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フェモラータモモブトハムシ

2015/06/20


 2年前の秋、三重県のとある河原で採集したという本種のゴールを送っていただきました。ゴールというのは本種が寄生した虫こぶのことです。本種はクズなどの茎に産卵し、その部分がこぶ状に膨らむのだそうです。本種はタイあたりからやって来た外来種です。日本での棲息地では駆除が追いつかないほどの大繁殖ぶりだとも聞きますが、ネット等の情報では現在のところ三重県以外での繁殖は聞きません。農家のブドウ園が荒らされたといったことも聞いたことがありません。
 それにしてもタイ産のハムシが日本に居ついて越冬して生き長らえるとは驚きです。植防がハムシやカミキリムシ等の持ち込みを規制するのは道理だと言えますね。



 本種の生態については情報がほとんどありません。持ち込んではいけない動物ですから、生体はもとより飼育ノウハウも出回りませんよね。上の写真がいただいたゴールですが、植物自体は枯れてしまっており、それが幼虫の餌と越冬場所になっているようです。



 ゴールの中の幼虫です。幼虫は生木を餌にしていて枯れ木は越冬用だけなのか、それとも枯れ木が幼虫の主食になっているのか、よく解りません。



 ゴールから取り出した幼虫。コガネムシの仲間の幼虫とは少し雰囲気がちがいますね。
 残念ながら春になっても成虫が羽化してくることはなく、蛹も見つけることができませんでした。幼虫の段階で越冬中に死滅してしまったようですね。



 6月19日。成虫を入手しました。採集地はやはり三重県だそうです。本種の帰化状況は現在のところまだ局地的なようです。駆除が追い付かないほど帰化が進んでいるとも聞きますが、どんどん生息域をひろげているというものではないようです。
 左がメス、右がオスです。日本のハムシには見られない形態をしています。



 6肢はしっかりしていて小枝につかまる力も強いですが、動きは緩慢で逃げ回ったりしません。擬死すなわち死んだふりは得意です。ここは日本の多くのハムシと同様です。



 オスは後肢が著しく肥大しています。日本のシデムシの仲間にもオスの後肢腿節が肥大するものがいます。



 後肢を蹴り上げています。見た目キック力で敵を撃退できそうですが、実際にはどうなのでしょう。あれこれいじってやっても蹴られることはありませんでした。危険を感じると後肢を上げるのは、コガネムシの仲間にも見られる習性ですね。



 メスに交尾を仕掛けるオス。せっかく交尾していただいても、うちでは繁殖のための用意がありません。



 飼育環境はこんな感じ。コガネムシの飼育と同じように、葉っぱ食いに昆虫ゼリーを与えようって肚(はら)です。
 飼育中のコガネムシたちは夢中になって昆虫ゼリーを猛食しておりますが、あれを見てふと思ったのですが、彼らの生息地に昆虫ゼリーを置いてやったら葉っぱなんか見限って昆虫ゼリーに没頭する個体が出てくるかもです。
 とりあえず、こんな感じで飼ってみます。

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