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ガロアオナガバチ

2016/06/11


 ハチの仲間のうち、ヒメバチ科、コマユバチ科に属する虫たちは典型的な寄生バチの仲間です。本種はヒメバチ科のオナガバチ亜科に属します。この亜科はヒメバチ科の中では比較的大きなハチを含むグループです。これらの他にもツチバチ科の仲間も地中のコガネムシの幼虫等に卵を産みつけますし、ジガバチ等が属するアナバチ科の仲間は、チョウや蛾の幼虫を毒で麻痺させて巣穴に持ちこみ、卵を産みつけます。スズメバチ科ドロバチ亜科のトックリバチ(ミカドトックリバチ)は麻痺させた幼虫を巣に持ちこみ、自分の卵と共にその中に閉じ込めます。(ドロバチ亜科は独立したドロバチ科とする場合もあるようです)
 このようにハチの仲間の多くが、自らの幼虫の成長のために他の虫の幼虫を利用する寄生性を生態として持っています。六角形の巣を作るスズメバチ科の仲間は、成虫は育児中の幼虫が分泌する栄養液をもらったり副次的に花蜜や樹液を舐めたりしていますが、幼虫を育てるためには他の虫の幼虫を狩って団子にし、それを与えます。スズメバチ科のハチには、他のハチの巣に寄生するものもいます。



 体長2cmほどのハチですが、体長と同じくらいの長い産卵管を持っています。なんかすさまじいですね。これを樹皮に突き刺し、木部に穿孔している甲虫類の幼虫に産卵します。オナガバチたちが選ぶ木はクヌギやコナラなどの老木の立ち枯れしたものが多く、その中にはたくさんの獲物が繁殖しています。
 オナガバチの仲間は、樹上を徘徊しながら、木部に幼虫が穿孔していることを察知し、それにめがけて産卵を挿入します。
 別項で記述したキオビツチバチの場合は、地表から土中の獲物を察知し、それを目指して自ら穿孔を開始するわけですが、こうしたハチたちの索餌能力っていったいどうなっているのでしょうね。



 飼育下で産卵行動を観察するには、甲虫の幼虫が詰まった古木の切株でも用意すべきでしょうか。それは物理的に無理ですね。これから夏にかけて、立ち枯れの木がたくさんある人の手入れの行き届かないような山林に行くと、本種の集団産卵の様子が観察できるそうですから、探検家の方はぜひ雑木林へお越しください。
 でだ、こうして入手した成虫はどうやって飼育すればよいのでしょう。繁殖行動のために極めて特化した形態を見ると、繁殖行動のためだけに羽化してきたようにも見えます。あれこれ検索しましてもオナガバチの成虫が何を食べて暮らしているのかが見つかりません。そういう時は、昆虫ゼリーですね。筆者にはこれしか能がありません。
 ところで、ガロアオナガバチの名称は、生きた化石とも言われているガロアムシと同じく、フランスの外交官ガロア氏による発見に由来しているのでしょうか? ガロアさんは外交の仕事そっちのけで山に分け入りファーブルなことしてたんでしょうか。さすがフランス人ですね。ファーブル博士もおフランスです。

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