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ヤマビル

2013/11/15


 茶色い体に黒いストライプという形状や色あいはナメクジに似ていますが、軟体動物類のナメクジとは異なり、ミミズやゴカイ等の環形動物の仲間です。ヒルの仲間は種類が多く、たいていは水棲ですが、海の中にすむものや地上棲のものも存在します。食性は他の動物を捕食したり、哺乳動物の血を吸ったりですが、本種は吸血ヒルの仲間で数少ない陸棲種です。
 頭部よりにすぼまったやや偏平な体をしていて、通常は2〜3cmですが5〜6cmくらいに体を伸ばすことができます。多くのヒルの仲間に比べてずんぐりして短い体型です。体の前後に吸盤があって、シャクトリムシ歩行をします。普段は物陰でじっとしており、哺乳動物の呼気を関知すると動き出し、宿主に取りついて血を吸います。顎にノコギリ状の歯列があり、宿主にY字型の傷をつけて自分の体が4〜5倍にふくらむまで吸血します。血を吸いやすくするためにヒルジンという物質を分泌しますが、そのために吸血された動物は何時間も血が止まらなくなってしまいます。雌雄同体で、吸血した成体は単体で産卵することもできます。



 ヒルを飼うというと、変なものを飼うものだとドン引きされるのがオチですが、見た感じはそれほど変なものでもありません。ただ、餌は動物の生き血なので、それを用意するのが困難と言えば困難かな。肩凝りに効くぜと言ってヤマビルを肩にのせることを臆しない方は、本種を飼うのに向いています。田んぼにいるチスイビルは水棲ですが、本種は陸棲なので管理が楽です。落ち葉やミズゴケを加湿してタッパーにでも入れておけば飼育環境はOKです。ただし通気孔は確保してください。
 時々、自分の血を吸わせてやれば給餌もOK。ヒルは宿主に傷をつけますが、分泌する唾液に麻酔効果があるそうで痛みはあまりありません。ただ、麻酔効果と共に血の凝固を妨げる作用もあるので吸血後もしばらくは血が止まりません。傷口は消毒して感染症にならないようにしましょう。人によってはアレルギー反応が起きる場合があるらしいです。


 ↑ 伸縮の様子。

 筆者は会社勤めをしているので、感染症や流血事件はイヤなので、自分の血は与えませんでした。犠牲者はネズミです。ヘビの餌用に飼っていたハツカネズミをヒルの餌食にしていました。ヒルが腹部に食いついてもネズミはどうってことない顔をしていましたね。ネズミが貧血を起こす前に引き離してやります。
 元気なネズミは、ヤマビルを食っちまうこともあるので、ネズミを押さえつけてお腹に乗っけてやりましょう。ヤマビルは哺乳動物の呼気に反応するので、乗っけるだけではボーッとしてます。フーフー息を吹きかけてやりましょう。
 正直ネズミていどでは、ヒルのご馳走としては役不足で、成長したモルモットかウサギくらいは与えた方が良いでしょうね。まぁ、適当に飼って観察したらトカゲなどの餌にでもしちまいましょう。ヒルを長期的に飼ったり繁殖を手がけたりするのは、餌に生き血が必要なのでけっこう面倒です。


 ↑ 縮こまったところ。

 陸棲のヒルの仲間には、クガビルというのがいて、ミミズが大好物で猛然と襲いかかりまたたく間に丸飲みにするそうです。これだったら餌の用意が容易で飼いやすいですね。また、ヤツワクガビルという大型種になると、体長40cm級のシーボルトミミズさえも丸飲みにするらしいです。すさまじいですね。もっとも筆者的にはシーボルトミミズの方も飼ってみたいところです。以前に山道で真っ青の巨大ミミズがのたくっているのを見かけましたが、ヘビかと思いました。同行した家族の猛烈な反対に遇ってお持ち帰りを断念したのですが、残念なことをしました。  

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