タケカレハ8
2014/10/22
9月から10月上旬にかけて、数頭の幼虫が繭を作りましたが、それからかなり経ったにもかかわらず、1頭も羽化しません。9月下旬には野生の成虫を目撃しましたが、自然界では越冬卵を産む成虫が活動しているものと思われます。飼育下ではなにか条件が異なるのでしょうか。
10月2日に発見した繭です。飼育ケースのフタの裏側に作っていました。
まだまだ多くの幼虫が残っていますが、その多くが体が縮んで地表に転がっています。長期間採餌せず干からびてしまったような感じです。突つくと生きてはいるのですが。
本種の食草として用いたタケの葉は、飼育ケースに入れておくとすぐに干からびてしまいます。それに加えて幼虫の食べる速度が、他の大食毛虫に比べてゆっくりなので、彼らは食草から充分な水分を摂るのに苦労しているのかもしれません。他の毛虫や芋虫の糞と比べると本種の幼虫の分はひじょうに乾燥しています。自然界のように常に新鮮でみずみずしい食草をキープしてやれないことが敗因なのかもしれません。終令幼虫たちがなかなか蛹化に至らなかったのも、この点に問題があったのでしょうか。終令幼虫たちに充分な水分補給をしてやれていれば、たくさんの幼虫たちがもっと早期に蛹化し、今頃は羽化して繁殖に参加していたのでしょうか。