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カラタチ

2016/06/07


 名古屋城の外堀に沿って、トゲトゲの植物が生け垣として植え込まれています。長さ2〜3cmあるいはそれ以上ある立派な棘が多数生えているこれは、まさに天然の有刺鉄線網です。有刺鉄線ならペンチで切断すれば侵入口を確保できますが、この棘の山を越えるのは容易ではなさそうです。侵入者を防ぐ目的で植えられたのかどうかは存じませんが、延々と続く生け垣はなかなか見事でした。



 カラタチと言えば、ミカン科の代表的な植物で、名前くらいは聞いたことがあると思いますが、こんな大仰な棘が生えた、なかなかいかつい植物だってことを知らない人も多いのではないでしょうか。



 子供の頃、アゲハの幼虫を育てるのにご近所のカラタチの葉を失敬した覚えがありますが、むかしは生け垣として植えているお宅も多かった気がします。でも、思い出としてこの鋭利な棘に恐れをなした記憶がないんですよね。久々に見てこんなにすごかったんだ、とあっけにとられました。



 ネットで調べてみますと、1960年代頃までは、人の侵入を阻む目的で生け垣として用いられることが多かったとありました。やっぱそうなんだ。その後、剪定にも苦慮させられるこの生け垣はブロック塀やフェンスに置き換わって行ったそうです。町からアゲハチョウが減ったのは、カラタチの現象によるものかもですね。



 葉は複葉で3小葉になっています。恐ろしげな棘とは裏腹に可愛らしいです。
 落葉樹で、春に若葉が芽吹く前に白い花をつけ、ミカンっぽい実がなりますが、食用には向かず、お酒や生薬としての利用があるようです。

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