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チラノサウルス

2015/10/20


 チラノサウルスは、言わずと知れた竜盤目の恐竜の最高峰です。さらに大きく獰猛な肉食獣も存在したとも言われていますが、出土する化石の数から言っても巨大肉食恐竜としてはもっとも繁栄した仲間でしょう。
 みんな大好き恐竜の有名人でもありますね。



 ゴジラのモデルにもなったとか聞いたことがありますが、チラノサウルスは、同じ2足歩行でもゴジラほど直立的ではなく、後足で立ち上がった時の姿勢は、体は横向きで、大きな頭とバランスする長くて大きな尻尾があります。前脚はきわめて退化的で、小さな2本の鉤爪があるのみです。



 口器を見てみますと、頭骨に対して顎骨の割合がひじょうに大きく、鋭い歯列が並んでいます。歯の1本1本には肉を切るナイフと同じようなギザギザがあり、獲物の肉を引きちぎって飲み込んだのでしょう。



 復元模型です。この恐竜が俊足のランナーであるように復元されています。しかしながら、学者によってはチラノサウルスは、その巨体を支えて立ち上がるのがやっとで、歩くのも大変な愚鈍な動物であったと主張する人もいます。子供や若い個体はあるていどの敏捷性を備えていたものの、巨大化した成体では、狩りを子供たちに任せ、その分け前を食べて暮らしていたというのです。
 夢がいっぺんに吹っ飛んでしまうこの学説は、あまり歓迎できません。成長したチラノサウルスがそれほど不自由な暮らしを送っていたのであれば、巨大化した意味がありませんし、俊足ランナーとしてのフォルムも必要ありません。



 全長約18m、全高約12mにもなるチラノサウルスの雄姿は圧巻です。この大型動物の前では、我々は小さな虫けらのようです。彼らはチョコマカと駆け回る人間サイズの小型動物よりも、もっと大きな草食獣を主に狩っていたのでしょう。



 ひじょうに大きな頭とそれを支えるしっかりとした頸椎。チラノサウルスは、かなりの速度で走ることができ、そのまま獲物に強烈な頭突きをお見舞いすると、獲物は大きなダメージを追うことになります。前脚は退化的ですが、彼らのハンティングスタイルには、むしろ前脚は不用で、小さく形骸的である方がよかったのでしょう。
 新生代になって巨大動物をたくさん輩出した鳥類の中には、翼が退化して形骸化し、2本の後足大きな頭、大きな口器で、チラノサウルスそっくりの生活をしていた恐鳥とわれる仲間が進化してきます。恐鳥も今となっては絶滅動物ですが、彼らの進化はチラノサウルスとは平行進化的と言え、チラノサウルスの繁栄と成功を鳥類で立哨した好例と言えるかもしれません。もっとも恐鳥類はチラノサウルスと比べるとずっと小さく、大きなものでも体高がせいぜい3mていどです。



 チラノサウルスの巨体を支える後足。これに踏まれれば人間などひとたまりもありませんね。

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