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フクイティタン

2015/08/27


 竜盤目竜脚下目に属する草食獣。白亜紀前期に生息していました。発掘された化石からは全長は10mほどの動物であったとされ、竜脚類としては小さな方ですが、これが成体の化石なのか若齢の個体であったのかは解説がありませんでした。
 白亜紀前期というと、大型竜脚類が栄えたジュラ紀後期からするとかなり時代が進んでおりまして、最盛期の巨大動物たちはすでに衰退していた頃です。そうした状況から本種は、ジュラ紀型竜脚類の数少ない生き残りだったのかもしれませんね。



 フクイティタンとは、ティタンすなわちタイタン=巨人ということで福井の巨人という意味を持つ属名なのですが、竜脚類の最大種を含むグループはティタノサウリア(ティタノサウルス類)と呼ばれています。これにブラキオサウルス科を含めたグループがティタノサウルス形類です。なんか解ったような解らないような動物群ですが、本種は、発見された部位が少ないことから分類がはっきりしないとしながらもティタノサウルス形類の原始的なタイプと解説されています。



 本種が原始的なティタノサウルス形類であるというのなら、それよりも前の時代に生きていたジュラ紀のティタノサウルス形類はどうなのでしょう。本種が進化的なティタノサウルス形類よりも後の時代に生きていたにもかかわらず原始的であるとするのは矛盾ではないでしょうか。否、矛盾しているとは限りません。本種に至る系統が原始的な形態をとどめたまま大型化の進化に移行せず、そのままティタノサウルス形類が衰退した後まで生き延びた、これは充分にありうることです。



 超大型恐竜最盛期であっても、10m級の小型竜脚類の方が栄え、生息個体数も多かったという化石証拠からすると、原始的な形態をとどめた仲間の方が大型化した進化的動物よりも長く生息し続けることができたというのは理にかなっています。過ぎたるは及ばざるがごとしということでしょうか。



 古生物学者のみならず多くの人々を魅了した超大型恐竜たちの衰退の原因となったのは、白亜紀になってから勢力を伸ばした進化的な鳥盤類の出現であったと言われています。体長10m内外からそれ以下の4足歩行草食類たちの繁栄が、巨大恐竜たちの暮らしを少しずつ脅かせて言ったわけですね。そうした中で、フクイティタンは最後まで生き延びた貴重なティタノサイルス形類の1つなのかもしれません。

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