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クワ3

2015/02/28


 昨年、カイコの飼育でお世話になったクワの木ですが、久々に見に行くと1枚のはもなく枯れたようになっていました。落葉樹ですから、まぁこんなもんです。

クワ01.jpg

 それにしても見事に枯れていますね。毒でも盛られて枯れてしまったようです。熱帯地方のように冬のない地方の人が見たら、この木は死んでいるとしか思えないでしょうね。

 植物にとって葉は光合成を行なうための重要な器官ですが、日照面積を稼ぐために広く扁平な形をしており乾燥や寒気に弱いという欠点があります。この欠点を補うために針葉樹などは葉を細くし表層のクチクラ層を厚くしていますが、夏場に多くの太陽光と代謝を促すのに充分な温度が得られる地方では、エネルギー受容効率の悪い小葉を維持するよりも、薄く面積のある葉を夏場だけ維持して冬場は休眠する方が効率的です。
 その一方で、季節変化のある場所でも落葉せず冬場も葉を維持し続ける常緑植物も存在しますが、彼らの発想は、季節ごとに葉を生成しては落とすのにも多大なエネルギーが要るので、そのエネルギーを厚みがあり耐寒性を備えた葉を維持することに費やそうというものですね。

クワ02.jpg

 葉を落として休眠中の枝ですが、春に備えて小さな芽が着いています。

クワ03.jpg

 芽を拡大するとこんな感じ。周りに点在する小さな白い粒々は何でしょう? カイガラムシの幼虫でしょうか? ご存知の方、教えてください。

 落葉樹は、毎年葉を落として春にまた新たな葉を生成するのに大きなエネルギーを使いますが、秋になって枯れた落ち葉は、林にフカフカのマットを形成し、やがてそれがバクテリアに分解されて栄養豊かな腐葉土となり多くの生き物に利用され、そのあと土壌を形成します。葉の生成に消費されたエネルギーは無駄にならず大きな役割を担うわけです。
 植物は植生という言葉で言われているように、生物の生活環境そのものでもあります。光合成をして滋養を製造し、それを葉や果実の状態で多くの生き物たちに与えています。小さな動物たちは、植物の受粉や種の散布、土壌の形成という方法で植生の維持に貢献しています。それが自然のバランスと言われるものですね。

 みなさんは、木を見てなにを思いますか? 大きな木には遠大な時の流れを感じるでしょうし、芽吹いて間もない小さな苗には未来を感じるかもしれません。そうした時の流れと共に、横の広がり、つまり生態系の成り立ちについて思いを馳せてみるのも、なかなか意義深い木の観察です。

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