1_萌萌虫雑記帳.png

オオクワガタ

2013/10/09


 つい先日のことです。外出しようと家を出たとたんにバッタリとオオクワガタに出くわしました。筆者の家は山岳地で、カブトムシやクワガタムシが採集できる林も徒歩圏にあります。かつまたオオクワガタマニア垂涎の能勢山系に位置し、知る人ぞ知る有名な産地である阿古谷もいつでも行ける距離です。これまでにもコクワガタやノコギリクワガタ、シロスジカミキリが家の庭に飛来したことがありましたが、オオクワガタは初めてです。
 ただ、産地が目と鼻の先とは言え、住宅地にホイホイ飛んでくるような虫ではないんですよね。この虫に灯火に集まる習性があるともあまり聞きませんし。ご近所のどなたかが飼ってたものが脱走した可能性が高いと思います。でも、場所が場所だけに野生のものが飛来または徒歩でやって来た可能性も皆無ではないでしょう。虫たちの移動能力をなめてはいけません。
 オオクワガタは日本全国に分布するものの、棲息地は局所的になり、自然界で見つけるのがひじょうに困難な虫です。その中でも能勢山系はメッカと言われるほどの有名な産地です。また、南へ行くほど幅広の体型になる傾向があり、能勢あたりの個体がちょうどよく最も美しいフォルムらしいです。筆者のような詳しくない者にとっては、その差異はあまり判らないですけど。
 生き物好きの関係で、この虫のエキスパートにも知人がいまして、人工飼育で大きな個体を得ようと幼虫を栄養づけにすると肥満の成虫になっちまうらしい。すなわち全長は充分なサイズになるものの体ばかりでかくて大腮が小さい、あまりかっこよくない成虫が羽化してくるそうな。
 今回採集したオスは、計ってみると全長が70mmを越えていました。かなりの大物です。しかもプロポーションも理想的で、見るからに野生個体です。これが飼育下で作出されたものなら、かなり熟練のブリーダーの手によるものと思われます。野生個体か人工飼育によるものか、見分ける方法ってあるのでしょうか。


 ↑ 家の前で採集したオオクワガタ。


 ↑ 2005年に飼っていた全長73mmのオス。京都のブリーダーから譲っていただいたもので、ファラオというブランド名が付いていた。


 ↑ 2001年に飼っていた全長40mm以下のオスたち。

 ↑ 2001年に飼っていたメス。


 オオクワガタが大ブームになっていた頃は、商売目的で乱獲する者が、クヌギのウロを掘り起こしたままにしたり、はたまた煙幕でいぶり出したりと、棲息環境の破壊が問題になりましたが、最近はそれも落ち着いて、虫たちも平和に暮らしているようです。
 ただ、ブームに乗って輸入されたチャイナのアンタエウスなんかが意図的に放虫され、国産のホペイと交雑しているなんて話しも聞きます。このことが国産種にどれだけの影響を及ぼしているのかは解りませんが、放虫はいけません。場合によってはその地の生態系を崩壊させる要因にもなります。日本の虫なら良いということでもありません。虫たちにとっては人が決めた国境なんて無意味なことで、異なる産地に連れてゆかれた虫がその地でどのように作用するかなんて解りません。また、同じ産地に帰すのもだめだと言う人もいます。飼育下で新たに寄生した微生物を産地に持ち込むことになるからだそうです。
 筆者も幼少の頃、飼育に堪能した虫を自然に返してやったことがよくあります。大人たちは「えらいねぇ」なんて褒めてくれましたが、じつは褒められた行為ではなかったのですよ。と言いつつ、放虫の危険性を知らずに飼育下の虫を自然に返す行為は数限りなく続けられていることでしょう。多くの大人たちも「可哀そうだから自然に返してあげなさい」なんて子供たちに助言したり。
 ぶっちゃけ、生き物の帰化や移動は、人間が手を加えなくても進むもので、自然はそうした脅威からバランスを取り戻す能力も持っています。なので、放虫がどこまで生態系に悪影響を及ぼすものかは一概には言えないのですが、破壊につながる可能性のある行為を、それについて知識がある者が行なうのはよろしくないですよね。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES


Amazon Kindle 電子出版のご案内
cover4.jpg


★講読には
Kindle 読書アプリ
が必要です。



sijn.jpg






recent comment

recent trackback

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM