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ドロマエオサウルス

2015/08/27


 竜盤目獣脚亜目に属する肉食獣です。獣脚類は竜脚類と共に竜盤目を2分するグレードで、多くの文献で竜脚類は4足歩行の草食獣、獣脚類は2足歩行の肉食獣で構成されるというふうに、2者が2大タイトルのように扱われています。ところが、筆者の信頼するウィキペディアほかでは、竜脚類を竜脚下目、獣脚類を獣脚亜目と、格差のあるグレードとして表現しています。福井県立恐竜博物館でも、竜脚形亜目、獣脚亜目といった表現をしており、竜脚類は竜脚形亜目の中に含まれる1つのグループとして格下げされています。ぶっちゃけどうでもよいのですが、ほんとまどろこしいですね。それなら竜脚類と獣脚類を竜盤目の2大グループだと信じてきた我々はなんなんでしょう? バカな素人なんですか? 筆者には、学者先生の単なる片付け下手、整頓と怠慢としか思えないんですが。



 本種は、その名称が科名にもなっている小型の肉食恐竜の典型的な存在です。前傾姿勢で2足歩行を行ない、ひじょうに機敏に行動しました。群れで生活しチームワークで草食獣を狩っていました。頭部は大きく、頑丈な口器には鋭い歯が並んでおり、前足にも後足にも鋭い鉤爪が備わっていて、彼らがひじょうに獰猛な動物であったことが伺えます。



 ドロマエオサウルス科の仲間としては、ヴェロキラプトルが映画「ジュラシック・パーク」で有名になりましたが、形態もサイズも本種とほぼ同等です。映画の中でラプトルはひじょうに理知的な動物として描かれており、とくにシリーズ最新作「ジュラシック・ワールド」では、哺乳動物も舌を巻くほどの理性を発揮しています。冷血動物の爬虫類のクセに、とこれを批判する人もいるかもしれませんが、恐竜の恒温性については近年ますます支持される方向にあり、筆者もそれに賛成です。このことに関してはそのうち別項で論じたいと思います。



 博物館に展示されていた本種の復元模型には前足に羽毛が見られ、体も哺乳類のような体毛で覆われていました。原生動物の哺乳類の体毛と鳥類の羽毛は別物なので、もしもドロマエオサウルスに毛が生えていたのだとしたら、全身羽毛だったでしょう。ただ現生の鳥の羽毛よりもシンプルで哺乳類の体毛に近いものだったと思われます。模型の前足にあるそでのような羽毛は明らかに鳥類の風切羽のように見えますが、このまったく機能的とは思えない羽の存在については、筆者には説明能力がありません。前足の中途半端な風切羽の存在が、彼らの狩りの妨げにならなければと案ずるばかりです。
 ただ、近年中国でドロマエオサウルス科の化石に羽毛の痕跡が次々と見つかっているのだそうで、本種が羽毛を持っていた可能性は否定できないようです。羽毛は必ずしも飛ぶためのものではなく、鳥類を分化した系統では羽毛が翼の主要なパーツに変じて行きましたが、それ以外の系統では体を保護したり体温調節を行なったりする器官として発達したのかも知れません。
 羽毛はやがて鳥類が進化してくる前段階動物にすでに存在した前適応として発達した器官だったのでしょう。羽毛はまた、ディスプレーとして活用された可能性もあると思われます。繁殖期にメスの気を惹くためにオスの模様であったり、保護色として機能したり。
 いずれにせよ、この優秀なハンターの足を羽毛が引っ張るようなことがなかったことを祈る次第です。

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