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フタツメカワゲラ

2016/04/26


 先日見つけたトビケラの仲間に続いて、今度はカワゲラを見つけました。両方ともひじょうによく似た虫で、幼虫が水生であるところも同じです。信州では、双方とも幼虫はザザムシと称され、食用になるようです。ところがトビケラとカワゲラは生態も形態も似ていながら分類上"目"からちがいますから、言ってみればチョウとカブトムシほどちがう昆虫なのですよ。
 トビケラ目の昆虫は成長過程で蛹の時期を有する、いわゆる完全変態をする昆虫の仲間ですが、カワゲラ目(積翅目)の方は、昆虫綱有翅亜綱の中でも原始的な仲間になります。古生代ペルム紀にすでにカワゲラ目の仲間がいたとも言われています。蛹の時期を経ずに羽化に至る不完全変態の昆虫としても古く、この仲間に似た形態をとったトビケラ類がむしろ不思議だとも言えます。



 カワゲラの仲間は、類似した虫がひじょうに多く、外見からだけでは筆者の様な素人には種の同定はお手上げなのですが、これは比較的よく見かけるカワゲラで、フタツメカワゲラ属の一種でまちがいないと思います。



 捕まえた当初は、ひじょうにバタつきましたが、しばらくすると落ち着いてきました。



 頭部に単眼を持つ昆虫は、普通3つあるのですが、本種では2つで、それがフタツメの名の由来です。単眼が2つのカワゲラの仲間でフタツメカワゲラ科を構成しています。大きな複眼の間にそれらしい2つの点が見えますか? 近くに他にも小さな点刻があってまぎらわしいですね。



 側面図。長い翅はかなりの飛翔能力を発揮します。



 成虫は可愛らし顔をしていますが、幼虫はかなり凶暴な捕食者です。



 腹面図。ハサミムシにとてもよく似ている(と思いません?)尾角もなんだかハサミっぽいです。



 後方図。尾端が黄色みを帯びていてよく目立ってます。



 翅を開かせたところ。体に対して翅が後方についている感じが、いかにも原始的です。
 あれこれいじくっているうちに、ちょっと弱ってきてしまいました。ティッシュに含ませた水を与えてからしばらく休ませ、逃がしてやるとしましょう。
 本種は、いるところには群れをなしています。こうして筆者の家の敷地にまで飛来する個体は、言わばはぐれもので、もといた川をすっかり見失ってしまったのでしょう。灯火に集まる習性があるせいで、場合によってはまとまった数のはぐれものが見られることもあります。

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