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ワラジムシ9

以前に「マダラサトワラジムシ」の項目で記述しておりましたが、読者からのご指摘によって調べましたところ、ワラジムシの赤まだら変異型であることが判明しましたので、「ワラジムシ」とタイトルを改めることにしました。なお記述内容は変更しておりません。

2015/12/05


 半年前のことですが、うちの庭に棲んでいるワラジムシの中に赤みがあって黒いまだら模様の乗った個体を何頭か見つけ、それがマダラサトワラジムシという別種であると教えてもらったのですが、そんことに関してまた新しい情報を得ました。



 飼育中のワラジムシたちです。その多くがうちで繁殖したものですが、赤みや色合いがけっこうまちまちです。



 写真だと赤みがよく出ませんが、肉眼ではかなり赤みが目立ちます。



 同じように飼育していて、赤みがなく濃い灰色のものもたくさんいますので、マダラサトワラジムシと言えども、赤みの出ない個体もいるのだ、そんなふうに思っていました。



 右は採集した成虫。赤まだらの色合いのものばかりを集めて飼育を開始しました。左はうちで繁殖した幼虫で、親とは異なり赤みがなく黒っぽい灰色です。
 先日、toriさんという方からコメントをいただき、飼育中のものが日本在来種なら、ワラジムシ類の呼吸器である偽気管が5対(10個)あり、外来種では2対(4個)であるとのことでした。また toriさんに教えていただいたサイト「ムシナビ」でも、赤まだら個体をマダラサトワラジムシからワラジムシに訂正しています。



 黒っぽい幼虫の偽気管です。腹肢の基節の白く見えるものがそれです。2対あるので外来種です。これはオカダンゴムシにも見られる器官です。



 次に赤まだらの個体。上述の幼虫の親ですから、当然2対です。写真では右側2個しか見えませんが。



 べつの写真では左側2個がよく見えました。いずれにせよ偽気管は、赤まだらの個体でも2対で、外来種の特徴を示しています。

 ムシナビでは、赤まだらの個体を、ワラジムシの変異型として記述していますが、原産地であるヨーロッパでも同様の赤まだら個体が見つかるのでしょうか。この変異型が原産地では見られないとしたら、日本に移住してから在来種であるマダラサトワラジムシと交雑して生じた表現形である可能性も考えられます。
 日本の森林地帯で、在来種としてのマダラサトワラジムシを見つけて比較することと、ヨーロッパにおけるワラジムシの調査が必要ですね。どなたか渡欧の予定のある方は、ぜひとも調査をお願いします。

コメント
興味深く読ませて頂きました。
偽気管の写真までアップされていて、その行動力に脱帽です。

原産地であるヨーロッパでも同様の赤まだら個体がいるのかどうかという点についてですが、さきほど私なりに追加調査してみました。

学名で検索したところ、イギリスで撮影されたまだら模様のワラジムシの画像を見つけました。

http://www.naturespot.org.uk/species/common-rough-woodlouse

日本で言うところのユーザー投稿型図鑑ウェブサイトでしょうか?

撮影された日時と場所が記載されています。
ちなみにSapcote gardenとはイギリスの園芸用品店の名称、Ratbyとはイギリスの町の名前のようです。

怖いくらい便利な世の中になりましたね。
参考になれば幸いです。

  • tori
  • 2015/12/06 12:09 AM
tori様。
こちらこそ脱帽です。参照させていただいたイギリスのワラジムシは、確かに日本の赤まだらとそっくりですね。日英での共通する模様の発現はいったい何を意味しているのでしょう。
日本の在来種あるいは交雑種がイギリスに移入した可能性は考えられないでしょうか。そうではなく赤まだら個体がノーマル個体と併せてイギリス(あるいはヨーロッパ)から日本へ移入したものだとしたら、在来種としてのマダラサトワラジムシの実態調査が必要ですね。赤まだらで偽器官が5対のワラジムシは日本に生息しているのでしょうか。
混乱してきました。
  • 筆者
  • 2015/12/06 11:18 PM
マダラサトと外国産ワラジムシは完璧な異種なので、自然界での異種交雑の可能性は低いと思いますよ。
異種交雑があったとしても繁殖能力がないことが大半ですし、仮にあったとしてもすぐに周りに沢山いる元のワラジムシと交雑しなおしてわからなくなってしまうと思います。

さらに調べるとアメリカにも赤まだら個体がいるようなので、シンプルに考えると赤まだら模様はワラジムシが元々持っている劣勢遺伝の発現のひとつなのではないでしょうか。
土や石に擬態して生きて居る虫ですから、環境に合わせたカラーバリエーションをもっているのは、生物としてはよくあることだと思うのです。

おそらく掛け合わせて行けば、赤まだらの個体の比率が上がる可能性はあると思います。

マダラサトワラジについては”日本産土壌動物”という合計2,000ページ以上ある図鑑があるのですが、どうやらそれに詳細が載っていそうです。(私は持っていません)

また、ダンゴムシをメインに記事を書いている個人の方のブログの情報ですが、マダラサトは体長最大6mm程度のワラジムシで、やはり偽気管は5対だそうです。
  • tori
  • 2015/12/08 1:13 AM
tori様。
たいへん参考になりました。
現在、日本で飼育されている多くのマダラサトワラジムシが、じつは外来のワラジムシの赤まだら型なのでしょうね。うちにいるネットで購入したものもの、庭でつかまえたものもすべて偽器官は2対でした。
我が家は能勢山系の山間の住宅地なのですが、庭には植木や業者が入れた土などに混入していた外来種が幅を効かせ、もともと住んでいるはずの在来種にはお目にかかれません。企業定年になって時間ができたら近くの山をじっくり散策したいです。ほんと時間がほしいですね。
  • 筆者
  • 2015/12/09 11:04 PM
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