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とりたち

 筆者が子供の頃は、ペット屋さんにはたくさんの小鳥がいました。小鳥と熱帯魚は、イヌやネコに比べて手軽で種類が豊富で、ひじょうに人気がありました。筆者も小学生の頃にジュウシマツを、中学になってからセキセイインコを育て、いずれも繁殖に成功しています。それから長いブランクがあって、息子が幼稚園児くらいの時に、夏の夜店のペットくじで当てたウズラの雛を育て、たくさん卵を産ませました。ウズラは繁殖には至りませんでした。
 1990年代までは、ペットショップで多数の小鳥を見かけたのですが、それから急に彼らはペット業界から姿を消してしまいました。21世紀初頭から日本でも感染が拡大した鳥インフルエンザがペットの小鳥たちを人から遠ざけてしまったということを聞いたことがありますが、ニワトリと観賞用の小鳥たちは別物だと思うのですが。
 むかしは、カナリヤやブンチョウ、種々のインコやオウム、メジロ、キュウカンチョウなど、様々な鳥類が市販されており、ご近所でもそこここで鳥たちの鳴き声を聞いたものです。その多くは大空を飛行する動物ですが、小さな鳥かごの中でも長生きし、飼育下での繁殖が難しくない種も少なくありませんでした。
 現在は、爬虫類ショップでフクロウやミミズクといった小型の猛禽類が手に入ります。人に慣れたオウムやインコとちがって、それほどかまってやらなくても平気な、人々が古くから親しんできた鳥類とはかなり毛色がちがいます。
 鳥類はまた動物のインプリンティングの好例として人々によく知られており、生後間もない雛鳥から育てると、人間に対してまったく警戒心のない鳥に育ちます。いわゆる手乗りですね。鳥類の多くは育児の習性を有しており、人から餌をもらって育つと、人と鳥との親子関係が生涯続きます。これに対して鳥に育てられた鳥は、たとえ人工の飼育下で育ったとしても人に近づこうとはしません。筆者の経験では、人が手を出そうとしない限り、人が近くにいても平気で、餌を差し出すと寄ってくるていどには馴化するようです。

 鳥類は、現在ひじょうに繁栄している動物群です。かつて新生代のはじめ、恐竜たちが滅亡したあと、哺乳類の進化に先んじて大型化と生活圏の拡大を進め、現生のダチョウよりもずっと大きな鳥類が進化し、地上で支配的地位を獲得しようとしましたが、間もなく勢力を増してきた哺乳類にそれを阻まれてしまいます。その後、支配的地位は哺乳類に譲ったものの、小型から中型サイズのひじょうに多くの種類が地球上のあらゆるところに進出し、繁栄しています。
 鳥類は、中生代初期に原始的な恐竜の仲間から分化しました。その進化系統だけを理由に、鳥類を恐竜の仲間のひとつとし、爬虫綱に分類する学者もいると何かで読んだことがあるのですが、確かに鳥類の骨格はひじょうに恐竜的です。恐竜の営巣地は古くから見つかっており、彼らの中に育児を行なったものが多数いたことが知られていますが、近年の研究では、一部の恐竜に羽毛があった可能性があるそうで、ますます鳥類との共通点が多くなってまいりました。
 鳥類は、基本的には哺乳類と同じ内温動物で、自ら発熱して恒温性を維持していますが、その恒温性は哺乳類ほどではなく、鳥類の中には自分の体温があまりあてにできず、他の鳥の巣に産卵して抱卵から育児までを任せてしまう托卵という習性を持つものがたくさんいます。哺乳動物の中に育児を他者に委ねる者はほとんど見当たらないのに対し、鳥類ではかなりの種類この習性が持つものがいます。筆者の家の近くでよく声を聞くホトトギスやカッコウも托卵の習性があります。
 鳥類が、哺乳類ほど高い恒温性を獲得しなかったのは、彼らが今よりもずっと温暖だった中生代に恐竜類と平行して進化し、それなりの繁栄を築いていたからでしょう。自らそれほど発熱しなくても高い気温がそれを補ってくれましたし、発熱にエネルギーを消費するよりも身軽に機敏に動き回ることの優位性を彼らは重視したのでしょう。
 中生代の鳥類と平行して進化した恐竜のうち、ひじょうに大型化の進んだ種は、内温性をほとんど有していなかったでしょう。彼らの巨体は日光でひとたび温められると、夜間でも冷めきってしまうことはなく、日が昇るとすぐに活動できたでしょう。夜間でもけっこう動き回れたかも知れません。一方小さな種では、体の体積に比べて表面積が大きくなるので夜間にはすぐに放熱してしまったでしょう。それを防ぐために彼らは近縁の鳥類と同じように羽毛を発達させ、あるていどの内温性(発熱)も獲得していたかも知れません。
 恐竜類が滅びてしまったあと、彼らは鳥類に姿を変えて生き残ったという表現を、某テレビ番組ではしていました。この表現だと、恐竜たちが進化して鳥類になったと誤解する人がいるかも知れませんが、恐竜と鳥類の共通の祖先が原始的な恐竜だったというのであって、鳥類の祖先があの大型動物だったと考えるのはまちがいです。
 それにしても恐竜類と鳥類には共通点がひじょうに多く、絶滅してしまった恐竜の生きていた時の姿を想像する上で現生の鳥類を参考にすることは重要です。しかしながら鳥類を爬虫綱の一部と考えるのには賛成できません。系統(あるいは血統)は同じでも、鳥類のその後の進化のドラマは恐竜類とはまったく別ですし、他の爬虫類ともちがっています。中生代が終わり新生代が訪れる地質時代の入れ代わり期には、劇的な気象の変化があり、爬虫類は恐竜だけではなく大型のものを中心に壮大な絶滅を遂げました。そして鳥類はその空席を埋めるべく一気に適応放散と大型化を開始し、その中に彼らと同じように羽毛や内温性を持つ恐竜は含まれませんでした。恐竜は鳥類に姿を変えたのではなく、中生代に終焉を迎えたのです。

 ペットショップやご近所の家や庭先からかごの鳥たちの声が聞かれなくなった現在、筆者は山岳地に越してきたせいで、毎日多数の野鳥を目撃しその声を聞くようになりました。野鳥愛好家にとってはうらやましい環境です。しかしながら現生の鳥類に対して不勉強な筆者は、鳥を見かける度に、大きな小鳥だなぁとか、色がきれいだなぁとか、育児中の巣を見つけて、何の鳥だろう、そんなふうに思っているだけです。もったいないですね。
 筆者の家の軒下で鳥が巣を作ったこともありますし、巣から落ちた雛鳥が庭で騒いでいたこともあります。ご近所さんの中には、鳥たちのために果物を庭のフェンスに刺していたりするのも見かけます。道を歩いているとかなり人が接近しても飛び立たない鳥もいて、ここいらの人たちが鳥が嫌いじゃないことが判ります。でも鳥を飼っているご家庭は見当たりません。
 筆者の家からそう遠からぬところ(車で十数分)に、むかしながらの小さなペット屋さんがあって、以前に熱帯魚や川魚を買ったことがあるのですが、そこには小鳥もたくさんいて、しきりにさえずっていました。今のご時世、どこで小鳥たちを仕入れるのでしょうね。

野鳥のこと

2014/07/23


 うちの周りは数円前までは造成しただけの空き地だらけで、緑深い草むらがそこらじゅうに発生し、夏になるとキリギリスが方々で啼き、タマムシが飛来することも多かったのですが、徐々に家が増え、空き地がなくなり、キリギリスの生息地も風前の灯になってしまったのですが、それに反比例するように野鳥が増えました。草原が減って庭や人家を根城にする鳥が目立つようになったから、そう思えるのでしょうか。
 野鳥の愛好家は、あの忙しく飛び回る動物の写真を器用に撮りますが、鳥の撮影なんて筆者には魔法としか思えません。たまたま見つけた育児中の鳥くらいしか撮ったことがないです。
 鳥たちは、しばしば土産物を庭や家の周りに落としてゆきます。かじりかけの実だとか、種子だとか。植物の残骸は、芽吹いて庭に新たな草花を加えることもありますが、虫の残骸もよく落としてゆきます。小さな虫だと、それと気づかないですが、クワガタの頭が落ちていたりすると、これはもう鳥の仕業でしょう。また、モズは虫やカエルを枝に串刺しにしたりします。



 クワガタムシでは、コクワガタがよく犠牲になっています。人が魚の頭を食べないように、鳥たちはクワガタの頭を残すのでしょうか。上の写真はヒラタクワガタの小型のオスあたりですね。



 シロスジカミキリの大きなオスです。一見すると5体満足に見えますが、翅鞘の下の腹部がありません。



 まるで生きているようですが、すでに死んでおり完全に硬直しています。



 大型の甲虫類を食べるなんて、どれほど丈夫な嘴(くちばし)を持ってるねん、と言いたくなりますが、キツツキのよな嘴があれば、これを食べるのは造作もないことでしょう。
 鳥が虫を食べる量はかなりすさまじいらしいです。昆虫マニアの採集能力なんて鳥に比べるとたかが知れているのだそうです。そう考えると人間による乱獲が虫を滅ぼすことはなさそうですが、人間の場合、環境を破壊するのでそっちがむしろ問題ですね。木を切り倒したり、うろをほじくり返したりするのは慎みましょう。まして煙幕を炊いていぶり出すなんて、やってはいけません。



 アゲハの死骸です。頭がありません。これは鳥の仕業ではないかも。なんでも鳥のせいにすると気を悪くされますよね。チョウの成虫の寿命は短いものが多いですから、自然死かもしれません。



 カラスです。家の前の電線にとまってガーガー啼きます。時折小さな鳥をいじめています。写真では明らかに巣にとまっていますよね。ということは、子育て中ということです。



 親鳥が餌さがしのために巣を離れました。ヒナがいますね。いかついカラスの子も可愛いです。



 これは別の鳥のヒナです。何かは判りません。駅へ向かう道を歩いていると、すぐ近くでヒナの鳴き声がするので、小枝をかき分けてみると、手の届く位置に巣を作っていました。うちの近所の鳥たちは、あまり人を警戒しないものも少なくありません。



 筆者が近づくと、親鳥と間違えたのか、大きな口を開けて餌を催促されました。



 巣立ちました。巣の素材にはビニールも混ざってます。都会のカラスが金製のハンガーで巣作りするよりマシですけど。

メジロ

2015/02/04


 ここ最近、よくメジロを見かけます。筆者の家のご近所では、オレンジを半分に切って刺しているところもあります。メジロの好物です。春先になると、ウメやサクラの花の蜜を吸いに枝から枝へ忙しく飛び回る姿が観察できますが、筆者はあまりそれを見かけたことはありません。たまに嫁さんと近くの山のサクラを観に行き、そんな折りにはしばしば小鳥を見かけますが、メジロにしては大きな鳥だったりと、意外にメジロに出会えないのです。
 鳴き声は耳にするんですけどね。でも似たような声の小鳥はほかにもいますし。

 数日前のこと、嫁さんとお出かけの際に、自宅から数軒のご近所の垣根でメジロを見ました。生け垣の中で何かが動いたので目を凝らすと、メジロが手の届く距離にいます。バッチリ目が合ったのに逃げようとしません。意外と物おじしない鳥ですね。路上にしばしば姿を見せるセキレイの仲間だとすぐに飛んで行ってしまいますが。嫁さんにも教えてしばらく眺めていました。

 それからすぐ、今度は筆者が勤める駅前で2羽のメジロが遊んでいるのを見かけました。メジロはひじょうに小さな野鳥ですが、けっこう判りやすい鳥でもあります。駅前のお店の樹木を降りたり登ったりしています。小さな駅とは言え、いちおう電車が1時間に10本くらいは止まるので、そこそこ人通りもあるのですが、2羽はいつまでもそこにいて、チーチー鳴いていました。その2日後の今日もやはりその2羽を見かけました。筆者の駐在している改札からそこまで20メートルていどです。その距離でもメジロだと判ります。

 むかしはメジロを飼っている人がけっこういました。手のひらに乗るサイズの竹かごの中で、練り餌をチロチロ舐めているメジロはとても可愛かったです。彼らを間近に見たのは40年ぶりくらいだと思います。
 ご存じ、メジロはウグイス色をした小さな鳥で、目の周りが遠くからでも判るほど白く縁取られています。背や頭は明るいウグイス色ですが、お腹は白です。

 子供の頃、メジロはトラップで簡単に捕まえられると聞いたことがあります。竹かごの天井部分にフタを設け、つっかえ棒でそれを支えておき、かごの中に果物を入れておくと、メジロが飛来し、つっかえ棒を倒してかごの中に入って閉じ込められてしまうわけです。ネットで検索すると、現在でも、メジロ落としかごといった名称でヒットします。しかしながら現在は野鳥の捕獲および飼育は違法です。高額の罰金を課せられるそうです。 市町村の許可を得て捕獲する人はいるのだそうですけど。
 子供の頃、筆者は友人たちとレンガでトラップを作り、米を入れておいてスズメを捕まえようとしたことがありました。スズメはつかまらず、野良ネコにトラップを破壊されてお終いでした。
 庭の木に巣箱をぶら下げておいたら、そこで子育てしないものでしょうか。たぶんムクドリとか別の鳥が利用しますよね。メジロはカゴ型の巣を自作します。近くの木々をくまなく探せば巣が見つかるかもですが、そんな気力も体力もありません。なにかメジロとお近づきになる良い方法はないものでしょうか。やっぱ果物を置いておくのが良いでしょうかね。

ユリカモメ

2015/03/05


 有名な渡り鳥ですね。日本では冬鳥として知られ、40cm級の小型カモメと言えばたいていユリカモメですね。ウミネコもよく見かけますし形態的にもそっくりですが、足とか嘴(くちばし)とか見れば一目瞭然です。あと、ウミネコはよく鳴きますね。京都の鴨川から嵐山の桂川にもユリカモメがたくさん群れています。



 横浜の山下公園の海岸です。現在は博物館になっている客船氷川丸を係留している鎖にユリカモメたちが並んでいます。



 写真の左側黄色の矢印のところ、いますねユリカモメ。可愛いですね。



 昼間はこうして港や海岸線に集まり、餌をあさりますが、夜間は沖合に浮かんで休むそうです。嵐山のユリカモメは、夜は琵琶湖まで帰るそうですが、琵琶湖にいるならそちらの方が餌が豊富なんじゃないかって思いますけどね。琵琶湖や瀬田川にもいたような気もしますが。



 カモメの餌は、基本的には魚や海産甲殻類なのでしょうが、こうして上陸して人の落としてゆくものを拾ったりもします。餌を撒く人も少なくないですし、楽を覚えたカモメたちは海で魚を採るよりも人から餌をもらうことを当てにしているみたいです。
 カモメは水鳥で、水面に浮かんで足の水かきでスイスイ泳ぎますが、地上をホテホテ走るのもなかなか上手で、けっこう速く走ります。山下公園ではカモメ同士が追いかけっこする姿がよく見られました。



 人がお菓子や弁当を広げていると、かなり近くまで臆することなく寄ってきます。もはやハトと変わりませんね。人間の食べ物ばかり食べて、健康を害さないとよいのですが。

 カモメはひじょうに長い翼を有し、強力な飛翔能力を持っています。遊覧船などに接近して、人が投げる餌を空中でキャッチしたりするのも得意ですね。その翼は、渡り鳥としての本領を発揮する時にもっとも活躍します。春になると、彼らはカムチャッカ半島あたりに渡って繁殖に加わり子育てをします。そして彼の地に厳冬が訪れるまでに、充分に成長した若鳥を伴って日本に戻ってきます。

セグロカモメ

2015/03/13


 去年、横浜の山下公園の海岸でたくさんのユリカモメを見ましたが、今年は同じ横浜港の赤レンガ倉庫近くの入り江に群れているカモメたちに出会いました。鳥類について無知な筆者でも、カモメの仲間は判りやすいですね。今回出会ったカモメたちは、ユリカモメよりもかなり大きく、1.5倍ほどのサイズがありました。10羽ほどの群れが2手に分かれたりくっついたりしています。
 こういう人の多いところの鳥は人慣れしてると思いきや、山下公園のユリカモメたちとは大ちがいで、筆者が撮影のために近づこうとすると大急ぎで逃げてしまいます。



 ベンチに座ってじっと眺めている分には良いのですが、駆け寄ろうとするとサッサと沖へ泳いで行ってしまいます。可愛くないですね。



 離れたところからしか観察できませんでしたが、羽の色のグレーのものともっと濃い色のものがいます。ネットで調べて種の同定を試みたのですが、羽の色の個体差でつまづいてしまいました。候補に上がったのはセグロカモメとオオセグロカモメ。筆者の能力では識別不可です。



 そこで強い味方の登場です。名の知れた芸人で さかなクン という方がおられますが、彼が魚の達人なら、筆者の知るその人は、とりクン とも言うべき鳥類の権威です。その方に筆者がスマホで撮った写真をメールで送ってみましたところ、即答で、セグロカモメとオオセグロカモメが混在する群れとのこと。
 カモメの仲間では、こうした異種混在がよく見られるそうです。



 上の写真の羽を広げている2羽は、左がセグロカモメ、右がオオセグロカモメですかね。写真右側で魚をあさっているのはセグロカモメ、左上に小さく写っているのはオオセグロカモメといったところでしょうか。



 彼らも日本では冬の渡り鳥ですから、もう少し暖かくなるとユーラシア大陸の中北部へ繁殖のために渡ってゆくことでしょう。日本ではカモメ類の繁殖は野生のものでは観ることができません。

ムクドリ

2015/03/16


 ロシア東部、中国、朝鮮半島や日本といった東アジアに分布する少し大きめの鳥です。筆者が子供の頃にはあまり姿を見かけませんでしたが、最近かなり増加している気がします。スズメのようにどこにでもホイコラいるわけでもないのですが、いるところにはうんざりするほどいます。
 もともと日本には生息していない外来種だという人もいますが、どうなんでしょう。留鳥で基本的には渡りをしませんが、寒い地方に棲むものは冬場に南下するものもいるようです。外来種だとすれば中国大陸から日本海を越えて来たのかもしれませんね。



 鳥には詳しくないので、知人の鳥の権威の方に撮った画像を送って同定していただきました。これは横浜の赤レンガ倉庫近くで撮ったものです。



 吹田市の万博公園より少し北に行ったところで、本種が大群で暮らしている場所を知っています。もともと低山地で、現在は住宅開発でそこそこ都会化しています。線路傍の道路の街路樹に、大群を成しますが、日中は箕面の方の山へ行っているようで静かになります。朝、出勤して夕刻に一斉に帰還します。街灯があるせいで夜間でも明るく、そのためか夜遅くまでピーピー騒いでいます。ほんとものすごい数で、騒音もかなりのものです。



 日本各地で、騒音や糞の被害が出ているそうですが、それも人による開発と都会化のせいでしょう。あんなに群れなければ可愛い鳥なんですけどね。かつては作物を食害する害虫をよく食べる益鳥として重宝されたらしいです。

 筆者の家の近くではあまり見かけません。自然豊かなところでは、人里ほど大群を成さないのでしょうか。野鳥の宝庫ですけどね、うちの周りは。

スズメ

2015/11/10


 もう半世紀以上むかし、鬼才アルフレッド・ヒッチコック監督のホラー映画「鳥」は、今思い返してもすごい映画でした。日頃見なれている小鳥たちが、理由もなく突如大群を成して人々を襲い始めるのです。 筆者が子供の頃は、小鳥の飼育がひじょうに一般的で、ご家庭の庭先に鳥カゴが吊るしてあるのをよく見かけました。小鳥屋さんもたくさんありましたし。なので鳥を至近距離で観察するというのは、筆者の世代の人間にとっては当たり前のことなのですが、いつごろからでしょう、鳥を飼育する人がすっかりいなくなったのは。代わりに爬虫類や変な虫なんかを飼う人が増えましたけど。



 ある朝6時頃、鳥の声がうるさいので外を眺めた筆者の嫁さんが目撃したものは、見渡す限りのスズメの大群でした。古くから人家と共に生きてきたスズメは、都会化の進んだ場所でも普通に見られる鳥ですが、これほどの大群を成すことは珍しいですね。



 ムクドリなどが群れて公害にもなっている話しはよく聞きますし、筆者も見覚えがありますが、スズメは群れてもせいぜい1〜2本の木でピーチク騒いでいるていどでしょう。筆者の経験ではそんな感じです。そのていどの群れなら、うちの周りでも見かけなくはありません。



 スズメってだいたい人家の屋根や植え込みにいたりしますよね。それが高いところの電線にずらりと並んで早朝から騒いでいるのはちょっと異様です。この辺りは山岳地で種々の野鳥が姿を見せますが、高所の電線に止まっているのは、ふつうはもっと別の鳥です。鳥類に無知な筆者には何の鳥かは判りませんが。



 嫁さんの話しでは、スズメの群れはひじょうに広範囲に及び、7時過ぎまでとどまっていたそうです。渡り鳥の休憩みたいですね。でもスズメって渡り鳥じゃありませんよね。

スズメ2

2016/01/05


 今年は今のところ異常なほどの暖冬で、10月末の冷え込みに比べるとかなり高温です。ここ数日は筆者の住まいのある山間部でも15℃近くまで気温が上がり、しばしばそれを上回ります。スズメたちもひじょうに元気です。



 スズメは、日本では典型的なシナントロープです。ヨーロッパからアジア、東南アジアにかけてのたいへん広い地域に分布しているので、他の国々ではどうなのか分かりませんが、日本ではたいてい人里に依存していて人跡の絶えた野生ではあまり見られません。



 筆者が当地に越してきたのは10年あまり前のことですが、その頃は更地ばかりで人家が少なく、スズメの姿はあまり見かけませんでした。その後どんどん家が建ち始め、それに比例するようにスズメの数も増えてまいりました。



 ところが、スズメばかりか様々な野鳥も増加傾向にあり、そのことはスズメたちにとってはけっして住みやすい条件ではないようです。なので街中のようにそこここにスズメの姿があるというわけではなく、局所的あるいは時間ごとに群れていることが多いです。



 うちの近所でよく見かける野鳥と言えば、ヤマバト、ヒヨドリ、メジロ、チドリ類、カケス類、ツバメなどですね。ムクドリはあまり見かけません。ムクドリは大群を成すので、住みだしたらイヤだなという気もします。他の鳥たちも寄り付かなくなりそうですし。更地が多い頃はヒバリもひじょうに多かったですが、今はあまり見かけなくなってしまいました。

 シナントロープ:人里や田畑に棲息し、人間と一方的に共生関係を築いている生き物たち。ゴキブリやニホンヤモリ、ツバメもそうです。彼らは手つかずの野生よりも人里に棲んでいます。ムクドリなどは日中は山に餌を求め、夜になると安全な人里に帰ってくるという生態が見られます。
 意外なことに、カモメもシナントロープなのだそうです。筆者が幼いことには、クマネズミやドブネズミ、アブラコウモリなどがたくさん人里に棲んでいて、それらを狙うアオダイショウと共に日常的に見かけるシナントロープでしたが、最近はほとんど見られなくなりました。アオダイショウは森の中でも元気に生活しているようで、人里近くにはシマヘビの方がよく姿を現します。
 都会暮らしだとゴキブリに悩まされますが、筆者のご近所にはクロゴキブリは今のところいません。極まれに森林性のオオゴキブリを目にすることがあります。ニホンヤモリについては、身近な隣人でして、たまに幼体が誤って家の中に侵入します。

ヒヨドリ

2016/01/05


 最近、筆者の家の周りで、その姿がよく目立ってきた野鳥の1つです。スズメに比べてひとまわり大きく存在感があります。色合い的には地味な鳥ですけどね。よくつがいでいるのを見かけますが、雌雄同色なので、たぶんつがいだろうと思っているだけです。



 つがいと思われる2羽が枯れ木に止まっています。筆者が近づくと、甲高い攻撃的な声をあげ始めました。その声で存在に気づきました。とても大きな声です。野鳥に詳しい知人の話しでは、縄張りを主張しているとのことです。



 去年の初夏の頃でしたか、嫁さんがベランダで洗濯物を取り込んでいると、1羽のヒヨドリがキーキーと鳴きながら飛びまわり、ひじょうに緊迫した警戒行動を示しました。とても執拗でなかなか飛び去ろうとしません。ベランダの上かどこかで子育てでもしていたのでしょうか。



 もっとむかし、1羽の黒っぽい雛鳥が、うちの庭で暴れまわってました。巣から落ちた飛べない雛のようでしたが、あれもおそらくヒヨドリだったのでしょう。
 「野鳥のこと」の項に記載した巣の中の雛鳥たちも、ネットで画像を検索したところによると本種のようです。
 ヒヨドリは雛から人の手で育てると、とてもよく慣れ、飼い主を見分けるのだそうです。平安時代には貴族のペットとして人気があったとか。筆者が見つけた雛たちも持ち帰って世話すれば手乗りになっていたでしょうね。でも小鳥は世話がたいへんなので、仕事しながらはキツいかもです。

ツバメ

2016/05/24


 ツバメは春から夏にかけて人里で見られる渡り鳥です。寒い季節は南方の地方に移動し、春になると日本の人里に帰ってきて繁殖します。彼らはおそらく自然環境に営巣することはほとんどなく、人工物しかも人が暮らしているすぐ近くで子育てをします。スズメなどと共に古来より人と共に暮らしてきた生き物の1つですね。
 彼らが人工物に巣を作るのは、近くに人がいるおかげでカラスなどの天敵が近づきにくいからなのでしょう。
 筆者の家から最寄りの駅にも、むかしから毎年たくさんのツバメが巣を作ります。今は雛たちが少し育ってきていてとてもにぎやかです。



 親鳥の尻尾が見えます。雛に餌を与えているところですね。



 こちらは親鳥の接近を察して鳴き声をあげる雛たちです。巣はいずれもひじょうに高い場所にあるので、スマホではなかなか良い絵が撮れません。



 巣から少し離れたところで休んでいる親鳥。たまには休憩も必要です。
 ご存じのようにツバメは素晴らしい速度で飛翔し、急旋回も自由自在です。空中で飛んでいる虫を捕獲し、川面を飛びながら水を飲むことができるそうです。
 巣作りには、きめの細かい泥が必要ですし、巣立ちした雛たちは河原の葦の茂みなどで集団就寝するそうです。なので、人里と言えども川から遠くなく虫がたくさんいるようなところが理想です。条件さえそろえばかなり都会化の進んだところでも見ることができます。

 筆者の知人で野鳥に詳しい人の話しでは、人がツバメの巣を熱心に観察する様子をカラスが観察し、そのことがカラスにツバメの巣の在り処を教えてしまう結果になることもあるそうです。

 ツバメやスズメは人と共に暮らしてきた野鳥ですが、筆者の住むところでは住宅が増えて空き地が減るにつれて野鳥が増えてきたというおもしろい現象が見られます。とくにメジロやウグイス、名前は知りませんが紺色の大きな鳥なんかが急増中です。ツバメやスズメ以外の鳥たちもまた、就寝や子育ての安心を求めて人里に集まり、日中は近くの野山に採餌に出かけるという傾向があるようです。
 春先からセミが啼きだす季節までは、ウグイスの声に昼寝を妨げられることもあります。空き地が減ったせいで少なくなってしまったのがヒバリですね。草原で営巣する彼らは、住宅地からは遠のいてしまいました。

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索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




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