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コバルトツリーモニター

2013/12/05


 インドネシアのバタンタ島で、2001年に初めて発見された樹上性のオオトカゲです。最初はその強烈な色あいに誰もが驚いたそうです。大きなものでは全長1mを越えるくらいまで成長するそうですが、樹上性のオオトカゲは尻尾がひじょうに長く全長の3分の2を占めるので、頭胴長はそれほど大きくはなく小さなケージでも飼えます。またひじょうにスレンダーで軽量なので地上性のモニターと比べるとたいへん小さく見えます。それでも本種は他のツリーモニターに比べると本種はがっしりした体格を持っている方です。



 それにしても全身鮮やかなブルーというのはすごいですよね。自然環境でこの色あいが発生するのはかなり不思議に思えます。動物でも植物でも、青色はあまりありません。部分的に青色になるのは珍しくないですし、暗い青や水色っぽい感じの色あいも、まぁあるにはありますか。でもここまで鮮やかな青は、とくにトカゲでは他に例がありません。
 人工的に品種改良して作出されたのではなく、まったく天然でこの色ですから。爬虫類以外では、熱帯魚や甲殻類、鳥類、タランチュラ、昆虫、ヤドクガエル等で、強烈な青色を呈するものがいます。鑑賞用動物としてはたいへん美しいのですが、自然界でこの色彩はメリットがあるのでしょうか。


 ↑ 本種の強烈なブルーを構成しているのは、よく見ると黒と水色の斑模様だ。

 発見された当初は、宝石のように効果だったでしょうね。見栄えも宝石みたいですし。しかしその後の流通量は少なくなく、とうてい手が出ないような価格はついていないようです。筆者が本種を飼い始めたのは2004年でしたが、その頃でも価格はかなり落ち着いていました。最近はあまりショップに顔を出していないので、どうなっているか判りませんが、CB個体がたくさん出回っているといいなと思います。


 ↑ 爪は硬質の鍵爪で、肉食恐竜のようだ。

 たいへん美しくて鑑賞価値は高いのですが、取り扱いがいささか大変です。動きが俊敏であるうえに、人に触られるのをかたくなに拒みます。かなりベテランの方でも、本種は見るトカゲであって触れ合いに関しては期待しないとおっしゃっていました。ツリーモニター独特のひじょうに鋭い爪を持っていて、これに引っかかれると当然流血騒ぎです。実物を見ると肉食恐竜の子供かと目を見張る鋭さです。雑誌や専門書でも、爪に注意とか革手袋が必須と書かれてあるのを見たことがありますが、思うに、爪よりもその俊敏さに注意すべきです。油断していると、水換えや給餌で開けた窓から一瞬のスキを突いて飛び出し、猛ダッシュで逃げてしまいます。逃がすまじと尻尾をつかんだりするわけですが、思わず扱いが乱暴になって怪我をさせてしまうかとヒヤヒヤものです。



 上の写真では素手でつかんでいますが、この時も不注意から脱走されてしまい、とっさに手づかみして図らずもハンドリングの写真が撮れたような次第です。このように背中からつかめば引っかかれることも少ないですし、つかまえてしまうとけっこうおとなしくしています。
 触ろうとしなければ、人に馴れるのは早いトカゲです。モニター類の多くがこんな感じですね。これまでに飼育したエメラルトツリーモニター、イエローヘッドモニター、サバンナモニターのいずれも、人を見ると駆け寄ってきて餌を手渡しでもらうようになるのですが、触らせてくれない。モニターとはそんなトカゲです。見るだけにとどめるのが良さそうです。でも、地上性の大型種はそうも言ってられません、ハンドリングできない大きな個体なんて恐ろしくて世話もできませんよ。その点、ツリーモニターなら、手のりにしつけていない小鳥の感覚で脱走に注意してケージに閉じ込めておけばよいわけです。


 ↑ ピンセットでマウスを手渡ししているところ。

 本種の青色には、かなりの個体差があるようです。筆者が飼っていた個体は、かなり明るいブルーでしたが、ショップではもっと深みのあるブルーのものや、やや緑を帯びたものなどがいました。また、人への馴化についてはツリーモニターの仲間としては良好な方であると思います。個体差はありますが、幼体の頃からけっこう人に馴れ、ショップにいる時からすでに人を見ると寄ってくるような個体が多いです。買って帰って飼育環境が変わったせいで引っ込み思案になってしまったとしても、しばらくすると馴れてきます。
 ハンドリングはあきらめるとして、餌はピンセットで手渡しで与えるようにしましょう。最初は置き餌しか受け付けなくても、そのうち飼育者が餌を供給してくれることを学習します。
 掃除の際には脱走に細心の注意を払わなければならないのですが、鳥かごのように底が抜けるケージだと便利かもしれませんね。高さのあるケージに立体行動ができるレイアウトを作ってやり、大きめの水入れに常に新鮮な水を用意してやります。夏場などはけっこう水浴もします。



 熱帯雨林の生き物です。寒さにはひじょうに弱いので、日本での飼育では加温するための装置が必須です。腹這いタイプのトカゲとちがってフィルムヒーターでは役に立ちません。ケージ収容している場所を丸ごと暖房してしまうのが理想的ですが、そうも行かない場合は光を出さない発熱球などを使用します。モニターが飛びついて火傷しないように専用の防護ネットも必要です。
 昼行性ですので、日中は明るく、夜間は暗くしなければなりません。自然光に寄らない場合は、タイマーで照明器具を制御するようにします。

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