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温室での生き物の管理

2015/03/22


 爬虫類や両生類を飼育している人たちは、生き物に応じた飼育温度の管理をどのように行なっているのでしょう。日本産あるいは北米産の動物であれば、常温で管理し、冬場は冬眠させることも可能ですが、東南アジアやアフリカの生き物はそうは行きません。冬場は暖房しないと死んでしまいます。
 以前は、玄関の中に植物用の四角いガラス温室を収容して、その中で生き物を飼育していましたが、現在の住まいに引っ越す際に、駐車スペースの奥のところに約1.5畳のハウス型の温室を立ててもらい、その中に生き物たちを収容しました。



 この温室ももう11年ばかり使っています。温室内に電源と水道を引いて、小さな流し台もあります。家の北東方向にあるので、夏場はあまり日が当たらず、冬場は午前中を中心に日が当たります。これはなかなか良い立地です。それでも専用の黒いシェードで年中覆っています。写真で見えている面だけは覆いがありません。
 夏場対策としては、温度センサーで動作する換気扇と、屋根の一部が手動で開放できるようになっています。天窓を温度センサーと連動して自動開閉する装置もありますが、そこまでは設置していません。この状態で夏場は温室の上部が35℃からそれ以上になるので、暑さに弱い生き物は下の方に置くようにしています。



 問題は冬場ですが、温室専用の石油ストーブを最初使用していました。温室の比較的上の方に設置し、過熱した空気をホースで温室の下部に放出します。



 石油ストーブのコントローラーです。温度調節ダイヤルに温度表示がないので、実際の温室の温度を計って調節するしかありません。温度表示があったとしても、温室全体を一定の温度にするのは不可能なのであまり意味がありません。



 温室の底部にある噴出し口。ここから温風が放出されます。ストーブが上層の暖かい空気を吸い込み、ここから温風が出ることで空気の対流を作り、温室内の温度を一定に近づけるという理屈ですが、なかなかそううまくはゆきません。温風の噴出し口付近を除き、どうしても温室の下部は低温になります。
 夏場、ストーブを使用しないうちに、この中にクモが巣を作ったりすると、安全装置が働きストーブが点火しません、かなり面倒です。使用しない季節はここにフタをしておかねばなりません。



 温室外に設置してある石油タンク。80リットルほどの容量があります。月に2回ていど給油していました。最近はあまり見かけませんが、数年前までは石油販売のトラックがよく回ってきました。



 油量計。使用しない季節、タンクを空にしておくと底の方に水が溜まり、これが原因でストーブが点火しなくなります。不便だ。実際、何度か点火不良に見まわれ、業者に来てもらいました。



 ストーブ本体の写真にあった換気扇の外側。雨を防ぐフードがあります。その上にある丸い装置は、煙突です。ストーブ内の汚れた空気をここから放出します。日よけのシェードがこの部分だけ切り取られてあります。

 石油ストーブは、ランニングコスト面では優れているのですが、給油が面倒なうえ故障が多く、さらに温室内の空気をかなり汚していたようです。石油ストーブ使用中は、生き物がよく突然死しました。植物の栽培には問題なくても、小動物には健康被害が大きいようです。ということで、石油ストーブはお勧めできないです。



 そこで数年前からは、電気温風機を使用しています。2000wの大容量のものです。容量に余裕がある方が保温効率が良いです。しかし電源に 3相200V が必要になり家庭用100Vとはべつに、200Vの電源を新設しなければなりません。電圧が大きい方が省エネにもなります。



 ながーいビニールのダクトがついてます。天井付近に吊り下げた温風機から噴出される温風が、温室の床にまで届きます。この電気ストーブは、温風機という名称のことだけはあって、温室内の空気の循環効率はなかなかです。温室の上部に集まる高温の空気をダクトで温室の底部まで一気に送り、理想的な対流を作ります。
 筆者は、この対流効果をいっそう良くするために2機の温風機を稼働させています。万一、1機が故障しても大丈夫です。ちなみに、1.5畳ていどの温室であれば、1機でも充分温めてくれます。



 温風機の温度センサーは、温室内の低い位置に取り付けます。



 ビニールのダクト内を高熱の空気が通るので、ダクトの劣化は激しいです。1シーズンくらいは充分にもちますが。このように破損してしまった場合は、専用ダクトを発注するとけっこう高いので、ホームセンター等で、厚手のポリ袋を買ってきて自作します。
 ダクトは、床面から20cmていどまで伸ばします。それより長くすると、ダクト内が高温になり過ぎて、安全装置が働き、ヒーターが止まってしまうことがあります。

 電気温風機は、空気も汚さないしメンテも不要だし、たいへん便利です。ただ、電気代がべらぼうに高いです。最近は、1〜3月は温室内を18℃くらいに保ち、電気代を節約しています。25℃設定のときよりも3万円くらい浮きます。この程度の低音であれば、東南アジアやアフリカの生き物もなんとか耐えれます。餌はあまり食べなくなるので3週間おきくらいの給餌にとどめます。餌代も浮きますね。
 アオジタトカゲのような種ではお腹が冷えすぎてコンディションを崩しそうなので、フィルムタイプのヒーターをケージの下に敷いています。また、未成熟の幼体がいる場合もフィルムヒーター等を用いて、そのケージだけ少し高温になるようにしてやります。
 4月上旬から設定温度を25℃に戻します。そのうち暖房の要らない季節になり、生き物たちは繁殖シーズンを迎えます。

 というわけで、植物栽培用の石油ストーブは、残念ながら動物の飼育には適していなかったです。ただ、それに合わせて設置した温度センサー付の換気扇は今でもひじょうに役に立っています。
 また、電気温風機は、夏場の温室上部の高温を緩和するために送風機としても使用できます。

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