キイロショウジョウバエ3

2016/06/09


 記述が遅くなってしまいましたが、前回(5/10)から2日後のお話しです。本種は産卵から1日ていどで幼虫が孵化し、4日ほどで蛹化、蛹の期間は4〜5日だそうですから、産卵から羽化まで10日もあれば完了します。羽化したメスは交尾をして3〜4日後には産卵に至り、それからまた約10日後には次の世代が羽化することになります。
 成虫の寿命は2週間〜1ヶ月と言われ、メスはその間に500個以上の卵を産むそうです。



 蛹が白っぽくなっており、成虫の姿がチラホラ見えます。新成虫の羽化が始まった状態です。



 白っぽかった蛹は、脱け殻です。試験管の壁面には脱け殻がたくさん付着しています。培地も黒ずんで品質が悪化していますから、成虫を別容器に移して、試験管は洗浄します。

 ショウジョウバエは延々と累代飼育を繰り返しても種の劣化を来さないと言われています。ですので1度入手すれば、それを上手に管理し続ければ、何世代にも渡って飼い続けることができます。

 筆者が教わった飼育繁殖の1例。
 500ccていどのペットボトルに市販のマッシュポテトの素を入れます。底から2cmくらい粉が溜まるくらいいれたら、今度は徐々に水を注ぎます。粉が全体的に水を含むていどに注水し、水の方が多くなってしまわないようにします。水が多すぎたら粉を追加して調整します。
 数時間放置します。これで培地が完成。培地は粘土状になっていてペットボトルを傾けても底から剥がれない状態である必要があります。
 ショウジョウバエの成虫を入れます。漏斗を使い、ペットボトルをトントンと叩きながら落とし込みます。これがなかなか難しく、必ず何匹か逃げ出してしまいます。逃亡者はあきらめましょう。通気性を確保するためにスポンジでフタをします。
 2〜3日して幼虫がわいてきたら成虫を別容器に移します。フタを取り別のペットボトルを連結するようにして、置いておくと成虫たちは高い方へと移動してゆきます。かなりの数が残ってしまいますが、それはあきらめましょう。
 10日ほどすると新成虫がワラワラ羽化してきます。ほとんどの羽化が確認できたら(蛹がほぼすべて空っぽになったら)新成虫を上述の容量で別容器に移します。繁殖に使ったペットボトルは洗浄するか、破棄します。
 繁殖に用いたあと取り出した成虫、あるいは羽化した新成虫は、新たな培地入りのペットボトルに投入し、次の繁殖に用います。
 上手くゆけばどんどん増やせるので、小さな肉食昆虫やクモの餌として利用できます。

 ショウジョウバエの飼育繁殖は難しくありませんが、思うようにゆかない場合もあります。筆者もけっこう失敗を繰り返しました。原因はよく解りません。長期累代飼育を目指す人は根気よく飼育を繰り返すしかありません。ライフサイクルが短い虫なので、タイミングを誤ったり放置が長かったりすると失敗につながります。長く放置しても成虫が元気にしていることもありますけど。
 ショウジョウバエの適温は20〜25℃ていどで、15℃以下では繁殖速度、繁殖率が低下し、30℃を越えると死滅の危機を迎えます。夏場の管理にはエアコンが必須と言われていますが、培地をたくさん管理していると、臭いも気になりますし、逃げ出したショウジョウバエも気になります。夏場の屋内での管理は難しいです。
 筆者は専用温室で飼育動物を管理しているので、臭いや脱走は平気なのですが、温室にはエアコンがありません。ところが天然のショウジョウバエは、30℃を越える温室内で平然と飛び回り、爬虫類の残餌などで繁殖を実現しています。どうやら広くて開放的な環境であれば、30℃越えでも彼らは頑張れるようですね。

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