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イグアナ

 トカゲの仲間ではたいへん大所帯のグループで、砂漠性のものから森林性のものまで、多種多様の種を含みます。南北アメリカ大陸を中心に遠く離れたフィジーやマダガスカルにも分布しています。フィジー島にいるのにオセアニアには存在しないのは、なんだか不思議な話しです。新大陸から流木にでも乗ってフィジー島に流れ着いた種がそこで繁栄したのでしょうか。あるいはかつてはオセアニアにもいたのに、アガマ科等との競合に破れて絶滅したのでしょうか。マダガスカル島にいてアフリカに存在しないのも不思議な話しです。
 南米から海を隔てたガラパゴス諸島には、浜辺や海中で生活するウミイグアナがいますが、彼らは大陸から流れ着いた種族でしょうね。ウミガメやウミヘビ以外の爬虫類で、海洋生活者というのはウミイグアナくらいではないでしょうか。
 生態および形態的にアガマ科の仲間によく似た種が多くいて、異なる地域の類似した気候風土への適応による収斂現象であると言われています。日本にはイグアナ科もアガマ科も基本的には生存しませんが、小笠原諸島に移入し定住しているグリーンアノールは小型のイグアナ科動物です。
 体長わずか数センチの小型種もあれば、ペットとして有名になったグリーンイグアナのように全長でヒトに匹敵するようなものもいます。サイズ的にはオオトカゲ(モニター類)の大型種と同等ですね。
 ひじょうに多くの種を含むイグアナ科ですが、筆者は数種類の小型種しか飼育経験がありません。飼育したイグアナ科動物で最大のものでチャクワラです。あまりすばしこい動物は世話が面倒なのでつい敬遠してしまいます。ハリトカゲやクビワトカゲは、見かけがあまりにも可愛いので思わず手を出してしまいましたが、飼育にはずいぶん難儀しました。

グリーンアノール

2014/08/15


 アメリカ合衆国東部、キューバ、メキシコ、西インド諸島に棲息する小型のイグアナ科動物です。グアムやハワイにも帰化しており、日本では小笠原諸島にも帰化しているようです。
 2000年の夏に、マウスに餌づけできないトカゲ食いのヘビの餌として入手したのですが、可愛かったので飼育動物にしました。



 同じイグアナ科でも巨大化するグリーンイグアナやガラパゴス諸島のイグアナとはまったく様子が異なりますね。どちらかと言うとスキンクやカナヘビに見えます。



 入手したのは、小笠原諸島の個体群とのことでした。昼行性で、コオロギでもミルワームよく食べました。その点では飼いやすいのですが、とにかくすばしこく、取り扱いが大変でした。



 目が良く、動く虫に反応し大きな口で素早く捕まえます。体色は普通は緑色ですが、状況に応じて茶色に変化します。おおむね暗いところ、あるいは体温が冷えている状況では茶色になるようです。



 別名アメリカカメレオンとも呼ばれ、色変わりトカゲとして有名です。その様子をご覧ください。
 上は、飼ってきて梱包を解いたところです。これを明るく温暖な場所に置いておくと……



 しばらくすると色が変わり始めました。



 もっとも左の個体はほぼ緑色、中央の個体もだいぶ緑色に近づきました。



 3頭のうち2頭は綺麗な緑色になりましたが、1頭はどうしても色変りしません。裏切り者です。この個体は、たまに緑色になるだけで飼育中たいてい茶色でした。ブラウンアノールに解明するぞ、こらぁあ。

マラカイトハリトカゲ

2014/08/29


 メキシコからパナマにかけて生息する小型のイグアナ科動物です。昼行性ですが意外と高温多湿を好むと聞きました。飼っていてそのようには感じませんでした。自然界では森林や岩場に棲息しているそうですが、飼育下ではとくに湿度維持にこだわりませんでした。



 オスはひじょうに美しい色をしています。この鮮やかな緑色はなかなか素晴らしいです。サイズ的にも、俊敏な動きも、小さな小鳥のようです。




 対するメスは、地味な色合いです。これはまぁ、セオリーどおりですが。オスはメスの気を引くために鮮やかな色合いになり、メスは子供を守るために地味な色合いになるのでしょう。



 オスの腹面、これはたぶん婚姻色ですね。成熟したオスの繁殖期に現れる色です。



 頭部の比較、左がオス。単色のオスに対して、メスは黒い斑紋が目立ちます。



 ハリトカゲの由来にもなるトゲトゲのうろこ。触るとチクチクします。



 チョコマカとよく動き回り、いろんな表情を見せてくれる可愛いトカゲでした。ただ、あまりにも俊敏で吊り扱いが大変でした。なかなか飼育者になれず、メンテナンス時も逃げ回りましたし。



 雌雄はとても仲よくしていましたが、繁殖には至らず、半年ほどでメスが死んでしまいました。うまくゆけば卵胎生で、数頭の子供を産むそうです。



 日光浴も好きでしたが、砂にもよく潜りました。半樹上性の森林生活者にしては、砂に慣れているのが不思議でしたね。

クビワトカゲ

2014/09/10


 カナダから南アメリカにかけて広く棲息する砂漠性のイグアナです。地域亜種ごとに色彩が異なり、灰色に黄色みを帯びるもの、鮮やかな青色を呈するものなどがいます。全長は35cmていどに達っしますが尾がたいへん長いため体長的にはそれほど大きくありません。昆虫食です。首のところに帯状の紋があることが和名の由来になっています。たいへん敏捷でジャンプ力も強く、取り扱いがいささかたいへんです。



 筆者が飼育していた2003年当時は、ちょっとしたブームになっていたのかと思われるほど、方々のショップに在庫があったような気がします。ホームセンターのペットコーナーなどにも、グリーンイグアナの幼体と一緒に置いてあったり。なのでそれほど高価なトカゲではなかったでしょう。



 とにかく動きが早いうえに、人になかなか慣れてくれないので、まるで小鳥を飼うような感じでした。触らせてくれないうえ、逃がさないように注意が必要。見てるだけ、ですね。




 まぁ、見てるだけでもなかなか面白かったですけどね。立体行動が得意で、それようのレイアウトをしておくと、登ったり天井の金網に飛びついたりと、あれこれ芸を見せてくれました。砂漠性のトカゲというと平面行動をイメージしがちですが、本種はちがっていました。



 苦労して捕まえると、猛然と噛みついてきます。そのおかげでこんな写真も撮れるわけですが、口の中に砂粒が入ってるし。コオロギを捕食する際に一緒に食っちまったのでしょう。



 たいへん長い尻尾。物から物へ飛び移ろうとするアクティブなポーズ。胴長のトゲオアガマあるいは小型のスキンク類とはかなり様子が異なり、樹上のヒョウのようです。



 青みのひじょうに強い個体です。トウブクビワトカゲと呼ばれる本種の基亜種で、青みの強いのはオスだけで、わけても鮮烈な青を呈するものはアクアフレームなどと呼ばれ、ブリーダーたちによって選別交配による固定が進められているようです。
 筆者の経験では、体温やコンディションによって色合いがかなりちがってきますけどね。高額を出して真っ青な個体を買っても、家に連れて帰るとなんだか色あせているなんてことになっても、詐欺だ、と叫ばないように。

ウェスタンチャクワラ

2014/10/02


 キタチャクワラは、アメリカの南西部からメキシコにかけて生息する乾燥系のイグアナで、本種はその地域亜種にあたります。体は偏平で脇腹の皮膚がたるんでいます。この体を岩などの隙間に滑り込ませて危険を回避します。昼行性のトカゲですが、気温が充分に高い時には夜間に採餌することもあるそうです。



 2005年に、最初ワイルド個体のペアを入手しました。植物食で、サイズ的にもフトアゴヒゲトカゲやトゲオアガマト同等なので、彼らと同居させました。



 ペアでとても仲良くしていました。写真上がオス、下の白っぽいのがメス。さらに下に同居中のフトアゴヒゲトカゲが見えます。
 ワイルド個体でも人に臆することなく、他のトカゲたちとも争わない、とても利口で温和なトカゲでした。しかしながら食べても食べても痩せるばかりで、数か月で雌雄とも死去してしまいました。これは明らかに寄生虫を持っていましたね。



 そのあとCBのペアを入手しました。先に飼育したものより少し小さく、背中にはバンド模様が目立っています。写真上がメスです。



 これもよく人になつきました。WCでもそうでしたから、CBならのさらですね。ひじょうに扱いやすいです。



 餌もよく食べ、よく太って来ました。太ってお腹が大きくなると、独特の皮膚のたるみがなくなり、肥満を心配したほどです。砂漠性の生き物は、普段は餌が足りない暮らしをしているので、飼育下で充分に餌を与えられると、食べ過ぎ傾向になるのかもしれません。



 日中はスポットライトの下でよく日光浴をしています。夜間は慣れてくると物陰に隠れることもなく無防備な状態で休んでいることが多く、生態的にはアガマ科のフトアゴヒゲトカゲとそっくりです。



 オスです。飼育を始めて約1年が経ちました。しっかりとした体格で健康そうです。尻尾も太くて立派ですね。



 メスは、お腹がパンパンでよく太っています。メスはお腹に卵を宿していなくてもよく食べていれば大きなお腹をしています。
 チャクワラは、アガマ科の昼行性トカゲよりは、やや暑さが苦手な気がします。通気性と温度勾配が飼育のカギになりますね。また立体行動もかなり得意なようです。岩場などを再現してやるとよく登ったりしますが、複雑なレイアウトはメンテナンスが大変ですし、ものが崩れてその下敷きになったトカゲが怪我を負うようなことがないよう注意が必要です。

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