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パラサウロロフス

2015/08/25


 鳥盤目ハドロサウルス科(カモノハシ竜類)に属する草食獣です。これはなかなか面白い動物ですよ。鼻孔から頭骨の後方へ抜ける1.8mもの管状構造がありまして、その内部は複雑に入り組んでいて空気の通り道は3mに及ぶそうです。かつては水中生活におけるシュノーケルとして機能した器官であるとの説もあったそうですが、これはどう考えても大音響を奏でることができる骨管楽器ですよね。
 このようにひじょうに発達した発音器官を有する恐竜というのは他に例がないのではないでしょうか。ほかに何か知ってます? パラサウロロフスがこの人の身長ほどもある器官で大きな音を発することができたというのは現在の主流の考え方と思われますが、なぜこの動物だけが卓越した発音器官を発達させることになったのか、というとなかなか良い答えが見つかりません。発音によって敵を威嚇したり、仲間同士のコミュニケーションをしたりしたのであれば、同じような器官が他の恐竜に発達することがなかったのはなぜなんでしょう。みんな寡黙におとなしくしていたのに、本種だけがワーワー大きな音を立てていたのでしょうか。
 声以外の発音器官を発達させた動物は、現生種では昆虫に多く見られますが、脊椎動物ではほとんど見当たりません。何らかの摩擦音を鳴らすものはいなくはないですが、たいていは喉や気管を膨らませたりで、本種のように頭にでっかい笛を乗っけている動物なんて見たことがありません。



 本種の名前は、サウロロフスに似ているという意味で付けられたそうです。なんともわびしいネーミングです。彼の特徴を象徴するそれっぽい名前は思いつかなかったのでしょうか。サウロロフスにも後頭部に伸びる突起があって、まぁ似てはいるんですけど……。もしかするとサウロロフス類にも発音の習性を持つものがいて、その究極の進化形として本種が出現したのでしょうか。ただ、本種とサウロロフスはひじょうに近しい関係でもないそうで、あの巨大な骨管楽器の出生は謎に包まれています。
 全長10〜13m、体高5m、推定体重5トンというたいへん巨大な動物です。ですので復元図では主に4足歩行であったように描かれていることがほとんどですね。ただ、2足歩行の動物としての基本フォルムは残っているので、しばしば後足で立ち上がったりしたでしょうし、幼体や身軽な若い個体は頻繁に2足歩行したことでしょう。

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