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恐竜以降

2015/11/18


 中生代には、恐竜をはじめ多くの大型爬虫類が繁栄しましたが、その脅威から逃れるように哺乳類は地中生活や夜行性生活に適応し、細々と暮らしていました。進化は遅々として進まず、中生代を通じて小型のネズミタイプの動物でした。ひじょうに地味なイメージのある中生代の哺乳類ですが、小型で夜行性ではあったものの、じつはかなりの繁栄を築いており、数では爬虫類に勝っていたといわれています。現生のネズミたちがひじょうによく繁栄しているのと似たような感じですね。
 ただし、現生のネズミと中生代の原始的な哺乳類とでは系統が異なり、ネズミを捕まえてこれが中生代の哺乳類の生き残りかぁ、なんて思うのは筋違いです。現生のネズミ(齧歯類)たちは新生代に入ってから霊長類と共に真主齧類という比較的新しい系統から分化した動物群です。
 中生代の哺乳類は卵生で、現在の感覚では哺乳類は胎生というイメージがありますが、哺乳類の進化史の中でもかなり最近になってから胎生は確立されました。哺乳類よりもむしろ、大型の恐竜や水棲の大型爬虫類の方が胎生動物としては先輩になります。
 同じく爬虫類から分化した仲間でも鳥類は、初期の恐竜の仲間から分かれましたが、哺乳類の祖先は恐竜以前の単弓類の仲間から分化しています。両生類から分かれた最初の爬虫類は、頭蓋骨の目の後ろに側頭窓といわれる穴が1つで、のちに側頭窓が2つの仲間が現れ恐竜をはじめ主要な爬虫類はみんな側頭窓が2つの双弓類の仲間です。

 中生代末に恐竜や大型の爬虫類が絶滅したあと、地質時代は氷河期と間氷期を繰り返す、中生代に比べて寒冷な時代に突入しますが、そうした新しい時代に最初に大型化を目指したのは鳥類でした。中には恐鳥と呼ばれる大型で獰猛な飛ばない鳥の仲間も現れました。ところが飛翔動物としての特化が進んでいた鳥類の政権は短期に終わり、汎用性ということで優れていた哺乳類が次第に勢力を伸ばし、地球上のあらゆる場所に彼らは進出し、陸生動物のみならず、水生動物や飛翔動物まで輩出し、大型化も実現します。
 新生代は、恐竜なくともひじょうにダイナミックな時代だったのですよ。その時代に終焉をもたらしたのが人類ですね。更新世第4紀は人類の時代です。しかしながら、人類文明の発達と進化的な哺乳類の衰退の時期は一致していません。マンモスやウィンタテリウムといった大型哺乳類を衰退に導いたのは、文明以前の石器人類の繁栄です。文明人としての人類ではなく、野生動物の一種であった人類が、脊椎動物の時代を新たに塗り替えたというわけです。

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