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ディメトロドン

2015/08/18


 盤竜類の仲間は、古生代の大型両生類が繁栄を極めている時代に、彼らと競合しながらも大型化を実現し繁栄をものにした驚異的な爬虫類でした。主流となる中生代以降の爬虫類の頭骨には側頭窓といわれる孔が2つあるのですが、それ以前の原始的な側頭窓が1つのタイプであったにも関わらず、爬虫類の未来を予想したような大型動物の輩出に成功したのです。
 ディメトロドンはその代表選手で、背中に大きな帆を持つとても特徴的な形態をしています。体長は3.5mにも達し、中型の恐竜に匹敵します。



 ディメトロドンの背中の帆は、優秀なラジエーターとして機能していたとされ、帆への血流を調節することで保温と放熱(おそらく集熱も)を行ない、恒温性を維持していたようです。恒温性は鳥類や哺乳類の専売特許と思われがちですが、爬虫類の多くも熱的慣性を利用した恒温性を実現しています。とくに大型動物ではそれが有効で、中生代の恐竜なども熱的慣性による恒温動物であったと思われます。



 ディメトロドンはまた、異歯性という形態を発達させつつありました。これまでの脊椎動物はノコギリ状の同じ形状の歯が並んでいるのみでしたが、この動物では哺乳類のように形状の異なる歯が発達しつつありました。
 同じ盤竜類の中にはエダフォサウルスのように草食に適応したものもいました。彼もディメトロドンと同様のラジエーターを背中に装備しており、植物食には欠かせない異歯性も発達させていました。エダフォサウルスの仲間はおそらく史上初の草食脊椎動物でしょう。

 恒温性と異歯性という発想は極めて哺乳類的であるわけですが、事実この初期の爬虫類の仲間から哺乳類の祖先型となる獣弓類が分化しています。

 中生代の恐竜類の進化のずっと前の古生代に、このような大型爬虫類が実在したことは驚くべきことですが、彼らは大型であるがゆえに古生代と中生代の境界となった異変を生き残れず、当時の進化的な両生類たちと運命を共にしています。

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