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コバネカミキリ

2016/05/10


 ダンゴムシやワラジムシの足場兼餌として、クワガタムシの幼虫の飼育に使用した朽木を使おうと思い、捨てずに置いてあったものを加水しました。30時間くらい水に浸け、パンパンに水を含んだ状態で朽木を割ってみますと、中からカミキリムシの幼虫が出てきました。
 この朽木を入手したのは2014年で、その時にはカラカラに乾燥していました。2015年の秋に使用するために加水し、クワガタムシが産卵に至らなかったので取り出して放置していました。朽木は再度カラカラに乾燥し、このたび2度目の加水を行なったわけです。カミキリムシの幼虫が最初から中にいたとすれば、長期間の乾燥や2度の加水に耐え2年近く朽木の中に棲んでいたことになります。
 それともうちでストックしている間に、カミキリムシが飛来して産卵していったのでしょうか。その際には朽木は完全な乾燥状態だったはずです。ミステリーですね。



 1月20日。幼虫は30時間ばかり水の中にいたわけで、すでに死んでいると思いきや、しばらくするとモゾモゾと動き始めたのです。びっくりです。



 もう1頭いました。これは動きません。生死は不明です。2頭の幼虫は体長が40mmていど、そこそこ大きいです。



 3月23日。2ヶ月ぶりに様子を見てみました。朽木は形が崩れてボロボロになっています。それをかき分けてみると、元気な幼虫の姿がありました。



 あれから成長した感じはありませんが、健康状態は良さそうです。



 小さな頭ですね。頭自体が口器って感じです。



 そしてもう1頭は、蛹化していました。真っ白なので蛹化してそれほど経っていないのでしょう。



 背面図(左)および側面図。腹部を反らせたままの姿勢で動きません。



 上半身のズームアップ。成虫のディテールが細部まで形作られているきれいな裸蛹です。



 4月11日。蛹が色づいてきました。他の多くの蛹のように腹部を動かすような動作をほとんどしませんが、体内では生育が進んでいるようです。



 小さな蛹にしては成虫の体の形成に時間がかかっているように思われます。



 腹面図。写真で見ると、菌類に侵されているように見えます。蛹室から出してしまったせいで、朽木の中に繁殖していた菌類に浸食されたのかもしれません。昆虫の蛹室には、こうした菌類やダニ等の外敵から蛹を守る機能があるそうです。残念ですが、この蛹は羽化には至らないでしょう。
 もう1頭の幼虫は触らず、羽化して出てくるまで待つことにしましょう。



 5月8日。蛹は案の定菌類に巻かれて死んでしまいました。幼虫以降の姿を見ていないもう1頭を探してみると、なんと羽化したものの死んでしまったものが出てきました。短い翅鞘の後方に長い後翅が見えるこれはコバネカミキリですね。
 元気に羽化してくる姿を見たかったのですが、長期の完全な乾燥状態と2度の水没という悪環境の中でも成虫まで育ったわけです。すさまじい生命力ですね。
 ちょっと管理を誤っただけで死滅してしまうかと思えば、信じられないような悪条件に耐えて生き長らえることもある、長く虫を飼っていても驚愕させられるばかりです。
 でも、ここまで悪条件に耐えてきたのだから、元気な成虫の姿を見せてほしかったものです。

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