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コモンフラワーマンティス

2015/02/06


 外国産のカマキリのペット化の火付け役ともなったハナカマキリと同じジャワ・アルゴブーロ産のカマキリです。筆者が飼育していたのは2005年のことですが、ネットで調べてみますといまだにコモンフラワーマンティスが通り名になっているようです。どなたかもっと気の利いた通り名を付けないものでしょうか。英語圏で一般的に使われる生物の種名をコモンネームと言いますが、フラワーマンティスを和訳するとハナカマキリになるので、英語圏では本種がハナカマキリと呼ばれているのでしょうか。この混同を避けるためにハナカマキリの和名で通っている種をランカマキリと呼ぶ場合もあるみたいです。外国のカマキリに精通している人たちほどランカマキリの名を使っているようです。
 本種はまた、近縁のヒョウモンカマキリとしばしば混同されて流通するようですが、本種の方が頭部が尖っています。



 初令幼虫は、赤と黒のアリそっくりな形態です。ハナカマキリ(ランカマキリ)もやはり初令幼虫はアカアリといった感じの小さな虫です。



 脱皮して加令すると初令とは似ても似つかない色合いになります。上の写真は判りづらいですが、3cm径の試験管で飼っている様子です。左の方にいるのが本種の2令幼虫、試験管の底には初令のイエコオロギがたくさんいます。餌虫です。



 今度は右の方に幼虫がいます。ハナカマキリの幼虫ほど鮮やかな色合いではないですね。



 脱皮直後の3令幼虫と脱け殻。試験管のスポンジのフタを足場に脱皮しました。



 幼虫は、日本のカマキリとちがって、腹部が小さく頭でっかちに見えます。



 羽化した新成虫です。前翅に不鮮明な目玉模様があります。腹部が左右に肥大し、サシガメの仲間のように翅の外側に出ています。



 成虫を横から見たところ。カマ状の前肢が大きく立派です。目がひじょうに尖っています。



 目玉模様のズームアップ。あまり目玉って感じじゃないですけどね。



 羽化から数日が経つと、前翅の色が鮮やかな緑色に変わりました。コガネムシの仲間の場合、羽化した新成虫の翅鞘が色づくのにたいていの場合1日もあれば充分ですが、本種では数日かかりました。羽化して数日は淡いウグイス色だったのが、ある日緑色に変わっていたのです。これには少々驚かされました。

 カマキリの幼虫を育てるには、共食いを避けるため小さな容器で個別飼育するのが望ましいのですが、容器が小さい場合、通気性の問題で蒸れて死なせる確率が上がります。かといって水分は必要です。蒸れさせず水切れにせずという調整が思いのほか難しいものです。大きな容器に複雑なレイアウトを組み、複数の幼虫を一緒に飼うのも悪くないですが、共食いを避けるのは難しいです。
 しかしながら、複数飼育と単独飼育は、カマキリの飼育に慣れていない人にとってはどちらが良いとも一概には言えないかもしれません。筆者も単独飼育でもよく幼虫を死なせました。とくに初令は弱いです。最初の脱皮を無事に終えると、かなり飼育に見通しが見えてきます。脱皮の際にもあるていどの湿度が必要なように思います。
 繁殖に挑戦するには、ペアを一緒に飼う必要がありますが、この場合もなるべく大きな容器で飼う方が良いです。交尾に至らないままオスがメスの餌食になっては繁殖は成功しません。雌雄ともたっぷり採餌させ、体調を整えるのに1週間くらいかけてからペアリングに臨むのが良いと思われます。

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