ギフチョウ6
2016/05/19

5月12日。多くの個体がそろそろ終令を迎えたと思われます。黒い剛毛で被われた幼虫は、つかむとタワシのような肌触りです。これぞ毛虫。毛虫の中の毛虫です。

5月14日。たくさん入れておいたウスバサイシンの葉が2日で食べ尽くされました。与える量がちょっと足りなかったくらいかもですね。

食草の入れ替えのためにケージから取り出した幼虫たち。ほとんど動かず、スタコラ逃げ出す個体もいません。

5月16日。急に葉の消費が少なくなりました。食べ残された葉の方が多いです。幼虫たちはそろそろ蛹化の準備に入ったのでしょうか。

ケージのフタに挟んだ防虫シートにくっついている幼虫がいました。糸を張って体を固定していますから、どうやら前蛹のようです。

5月18日。2日前に交換してやった葉は、まったく口を付けられていません。もう餌は必要ないようです。

防虫シートにくっついている前蛹の中央部に白い線が見えますが、体を支える糸ですね。アゲハチョウの仲間やシロチョウ類の蛹はこうして体を支えますね。

この子たちはケージの底に敷いたティッシュに潜り込んでいます。何やってんだか。

蛹発見。前蛹と並んで逆さにぶら下がっています。ギフチョウなのに……。

後ろから観たところ。尾端だけで逆さにぶら下がるのはタテハチョウ類の蛹の得意技なのに。

この蛹は、脱皮途中のように見えますが、いくら眺めていても動きません。これで蛹化完了なのでしょうか。しかも背中で葉にくっついています。

結局のところ、糸を体に回して支えているのは1頭の前蛹だけでした。
この2頭の蛹は、葉の上に転がっていました。前蛹段階では糸で体を支えているのに、肝心の蛹がすっぽ抜けてしまったのでしょうか。

蛹の腹面図。幼虫もまっ黒ですが、蛹も蛹化直後でもこの黒さです。なにかと個性の強い虫ですね。