには残念な話しですが。
 また、本種以外の透明な魚としては、同じナマズ目のアジアンクリスタルキャットや、スズキ目のグラスフィッシュの仲間が有名ですが、前者はひじょうに小さく物陰からなかなか出てきませんし、後者は海水魚から淡水に移行した二次淡水魚で汽水域に棲むものも多く、飼育が難しいです。その中でもグラスエンジェルは純淡水性ですが、飼育下では長生きさせにくいと聞きます。

肺魚

2013/11/15


 肺魚は、その名のとおり肺呼吸をする魚で、水槽に水を筒一杯にしてフタをして水面を作らなくしてやると溺死してしまいます、魚なのに。幼魚のうちは両生類に見られるような外鰓があったり、成長してからも小さな鰓穴がありますが、酸素吸収はほぼ肺呼吸に依存しています。いつも水底にいますから、そんなに深度のある水域には棲みません。数時間おきにモソモソと泳ぎ出して水面に口を出して空気を取り込みます。
 肺魚は、鑑賞魚として市販される古代魚の1つで約4億年前の古生代デボン紀の化石が100種以上見つかっているそうですが、現生のものは6種で、そのうち4種類がアフリカ産、残りは南米とオーストラリア産です。


 ↑ プロトプテルス・アネクテンス

 筆者が飼育した肺魚はアフリカ産の中でも比較的小型のもので、大きくなっても80cmていど、大きな種では1mを越え、中には2m近くになるものもいます。現生の肺魚はなぜだかヒレが長い鞭状になっており、これでは泳ぐのも水底を這うのもままならないといった感じです。ヒレは4本ありますが、古生代に陸生動物へと進化した魚類と肺魚は別系統です。



 視力は弱く、にごった浅瀬で小魚や甲殻類などを捕食します。古生代は硬骨魚類が大繁栄した時代ですが、同じ魚類との競合を避けるために餌は少ないものの安全な浅瀬に逃げ延びた種がたくさんいます。淀んだ浅瀬では溶存酸素も少なく、雨が少ないと干上がってしまうこともあります。そうしたところは魚の棲息にはまったく適していません。そんなところに適応するために、肺呼吸を発達させたのが肺魚の仲間です。


 ↑ 威嚇行動。

 なかなか愛嬌のある顔をしており、口元は笑っているようにすら見えますが、こういう魚に限って気が荒かったりします。棒で突ついてやったりすると口を大きく開け顔をプルプルと小刻みに振って威嚇します。生きたメダカやエビなどを入れてやると猛然と襲いかかります。生き餌が大好きですが、人工飼料にもよく餌づきました。小型の熱帯魚用のフレークや沈降性の餌だと底砂も一緒に飲み込みそうなので、水に浮くスティックタイプの餌や小エビを乾燥させたクリルを与え、いずれもよく食べました。嗅覚は鋭いようです。



 肺呼吸のため、あるいは採餌のために浮上するときは体をうねらせてバタバタと泳ぎます。決して上手な泳ぎ手ではありません。肺呼吸がメインなので溶存酸素量は気にしなくてよく、従って夏場の高温も平気です。冬場はヒーターを使用するものの20℃を切るような水温でも元気にしています。


 ↑ 全体像。写真では尻ビレを背中の方に回しているのでベルトでもしているようだ。移動のための水力は主に尾ヒレに依存する。

 肺魚は乾眠(夏眠)する魚です。野生では乾期になると干上がってしまうような水域に棲息しています。それで彼らにはそういう習性があるわけです。日本ではカエルが中に土に潜って冬眠し、低温で動けない季節に乾燥から身を守りますが、肺魚はもう少し高度な休眠方法を持ちます。すなわち泥を粘液で固めて繭(まゆ)を作り、その中で休眠します。カエルとちがって水棲動物ですから、土に潜っているだけではダメなんでしょうね。
 水族館では肺魚の乾眠の実験が行なわれるようですが、家庭で飼育しているものでも実験は可能かもしれませんね。自然界では水が干上がるのをどうやって知るのでしょう。それとも干上がり始めた水が泥と化してから繭をこしらえるのでしょうか。
 また、肺呼吸ができるので、水から上げても保湿さえしておけば長期間生きているかもしれませんね。


 ↑ 採餌のために浮上する様子。水面に浮いたスティックタイプの餌を食べようとしているところだ。

グラミー

2013/11/12


 形状はどれもよく似ているのに、属する科が異なったり、性格もかなりちがったりいろいろややこしい魚です。スズキ目キノボリウオ亜目に属するする分類や、アナバス目としてスズキ目から独立させる考え方など、いろんなことを聞きました。筆者としてはキノボリウオ亜目をまとめてアナバス目とし、グラミー類、キノボリウオ類、ベタ類をこれに含める考え方が判りやすくていいなと思っています。
 グラミーの仲間でもキッシンググラミーは20cmくらいにまで育つ大型種で、気が荒いというか他の魚にやたらちょっかいをだす魚です。同種間でチューをすることで知られますが、あれは雌雄の愛の語らいではなく、オス同士の戦いであるとか。発達した口吻で他の魚を突ついたり岩に着いたコケを食べたりと雑食性です。
 一般的なグラミーは、ゴクラクギョやチョウセンブナ、ベタと近縁で(ゴクラクギョ亜科)、より小型のドワーフグラミーは、これとは別のトガリガシラ亜科に分けられる、そんな分類も最近知りました。またオスフロネムス亜科には上述のキッシンググラミーや、80cmくらいになるジャイアントグラミーといった強者が含まれます。



 グラミーの特徴は、卵生メダカみたいな顔つきと、ひじょうに長く伸長した腹ビレです。また繁殖行動もユニークで浮草の間などにオスが泡状の巣を作り、メスを誘って産卵させ、卵と稚魚を守ります。種によっては飼育下で盛んに繁殖が行なわれています。



 上記2枚の写真ならびに下の写真は、ブルーグラミーです。そこそこのサイズになりますが、性格は温和で他の魚との混泳も問題ありません。



 下の2枚の写真は、ゴールデンハニーグラミー。ブルーグラミーと比べると半分以下のサイズですが、丈夫で人にもよく馴れます。筆者の水槽では、この魚がいつも真っ先に餌を期待して寄ってきます。これも温和な性格で、他の魚にちょっかいを出しません。また、飼育下での繁殖が容易で、きちんと環境を整えてやれば、ユニークな繁殖行動を観察できます。



 繁殖させるには、成熟したペアを流れの少ない水槽で飼い、浮き草を入れてやります。オスは目の下から腹部にかけて黒ずむ婚姻色を発色し、泡状の巣を作ってここにメスを誘います。熱帯魚の繁殖には季節感はなく真冬でも繁殖行動が見られます。もちろんヒーターで加温しますが。産卵は雌雄ペアで行なわれます。魚は体外受精ですからメスが産卵しオスが放精します。卵を確認するとオスはメスを巣から撃退し、受精卵を丹念に巣に運び入れます。卵の最初の敵は、いつにメスだったりします。卵は1〜2日でもう孵化に至ります。日本のメダカなどとくらべるとひじょうに早いです。オスはその後も稚魚を守りますが、繁殖を確実にするには産卵行動のあと早々に巣を専用の水槽に移してしまうのが良いと思います。
 筆者のような、水流のある水槽で飼っている場合は繁殖は難しいと思われますが、環境が整っていれば混泳水槽でも繁殖行動は見られるようです。


モンクホーシャ

2013/11/14


 有名なネオンテトラと同じカラシン目の魚です。テトラの仲間の多くがメダカのような小魚であるのに対し、本種は体高があってフナのうような感じです。もっともカラシン目の中にはピラニアのようにさらに体高のある魚もいますけど。
 日本にはカラシン目の魚はいませんが、南米はカラシンだらけです。じつに多種多様のカラシンが存在し、日本のコイ目の位置づけをになう感じですね。
 体長センチくらいになり、テトラ類としては丈夫です。このサイズの魚ですから群泳させたいところですが、同種同士の群泳は問題ないようですが、他の魚にはけっこうちょっかいを出し、温厚な魚にストレスを与えます。



 ところが、最近はバルーンモンクホーシャというおもろい改良品種が出回っておりまして、こいつは丸まると太ったプロポーションのせいか泳ぎがあまり達者ではなく、他の魚にストレスを与えるほどの追撃能力がありません。
 目の赤いアイシャドーと尾の付け根の黒いバンドというワンポイントおしゃれは原種のままで、ぷっくりと膨らんだお腹と、小さくおじぎするような泳ぎ方fxがおちゃめです。
 体型がこのようになったからと言って原種より脆弱というわけではなく、水質さえ適性に維持すればネオンテトラ等よりずっと長生きします。水質を悪化させると病気になりやすいです。とくに老成魚ほど病気しやすいようです。

サカサナマズ

2013/11/13


 小学生の頃、世界の珍しい魚というのを何かの書物で見て、水を噴出して虫を狩るテッポウウオのことや、サカサに泳ぐ魚のことを知ってワクワクしたものですが、今ではそれらが普通に市販されています。テッポウウオの方はあまりポピュラーではありませんが、サカサナマズはアクアリストにとってはありふれた魚です。
 体長数僂両型のナマズで、長いヒゲがあってナマズらしい面持ちですが、日本のナマズのように長くはないです。茶色というか暗いアズキ色というか、とりあえず地味な色あいです。熱帯魚初心者は逆さに泳ぐ魚ということで珍しがって買う方も少なくないでしょうが、とにかく地味で物陰が好きで給餌の時くらいしか姿を見せないので、すぐに飽きてしまうようです。そのうち飼っていることも忘れ、水換えの時に発見して、まだいたのか、なんて失礼なことを口走った方も少なくないのでは。



 体はとても硬く、ヒレはトゲトゲしています。素手で触るとたまに痛かったりします。ヒレのトゲトゲがネットですくうときに引っかかることもしばしば。地味で動かない魚ですが、これを活発に泳がせるには群れで飼うことです。複数のサカサナマズが集まると、居場所のとりあいで追っかけっこガ始まります。それもしばらくすると落ち着いてしまいますが。給餌の時はみんなで元気よく登場し、そのあとまたひとしきり追っかけっこが始まります。



 サカサナマズは、時おり白っぽくなることはあります。病気かと心配させられますが、これは心理的なものだという説を聞いたことがあります。確かに水換えの時など怯えて逃げまどう際に白っぽくなる個体がいます。ならないものも多いです。上の写真は頭を中心に白っぽくなっていますが、もっと白っぽくなることもあります。
 筆者の換水はかなり乱暴で、古い水をホースで吸い取ってそこへ水道水を直接注いでおしまいです。むかしは水道水には多量の塩素が含まれていましたから、カルキ抜きをほどこしたものですが、最近は水質がよくなったので、蛇口からダイレクトに水槽に入れても大丈夫です。ただし市町村の水道局に問い合わせた方が良いです。改良されてないところもあるようですから。
 水槽に新水をドドドッと注ぐと、サカサナマズたちはショック死します。動かなくなったまま水流に身を任せています。でもこれは擬死です。しばらくすると復活します。上述の体が白くなるのも一時的なものです。


 ↑ コリドラスたちと一緒に採餌しているところ。

 サカサナマズは、本当に逆さまに泳ぐのでしょうか。本当です。お腹を上にして素早く泳ぎ回りますし、上の写真のように逆さまのまま物陰で休んでいることも多いです。休んでいる時は、逆さまであったり、頭を下しっぽを上の逆立ちであったりすることが多いです。採餌は水底に沈んだものを拾うことが多く、その時は正常姿勢です。正常姿勢でも迅速に泳ぎ回り、正逆どちらも得意なようですが、餌を拾い終えると反転して逆さまに泳ぎます。
 これはどうした理由によるものなのでしょう。水底を見降ろす(見上げる?)のが好きとか。ちなみに本種と同じシノドンティス属のニグリダという魚も飼ってみたところ、同じような体型ですが決して逆さになることはありませんでした。

オオヨシノボリ

2014/05/15


 ハゼというのは実に愛嬌のある可愛い魚ですよね。その愛らしさは写真ではなかなか伝わりませんが。むかしからハゼが大好きで、淡水性の種をあれこれ飼っていましたが、なかなか長生きさせられません。それは筆者がものぐさなのに日本の川魚が水質の悪化に弱いせいが大きいからかもしれません。



 うちの水槽に日本の川魚を導入するのもずいぶん久しぶりです。今回、ヨシノボリの仲間を2種類10匹水槽に加えました。すでに先住の魚がたくさにるので、息子に過密飼育だと呆れられてしまいました。ハゼの仲間はもともと海水から汽水系の魚だったので、とくに水質の悪化(酸性化)に弱いと思われるので、過密飼育は酸化を早め、ナンセンスな飼い方と言わねばなりませんが、べつの思惑がありました。



 ヨシノボリの仲間は、しぐさがとても可愛くて見ていて飽きないのですが、本人たちはけっこう気性が荒くて、同種間のオス同士の縄張り争いは過激です。それによって傷ついたり拒食に至る個体も少なくないようです。もっとも理想的な飼い方は、同居させるのを雌雄のペアにとどめるということになりますが、逆に手の届くところに攻撃相手がワラワラいると、目標が定まらず縄張り意識が消失してしまうのです。餌も充分にある状況で、それに馴れれば温和な魚になってくれます。
 以前、淡水魚を扱うショップで、オヤニラミが1つの水槽で大群を成しているのを見たことがありますが、それもこの理屈を利用していたみたいですね。神経質になったり物陰に隠れるような個体もなく、みんな一様に元気にしていました。



 今回は、本種5頭とシマヨシノボリ5頭を一緒に水槽に加えました。上の写真で手前がシマヨシノボリ、奥にいる黒っぽいのが本種ですが、明らかに本種の方が神経質でした。写真を撮ろうとそっと近づいても本種にはすぐに逃げられてしまいます。



 ハゼの仲間は、基本的に水底にいます。水中を泳ぐことは得意でなく、動きを止めるとすぐに下に沈んでしまいます。典型的な待ち伏せタイプの魚食性ですね。その代わりに腹ビレを吸盤のように用いてものに吸いつくことができます。これで浅瀬をさかのぼることもできるわけです。垂直になった岩も登ります。
 上の写真の矢印のところが腹ビレです。1対のヒレを丸くして巧みに吸盤を作っています。



 ヨシノボリはひじょうに種類が多く、種の同定が困難なものも少なくありませんが、本種は比較的分かりやすい方ですね。黒っぽい体に背ビレや尾ヒレの黄色い縁取りが特徴的です。またその名の通り、大きくなる種で、体長10cmに至るものが少ない中で、本種は12cmくらいまで成長するようです。現在は5〜7cmというところなので、狭い水槽でも今後もう少しは大きくなりそうです。

シマヨシノボリ

204/05/15


 久々のヨシノボリの飼育です。可愛いです。少し前にゴクラクハゼを飼っていました。10年以上前にはヨシノボリを産卵させたこともあります。水中フィルターの底を巣にして、たくさんの卵をそこにくっつけ、オスが守っていました。孵化した稚魚はあまりにも小さく、与える理想的な餌がなくて育てられませんでした。



 今回、オオヨシノボリと本種を5頭ずつ入手したのですが、水槽に入れてすぐに両者の性格がハッキリ分かれました。オオヨシノボリはひじょうに警戒心が強いのに対して、本種はあまり物おじせず、よく姿を見せてくれました。この様子だと給餌の時には積極的に近づいてくるようになるでしょう。



 ハゼの仲間は水底を這い回るタイプですが、うちの場合そこにはたくさんのコリドラスがいます。本種はそれもまったく気にせず、一緒に戯れています。もちろんコリドラスの方も他の魚に気配りしないので、お互いに最初から同居していたみたいな感じになっています。この調子で飼育環境になじんで長生きしてほしいです。



 後ろから撮ってみた。あまりイイ絵でもないですね。日本の魚を飼うのも久しぶりですが、アマゾンの熱帯魚に比べると水温差は平気ですが水質の悪化に弱いので、こまめに水換えして水質を維持するようにしましょう。

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索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




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