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ヒメカマキリ

2015/03/06


 比較的暖かい地域に生息する小型のカマキリです。京都府では分布のほぼ北限にあたり、絶滅危惧種に指定されているようです。日本固有種です。体長は25〜35mmほどで前胸が短くずんぐりした感じです。動きはかなり俊敏ですが、なかなか飛び立とうとしないので捕獲は難しくありません。
 北摂地域は北限の分布域に近いもののけっこう目撃例があるようです。筆者は住まいの近くでは見かけたことはありませんが、兵庫県氷上町のコスモス畑で見つけたことがあります。



 関西以南の本州と四国、九州、南西諸島に分布しています。九州には近縁のサツマヒメカマキリがいます。ヒメカマキリの生態について、2化性で、初夏と秋に産卵し、秋に孵化したものは幼虫で越冬して春に羽化し、初夏に産卵すると説明している文献を見たことがありますが、他の文献では幼虫で越冬するのはサツマヒメカマキリであるとありました。九州地方では両種の生息域が重なるところもあり、競合を避けるためにサツマヒメカマキリが成育時期をずらし、幼虫で越冬したあと春に羽化して初夏に産卵するのかもしれません。すなわち、両種とも年1化性で、サツマカマキリの卵は秋まで孵化を迎えず、幼虫のまま越冬するというのが本当のところではないか、そう思います。この場合、ヒメカマキリの方は他のカマキリ同様、秋に産卵し、卵の形で越冬することになります。サツマヒメカマキリが幼虫で越冬できるのは
九州の温暖な気候のおかげであり、この生態のせいでヒメカマキリのようには北上できないのかも知れません。



  メスです。大きなお腹をしています。体全体は薄い褐色ですが、前翅の側面が明るい緑色をしています。



 オスです。全体的にスリムです。このオスは全体的に緑色がよく出ていますね。



 交尾の様子。ペアで同居させておくと、オスは何度もメスにアプローチしていました。あまりに何度も交尾を仕掛けるので、後に雌雄を別居させたほどです。



 産卵中のメス。個別飼育中のプリンカップのフタに産卵しています。ほぼ産卵は完了していますね。



 卵嚢は、産み落とされて間もない卵は白いですが、しばらくすると側面を中心に茶色くなります。

コメント
うちの庭では毎年冬にカマキリの幼虫を見かけます。焦げ茶色でまだ羽は生えていません。広島県広島市内ですが、幼虫で冬越しするということはサツマヒメカマキリなのでしょうか?
  • ポッチン
  • 2016/02/29 11:41 PM
ポッチン様。
サツマヒメカマキリは、元来九州以南のカマキリであるようですが、本州南西部でも棲息が確認されているそうです。
ヒメカマキリ、サツマヒメカマキリとも年1化性であると信じれば、冬に幼虫が見られるのはサツマヒメカマキリだということになります。
これら2種以外のカマキリで幼虫で越冬するものはいないと思われるので、状況的にサツマヒメカマキリと判断するのが正しいと思いますが、昨今の異常気象では虫たちの生態も混乱している可能性もあります。
幼虫の種の判別も難しいので、確実に種を同定するには専門家の判断を仰ぐしかないでしょう。
確実な回答ができなくて申し訳ないです。
  • 筆者
  • 2016/03/01 8:28 PM
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