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アゼオトギリ

2014/11/20


 オトギリソウは、漢字で弟切草と書き、平安時代に作られた秘薬の原料として用いられ、その秘密を洩らした弟を兄が切り殺したという伝説に由来しているそうです。タンニンが多く含まれることから、現在でも生薬としての利用があるそうです。本種はオトギリソウと同属の近縁種で、細かい葉を持ち、夏に小さな黄色い花を咲かせることも同様です。草丈20cmていどの下草で、多湿を好みます。



 筆者の嫁さんの福井県の実家から徒歩ですぐの所に、本種の自生地が見つかり、数年前から公的に保護されています。11月のこの時期はすっかり紅葉し、ほぼ休眠状態です。多年草ではありますが、本種にとってはこれから長く厳しい時期になります。



 西日本や朝鮮半島の南の方で生息が確認されている希少種で、北陸で見つかったのはひじょうに貴重なことで、おそらく本種の北限生息地ではないでしょうか。よく見つけたものです。



 筆者が同地を訪れるのは、冬が多く、暖かい季節の元気な姿をなかなか見れないのが残念なのですが、近年株も増え、生息状態は良好に見えます。
 乾燥に弱いうえ農薬にも弱く、しかも他の背丈のある植物が生えにくい手入れされた畔(あぜ)などを好むということで、生息できる土地がひじょうに限定的です。本種が育っているということは、この辺りの田んぼでは農薬の使用レベルがひじょうに低いということです。



 本種を保護している畔に立っている立て看です。



 看板の環境省レッドデータに関する表記です。



 夏場の花の様子。看板の写真から。筆者がこの花をナマで見たのはいつのことだったでしょう。携帯に画像が残っていないか探してみましょ。



 同じく、看板に掲載されている写真から、自生地の景観(左)と実をつけている様子(右)です。草丈の低い雑草が茂った緑豊かな畔ですが、この緑の中に本種が混ざって自生しているのが見つかったわけです。

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