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ヌカエビ

2016/09/17


 本州の近畿地方以北の淡水域に棲息する日本固有の種で、とくに関東以北では普通種のようです。近畿地方でも奈良県南部から和歌山県にはほとんど見られず、近畿よりさらに南の中国地方の山陰の方にも一部分布を拡げているそうです。



 ヌカエビに対して本州中部地方、北陸地方の一部を北限に南方に分布を拡げているのが、1字ちがいのヌマエビで、近畿地方では両者の生息域が重なります。かつてはヌマエビ属の仲間は、ヌカエビと、ヌマエビ中部北部個体群、ヌマエビ南部個体群の2種2亜種に分けられていましたが、現在はヌカエビとヌマエビ中北部群が1種に統合され、ヌマエビ南部群だけがヌマエビとされる分類になったようです。



 ヌカエビに統合されたヌマエビ中北部群はかつては近畿以地方ー北東地方北以南に棲息するとされていたことから中北部群となっていたようです。この個体群は卵が大きいことからヌマエビ大卵型とも表現され、この特徴はヌカエビと一致します。対して南部群つまり現在のヌマエビはかつては小卵型とも称されていました。
 ヌカエビとヌマエビの生息域が重なる近畿から中部地方でエビを採集した場合、卵の大きさで両者を区別すればよいのかな、なんて思ってみたり。
 ヌカエビは腰が曲がっていることと両目が離れていることが特徴で、その特徴はテナガエビ科のスジエビと重なり、ヌカエビはスジエビとも混同されやすいとか。ただ、ヌカエビの場合は、目のキワにある眼上棘と歩脚に明瞭な外肢があることがスジエビとは異なり区別できるのだそうです。



 眼上棘と外肢は、ヌカエビおよびヌマエビを含むヌマエビ科ヌマエビ属の特徴なので、とりあえずはヌマエビ属であることを突き止め、眼柄の長さ、体の模様のちがい、卵の大きさからヌマエビとのちがいを見極めるのだそうです。……筆者には無理な相談です。両者を並べられても判別つかないかもです。



 ヌマエビ科の代表選手には、ヤマトヌマエビやミゾレヌマエビを含むヒメヌマエビ属、外来種のミナミヌマエビ、シナヌマエビを含むカワリヌマエビ属もいて、日本の淡水域の小エビ事情は大混戦です。頭かゆいです。



 本項に掲載しましたこれらの写真は、ヌマエビの中北部群(すなわぢヌカエビ)、南部群(ヌマエビ)、ミゾレヌマエビの混合であるとして届いたエビたちで、どれがどれなのか筆者にはさっぱり判りません。
 抱卵しているメスも何頭か見られ、卵の大きさにちがいがあるだろうかと目を凝らしますが、判りません。一番下の写真の最も右の小貝は左右の目がよく開きほぼ水平になっていることからヌカエビではないか、なんて思ったりもしますが、左のエビも同じように水平に目を開くことができるかもしれません。
 ミゾレヌマエビは、額角(鼻先)がな長くミゾレ模様いわゆる白や金に輝く光沢のある点刻が良く目立つという特徴がありますが、採集してしばらくするとミゾレ模様は目立たなくなるとも言いますし、よく似た点刻がヌカエビやヌマエビにも見られます。

 以前に川魚にハマっていた頃、東京産の川エビというのをいただいたことがありました。何の変哲もないエビでした。これといって特徴のない川エビで産地が東京ということであれば、あれはおそらくヌカエビだったのでしょう、今から思うと。ただ、関東地方まではヌマエビと生息域が重なるので、確かなことは判りませんが、この辺りになるとヌカエビの方が明らかに数が多いことはまちがいないと思われます。

 むかし川で米を研ぐと米ヌカの匂いに集まってきたのでヌカエビの名が付いた、と誰かに聞いたことがあります。

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