1_萌萌虫雑記帳.png

サバンナモニター

2015/07/23


 もう10年くらい前になりますか、愛知県の有名店ペポニさんで、たいへん人懐っこい大型のトカゲを目撃しました。女性スタッフがケージのガラス戸を開けて、寄ってくるそのトカゲを、まるで哺乳動物に触れるように撫でまわしているのです。頭を撫でたり顎の下を撫でたりするさまは、イヌやネコと同じ扱いなんですね。爬虫類は哺乳類のように愛嬌がありませんから、喜んでいるふうでもないのですが、されるがまま動こうとせず、とても気持ちよさそうなんですね。しかもそのトカゲは腹ばいではなく4足で立っていました。なんだかとても不思議な光景で、しばし見とれてしまいました。
 あのトカゲは何だったのでしょう。あれからお店のスタッフにそのことを伝えても思い当たる動物がいないとおっしゃいます。どなたか、温厚でそこそこ大きくて哺乳動物のように人なつっこいトカゲをご存じないですか。



 これじゃなかったかなぁと思われるのがサバンナモニターです。中央アフリカのサバンナ地帯に生息するオオトカゲの仲間です。これは生後間もない幼体です。ショップで孵化させた個体です。基本的に灰色ですが、けっこう綺麗な模様がついています。
 まだ爬虫類の通販が禁止されていなかった頃に購入し、しばらく飼っていました。



 ツリーモニターの仲間のように口吻はながくなく、優しい顔つきをしています。と言っても気性が穏やかというわけではありません。うちに来たばかりの時はおとなしかったのですが、飼いはじめて数日もするとモニターの子供がよく見せる荒々しさを発揮するようになりました。



 飼い始めた当座はおとなしく、飼育環境に少し慣れると地が出てくる、多くの動物でよくあることです。



 雌雄ペアでいただいたのですが、オスの方が臆病で、物陰に隠れるか地表に伏せているかで、人の気配がすると緊張をあわらにします。上の写真がオスです。いつもこんな感じです。じっと動かず、目だけでこちらを伺っています。触ろうとすると全力で逃げます。追い詰めると噛みつきます。



 一方メスの方は、しばらくすると人に慣れて寄ってくるようになりました。人の気配がするとケージの中を盛んに走り回ります。



 メスは、人の手から採餌するようになるのにそれほど時間がかからず、餌をもらうことを覚えると駆け寄ってきて催促します。でも触ろうとすると逃げ出し、なかなかハンドリングが実現しません。これは多くのモニター類の幼体に見られる特徴ですね。



 脱皮中です。背中の皮がはがれていますね。



 筆者はなぜだかモニターには縁がありません。これまでにもイエローヘッドやツリーモニターを飼ったことがあるのですが、温室の暖房機の故障で死なせてしまったり、念願のベタ慣れモニターを育て上げたためしがないのです。ツリーモニターは基本的にハンドリング不可ですけどね。
 今回は、飼い方を誤ってけっきょく死なせてしまいました。
 原産地では、雨季の間に繁殖行動を行ない、卵は半年後の次の雨季に孵化し、幼体は乾季までに急成長を遂げるのだそうです。生まれたばかりの幼体の飼育にはこうした状況を再現してやる必要があるわけです。そうして一たび立派に育ったサバンナモニターは、飼育者と良好な関係を築くことができ、それこそイヌやネコを飼うように可愛がることができるようになるのでしょう。
 本種やグリーンイグアナは幼体が比較的安価で市販されています。ペットとして理想的な爬虫類として人気が高いものの、大きく育てるには充分な知識が必要ですし、ただ餌を与えるだけの飼育では飼育者になつくこともありません。飼育者になつかない大型トカゲは猛獣と化し、飼育者を攻撃します。たいへんな力を持っていてガラス水槽を割ってしまうことがあるそうです。
 動物愛護法の改正により、爬虫類はきちんと飼育ノウハウを伝えて手渡しすべし、ということになりましたが、安価で売られている幼体を成体まで確実に育てる方法と、飼育者と友好的な関係を築くための方法をショップが顧客に確実に伝えているかどうかは疑問です。爬虫類に関してはマニュアルもいまだにあまり充実していませんし。
 爬虫類の飼育に関しては日本よりも歴史がある欧米ではどうなんでしょう。爬虫類に関する専門書等は日本よりもはるかに充実しているようですが。洋書を和訳してゆく動きってないものですかねぇ。とあるマニアの方にそういうことを言いますと、マニアたるもの洋書くらい読めるようにしろ、という答えが返ってきました。厳しいですね。

コメント
10年前のペポニ本店ですか?ベタ慣れモニターはすぐ売れてしまうので個体の特定は難しいですが、サバンナモニターもベタ慣れの個体がいますし、似たタイプならノドジロ(ロックモニター)、もしくはテグーでしょうか。ミズオオトカゲではありませんでしたか?ミズオオトカゲも個体によってはベタ慣れの子がいますよ。ちなみに飼育中の子は相当おとなしいです。
  • kawamura
  • 2015/07/23 8:39 PM
kawamura様。
やはりサバンナかロックでしたか。ほかに見当たりませんものね。
いつか時間の余裕ができたら大型のトカゲをベタ慣れにしたいです。
  • 筆者
  • 2015/07/24 11:30 PM
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES


Amazon Kindle 電子出版のご案内
cover4.jpg


★講読には
Kindle 読書アプリ
が必要です。



sijn.jpg






recent comment

recent trackback

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM