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ジャイアントレッドベルベットマイト

2016/05/10


 ええっと、ダニです。人間にとってひじょうに身近な動物でありながら、見つけようとするとなかなか見当たらない小さな生き物です。蜘蛛形綱(クモ綱)ダニ目に属する虫で、吸血して人や動物に皮膚炎や感染症を発症させることで有名ですが、そのサイズはアリンコよりも小さく体長1mm以下というものが多いです。吸血時には1cmくらいに膨らむマダニなんて風船野郎もいますけど。
 とは言え、ダニ目はきわめて種類の多い動物群で多系統ではないのではないかとも言われており、人やペットに対してまったく無害なものもたくさんいるわけです。
 顕微鏡サイズの生き物としては、ミジンコやクマムシと共に有名なので、ナチュラリストとしては興味津々なわけですが、水生動物ならぬ微生物を安全に閉じ込めておく手段も見当たらず、これまで飼育動物の範疇になかったわけです。
 あれはたしか2012年だったと思うのですが、ナミケダニの仲間でインド産のものは体長1cmを越え、大きな個体では2cmくらいにもなり、それがペットとして日本にも上陸したという情報が流れました。



 その名も、ジャイアントレッドベルベットマイト。我々が日常的に知るダニとは桁はずれに大型のダニです。一部のショップやヤフオクでも取り扱われ、筆者も入手してみることにしました。



 大きいです。そして奇妙です。1cm級の虫にしては肢が細く、歩みは驚くほどゆっくりしています。そして顕微鏡写真で見る、あのダニの格好をしているのです。



 赤くてフカフカのビロードのような毛並みをしています。上の写真は腹面図ですが、背面以上にフカフカつやつやです。レッドベルベットと呼ばれるゆえんですね。もっともレッドベルベットマイトと称されるダニには、体長3mmていどのナミケダニ(アカケダニとも)が含まれるそうですが。



 さて、手に入れたはいいが飼育方法が判りません。小さなコガネムシほどもあるダニをプレケースに入れて、とりあえず呆然としていました。ショップやネット上の情報でも飼育方法や餌についてはよく解らないとのことでした。



 吸血性はなく、土壌生物などを食べているのだろうとのことでしたので、昆虫マットを敷いて加水したミズゴケを入れて、頭をつぶしたジャンボミルワーム等を与えておきました。与えた餌を食べている様子は観察できませんでしたが、のろくさと土を掘って穿孔し、微生物でも食べていたのかもしれません。半年くらいは元気にしていました。
 けっきょくのところその後徐々に死んでゆき、そのうちいなくなってしまいましたが、このフモフモ君の飼育繁殖のノウハウが確立されれば、きっとペットとして人気者になったと思います。ダニと申せどとっても可愛かったですからね。
 一時的に流通したあと、あれから情報が流れることはありませんでしたから、けっきょく誰も飼い方を確立できなかったのでしょうか。
 最近になって、センチュウ(線虫)などを捕食しているのではないかという情報を得たのですが、それも不確かですし、そもそもダニさんご本人が流通しません。この綺麗で可愛い虫が、確かな飼育ノウハウと共に再来日することを願っている人たちは少なくないと思いますよ。

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