1_萌萌虫雑記帳.png

アオジタトカゲ

2013/12/03


 オーストラリア北部に生息する大型のスキンクです。独特の青い舌が名前の由来になっています。ハスオビアオジタトカゲの地域亜種であるキタアオジタトカゲとヒガシアオジタトカゲが有名で、他にもオオアオジタトカゲ、ホソオビアオジタトカゲ、ニシアオジタトカゲなどがペットトレードで見かけます。30cmを越えるどっしりとしたトカゲですが、アデレードアオジタトカゲのようにせいぜい20cmていどの小型種もいます。オオアオジタトカゲでは、50〜60cmにもなり中には70cmくらいにまで育つ個体もいるようです。モモジタトカゲという舌が青くない種もかつてはアオジタトカゲ属に含められていましたが、最近は1属1種(モノタイプ)とされているようです。また、ハスオビアオジタトカゲの豪州大陸外の諸島に棲息する亜種キメラアオジタトカゲも流通しています。



 大きな頭にどっしりした体躯、ひじょうに小さな四肢という極めてユニークな形態を持ち、ゆくりとした動作で歩く、ずいぶん個性的なトカゲですが、オーストラリアでは普通に見られる野生動物で、種類もたくさんいます。上述した以外にも何種類か棲息しています。オーストラリアは、古い時代に大陸移動によってユーラシア大陸から分かれたので、生物層がひじょうに個性的です。
 胎生で、幼体を直接産み落とします。日本でも繁殖例は少なくありません。丈夫で飼いやすく、人にもよく馴れるようになります。動きがゆっくりしているので取り扱いも楽ですね。


 ↑ 生後2ヶ月くらいのキタアオジタトカゲの幼体。

 筆者が初めて本種を入手したのは、2008年でした。有名なトカゲなのでそれ以前から知っていましたが、あの頃はアガマにハマっていたのであまり興味がなかったというか……。ショップで幼体を見て、可愛いと思って購入したのですが、生後2ヶ月ていどですでに20cmくらいはあり、まだ人に馴れていなくて触ろうとすると噛みついてきました。
 半月くらいで目立って大きくなり、その頃にはもうすっかり人に馴れ、人を見ると寄ってくるくらいになりました。成長も飼育環境への馴化もひじょうに早いです。



 筆者がフトアゴヒゲトカゲやトゲオアガマたちと同じケージに同居させていましたが、基本的にこては無謀だと思ってください。種々のアガマたちが充分に和合しているところへ、本種の幼体を導入することで、この取り合わせは実現しましたが、本種のケージに異種を招いた場合、おそらく本種の攻撃によって大怪我をさせられます。のんびりした動きに似合わず意外と攻撃的ですし、動物質も大好きです。自分より小さなトカゲなどは強靱な口器でバリバリむさぼっちまいます。
 幼体をしっかり大きく育てるには、マウスを与えるのが良いです。植物質もよく食べますが、葉ものよりも果実が好きですね。食性もアガマ類とは少し異なるので、同居させるには餌の与え方にも工夫が要ります。昆虫類や専用の人工飼料もたいへん有効です。ドッグフードや九官鳥用のフードを与えている人もいるそうです。


 ↑ フトアゴヒゲトカゲとの同居の様子。数種類の同居者の中で、フトアゴとの相性が最も悪かった。フトアゴの方が本種が苦手なようだったが、思いのほか短期間で仲良くなった。

 現在は、キタアオジタトカゲばかり3頭で同居させていますが、じつは同種間であっても争いが生じることが少なくなく、基本的には単独飼育が最も無難なようです。フトアゴヒゲトカゲやトゲオアガマ類のように拒食することは少なく、単独飼育でも餌食いは良好です。筆者は生後間もないうちから3頭を同居させ、2年ばかり経過した今も上手くいっています。最初の頃は餌の取り合いで互いに噛みつくことがよくありましたが、怪我を負うようなことはなく、現在はそうした争いもありません。
 繁殖を期待したいところですが、性別が判りません。ショップで繁殖に成功した個体をいただいた際にオス1メス2という希望を出したのですが、本種の雌雄の同定は難しいようです。また、繁殖には冬期の休眠が重要なようですが、現在まで冬期も加温して飼ってきました。うちでの飼育環境にすっかり適応したので、そろそろ一時期飼育温度を下げて春を迎える方法をとっても良いかなと考えているのですが、3頭とも同性であった場合はそれも無駄に終わります。


 ↑ 生後8ヶ月ていど。これで成体サイズだ。

 もっともよく流通しているキタアオジタトカゲは、値段も手頃で性格も比較的おだやかで、初心者向きです。初めて爬虫類を飼おうという人も、カメでも飼う感覚でお手軽に飼育できます。UVライトやバスキングライトの設備が必要であると言われていますが、現在飼っている3頭は、生後間もない頃からそうした人工照明なしで、温室内の自然の明るさだけで飼い続けており、それでも生育状態も良好です。でっかいトカゲに育ちましたよ。
 気をつけた方が良いと思われる点は、小さな四肢で常にお腹を引きずっているので、床材の冷え込みは避けるということですかね。真夏を覗いて常にケージの下にフィルムヒーターを敷いておくと良いでしょう。もちろん床全面を加温するのはダメで、低温部分も残しておかねばならず、加温するのは床面の半分くらいにしておきます。
 水浴が大好きなので、大きめの水入れが必須です。水に浸かって糞をするので床材が汚れなくていいです。逆に水は頻繁に交換する必要があります。もっとも食べ散らかしや脱皮によって床材は汚れますから、他のトカゲに比べて汚さないってことはないですでどね。



 個性的な青い舌は、威嚇用だと聞いたことがありますが、こんなもので敵がびびるでしょうか? それに人に馴れていない個体が怒って舌を出すのは見たことがありません。採餌の時やあくびの時に、青い舌は見ることができますが、そんなに異質な感じは受けないですね。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES


Amazon Kindle 電子出版のご案内
cover4.jpg


★講読には
Kindle 読書アプリ
が必要です。



sijn.jpg






recent comment

recent trackback

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM