オキナワヤマタニシ
2016/08/26
アオミオカタニシと共に沖縄から届きました。送り主の方はオキナワウスカワマイマイとおっしゃっていましたが、開けてビックリ殻口にフタが付いています。マイマイではないですね、これは。調べてみましたら、オキナワヤマタニシという生き物が見つかりました。森林性の陸生巻貝ですが、市街地の公園などでも見ることができるのだそうです。近縁種にリュウキュウヤマタニシという紛らわしい和名の巻貝がいるらしい。
陸生に移行したタニシなんて、アオミオカタニシが特例的なんだろうと思っていましたが、他にもいたんですね。太古のむかし、水生生物のうち節足動物と軟体動物が、脊椎動物に先んじて陸を目指しました。陸生軟体動物の仲間は古来よりあまり進化していませんが、節足動物の方は、クモ、サソリ類、ムカデの仲間、そして昆虫類と華々しい進化を遂げました。おそらくそれに圧されて陸生軟体動物はこれ以上進化できなかったのでしょう。
フタがあります。形態的には水生のタニシと同じです。カタツムリの仲間は、進化の過程でフタを消失したのでしょうか、それともフタのない巻貝の末裔なのでしょうか。飼育中のオカモノアラガイは、フタのない巻貝ですが、殻自体が縮小傾向にあり、想像ですがこの仲間からコウラナメクジのような生き物が導かれたような気がします。しかしながら、カタツムリもナメクジも、触角の先に眼を持つという他の巻貝にない特徴を有していて、共通の祖先から分化したとしか思えません。アシヒダナメクジは、ナメクジという名であるも別系統の殻を持たない貝類で、触角の先に眼を持っています。陸生巻貝の進化は混戦しています。
アオミオカタニシの場合は、食性がよく解っておらず飼育が難しいと言われていますが、本種に関してはカタツムリと同じ飼い方でよいという記述が目立ちます。じっさいどうなのでしょう。
なんにしても、本種もアオミオカタニシも乾眠から覚めてくれないことには手が付けられません。