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トラペコの孵化

2013/11/24


 8月23日に産卵されたトランスペコスラットスネークの卵が本日ようやく孵化しました。じつに93日ぶりです。これまで筆者のところで孵化したコーンスネークたちに比べると丸まる1ヶ月よけいにかかっています。卵も大きいし生まれてきた幼蛇もコーンに比べて大きいのですが、それにしてもかかりすぎでしょう。原因はおそらく卵の管理温度が充分じゃなかったからだと思います。10月末から爬虫類を飼っている温室はヒーターを使用していましたが、それでも夏に孵化するヘビたちに比べると低温でした。筆者はインキュベーター(孵化器)とか使用しないので、仕方ないですね。


 ↑ 産卵後80日経過した卵。産卵直後に比べると少し丸みを帯びているが、コーンスネークの卵のように見違えて膨らんでいるということはない。

 じつは去年も同じペアで4頭の幼蛇が孵化したのですが、去年は筆者が知らない間に産卵し、その後も母親の管理に任せたままの、俗に言う自然孵化だったので、孵化に要した日数を把握できていません。去年も秋の孵化でした。筆者の家ではコーンに比べてトラペコは孵化がかなり遅い傾向にあります。今年はとくに遅かったですけど。


 ↑ 孵化直後の様子。

 やっぱ孵化直後の幼蛇は可愛いですね。と言ってもコーンスネークに比べるとかなり大きく、すでにマウスSサイズをやすやすと飲める大きさがあります。母親は黄色が強く、父親は黄色みがほとんどなくて黒い模様がクッキリしていますが、幼蛇たちは淡い藤色をしています。



 去年は4卵のうち4頭が孵化しましたが、今年は産卵数5つに対して孵化したのは4頭でした。孵らなかった卵を切開してみると、胚は育っておりきれいな血管も見えました。そのままにしておけば遅れて孵化したのでしょうか。ヘビの幼蛇はすべてが一斉に孵化するのが普通です。遅れて孵化する個体もいるのでしょうか。筆者はそうした事例を経験したことがありませんが。


 ↑ 孵らなかった卵を切開してみると、胚が育っておりきれいな血管も見えた。

 切開した卵は放棄せず、保湿状態を高くして引き続き管理することにしました。と言うのも2001年に筆者は同じようなケースを経験しており、その時はその日の夜に切開した卵から幼蛇が這い出してきて、その後も正常に育ったからです。その事例ではコーンスネークでしたが。


 ↑ 2001年にコーンスネークの未孵化卵を切開したもの。他の幼蛇たちは早朝に孵化したが、この卵は同日の夜になって幼蛇が這い出してきた。

 去年のトラペコの幼蛇たちは、孵化直後から大きめのケージで育てたのですが、今回は小さなケージにしました。去年は大きなケージの中で飲み水を見つけられず、4頭とも脱水症状で衰弱してしまうという苦い経験に遇ったからです。衰弱した幼蛇たちはスプレーで水を飲ませなければならず、世話が大変でした。


 ↑ 幼蛇を飼育用のケージに移したところ。

 今回は15cmのプラケースを使用し、床面積の半分以上を占める大きめの水入れを用意しました。加えて水入れを床材に埋め込むようにして、水面と床面の高さがあまり変わらないようにしました。これで幼蛇は飲み水を見つけやすくなるはずです。
 それでも完璧ではないと思っています。というのも中には水入れと床材の隙間に潜り込んでしまう個体もいたからです。目の前に水入れがあるのに、そこに飲み水があると気づいてはいないようです。幼蛇の世話は、餌づけに終始するように思われがちですが、それ以上に飲み水を教えてやらねばなりません。



 せっかくなので、去年の幼蛇たち、両親のいるケージの中のシェルターで自然孵化を迎えた子たちの写真も記載しておきましょうか。


 ↑ 去年の幼蛇。卵が産み落とされたシェルターの中にとどまっていた個体。卵には寄生バチの蛹がたくさん付着しているが、害はなかったようだ。


 ↑ 飼育用のケージに移した幼蛇たち。去年はこのサイズのケージと水入れで飼育し、飲み水を覚えず脱水症状に陥ってしまった。写真では矢印のところに頭が全部で4つ見えるが、実際には1頭ずつ個別飼育した。


 ↑ 去年の幼蛇の咬蛇ポーズ。人が近づくと飛びかかってきた。成蛇たちはコーンスネークよりも温厚でまったく人を怖がらないのに、幼蛇のうちは警戒心が強い。


 これから季節は冬になりますが、幼蛇たちはもちろん冬眠させません。小さな幼蛇たちにとって最初の冬は危険です。飼育下ではとにかくマウスに餌づけすることと、飲み水を覚えさせることが先決です。
 人なつっこく物おじしないトランスペコスラットスネークですが、成蛇でも人の手から直接採餌するようになるのに3年ばかりかかりました。人を見ると寄ってくるようになるのにはそれほど時間がかからなかったのですが、なぜだか差し出されたマウスに食いつこうとせず、置き餌しか食べない状態が長く続きました。オスは今でも置き餌しか食べません。こんなヘビの幼蛇にマウスを覚えさせるのにはどれくらいかかるのでしょう。ラットスネークであっても幼蛇のうちは野生では変温動物食いにちがいないので、なおさらです。餌づけに関してはコーンスネークのようなわけにはゆかないと思います。これからまた強制給餌の日々が続きます。少しばかり憂鬱です。

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