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シノカンネメエリア

2015/11/19


 中生代三畳紀前期に生息していた草食動物です。全長が2mくらい。下の復元模型を見ていただいて、何に見えます? 筆者はカバに似た動物だなぁと感じたのですが、そうは思いませんか? じつはこの動物、ディメトロドンと同じ単弓類の仲間なんですね。ディメトロドンの復元モデルは背中に帆のあるトカゲといった感じですが、いかにも哺乳動物的な趣です。
 ディメトロドンを含む盤竜類は古生代後期に大型動物を輩出し栄えましたが、本種は恐竜たちが闊歩し始めた三畳紀に栄えた獣弓類に属します。ディメトロドンもシノカンネメエリアも同じ単弓類に属する動物ですが、方や爬虫類的でもう一方は哺乳類的です。
 脊椎動物のうち陸生動物として進化を始めた仲間を四肢動物類と括り、その中の両生類を除く動物群を有羊膜類と呼称したりします。羊膜で覆われた卵を持つ陸上での生殖に適応した仲間、それが有羊膜類です。有羊膜類には爬虫類、鳥類、哺乳類が含まれるという考え方が一般的ですが、これを単系統としてまとめると、有羊膜類は単弓類と竜弓類に2分され、前者は哺乳類に進化する系統を含み、後者には爬虫類と鳥類に進化する系統を含みます。この場合、単弓類は単弓綱というグレードとして記述され、私たちにとってお馴染みの哺乳綱、爬虫綱、鳥綱は消失してしまいます。対する竜弓類は竜弓綱になるのかと言えば、そういう記述は見当たりません。いったい何なんでしょう、この腹立たしいいい加減な分類法って。



 ややこしい分類法についてチマチマ書いたのは、私たちが慣れ親しんできた分類法では、単弓類は両生類から分かれた最初の爬虫類ということで爬虫綱単弓亜綱というグレードになり、シノカンネメエリアは
ディメトロドンと共に爬虫類になりますが、上述の単弓綱を設ける分類では、彼らは爬虫類でも哺乳類でもない単弓類の仲間ということになります。恐竜や現生の爬虫類は竜弓類に属し、哺乳類の系統とは別系統の道を歩んでいるので、単弓綱を設ける分類法が誤りであるとは言えません。その場合、哺乳類は爬虫類から分化したのではなく、両生類から単弓類として分かれ、その系統から哺乳類が導かれたということになります。



 哺乳類の直接的な祖先が爬虫類なのか両生類なのか、ぶっちゃけどっちでも私たちの生活に影響はありませんが、この博物館で、同じ単弓類の動物が、古生代のものは爬虫類的に、中生代のものは哺乳類的に復元されているところが興味深いと思いました。
 中生代の哺乳類形爬虫類は、当時の原始的な哺乳類よりもずっと哺乳類的だった、そう言えると思います。

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