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虫取り名人様のこと

2016/09/26


 今年の夏は、虫取り名人様のおかげで本当に熱い夏になりました。"暑い"じゃなくて"熱い"です。夏の後半は暑かったですけどね。虫取り名人様は神奈川県にお住まいの筆者と同年配のナチュラリストです。彼とは今年の春先からのお付き合いで越冬中のカメムシを何種類か送っていただいたのが最初です。
 筆者のこれまでのカメムシの飼育はサシガメや水棲カメムシを数種類手がけた程度で、草食性のいわゆる最もよく目にするカメムシは飼育困難な昆虫というイメージがありました。だいいちカメムシなんか飼ったら周りが臭くなるじゃん、そんな愚考も先行していました。この夏は彼のおかげで目新しいさまざまなカメムシに出会えたのみならず、カメムシが飼育動物としてひじょうに興味深いものであることが解りました。クチブトカメムシのように肉食もする草食性カメムシもいるってことも知りましたし。
 彼はまたさまざまなハムシも紹介してくれました。これまで筆者はハムシをまともに育てたことがありません。食草の採集とストックが大変ですし。
ところが彼はジンガサハムシを産卵させ成虫まで育てていました。虫取り名人であるばかりか飼育繁殖の名手であることに、筆者はすっかり舌を巻き、叶うならば彼に弟子入りしたい思いでした。
 ヒメバチの仲間やハエ、アブもたくさん紹介してくれました。それらの種類の多さ、生態のおもしろさに目が回りました。生き物に興味を持ち始めて半世紀になりますが、自分がまだ入口に立ったばかりであることを痛感しました。
 オカダンゴムシの多彩な色彩変異や、オカモノアラガイという陸棲軟体類との出会いも、筆者にとっては大いなる驚異でした。
 そしてクモ。これも筆者がほとんどノーマークだった動物です。身近にたくさんいるので時折捕獲して飼ったりもしていましたが、虫取り名人様に出会って、ひじょうにたくさんのクモの存在を知りました。これまで図鑑やネットでしかお目にかかっていない様々なクモの実物と彼は出会わせてくれました。
 飼いやすいクモそうでないクモも解ってきました。

 彼はまたスズムシの累代飼育をてがけ、色素変異型の存在を学会やマスコミに知らしめました。筆者もその一部を分けていただき、研究のお手伝いをさせていただいているところです。
ここまでくると名人というより権威ですね。おかげで今年は、生き物の世話に時間と労力が足りないくらいでした。
 筆者の十八番(おはこ)である物量戦いわゆる何でもかんでも収集し眺めるという点ではひじょうに成果が上がりましたが、観察と研究を掘り下げるには至りませんでしたね。
 まぁ、永久素人の筆者が研究に参加したところで、世にはすでに多くの熱心な研究家や権威がおられるので、お役に立てることはほとんどありませんが。

 そんなわけで、虫取り名人様のおかげで今年は、20年分くらいの新たな虫との出会いがありました。虫取り名人とは筆者が勝手に呼称しているもので、彼ご本人がこれに対しどう思っておられるのかは確かめたこともありません。仕事に追われていることにかまけて山に住んでいながら林や野に分け入らなくなって久しい筆者に比べ、彼は日夜自然とふれあいその移ろいを肌で感じて暮らしておられます。そうした中で虫を見つける目を肥やし、手元で繁殖させる術を身に着けてこられたのでしょう。
 そんな虫取り名人様の生の声をちょっぴり取材することができましたので、多くのナチュラリストの方に参照していただきたいと思います。

* * *

今日は新しい場所を発見いたしました。
ほとんど人が入らない、日の良く当たる 原っぱです。
土木関係の会社の敷地でしょうか草が生い茂っていて 門にチェーンがかかっていましたが、会社は休みのようなので・・・

入っちゃいました(^▽^)/

そこで 虹色のむしを見つけた時はとても胸がドキドキしました!
帰宅後、調べたところ、名称は「アカガネサルハムシ」食草はブドウでしたが、発見した葉は食草ではありませんでした。
どうりで周りをいくら探しても見つからなかったわけです。
風の強い日だったので きっと、どこからか飛んできて たまたま とまっていたのを発見したのでしょうか...

突然大きなアリが私の目の前に現れました!「なんだこのアリ!」
初めて見るカラフルな大きなアリです・・・調べてみたら・・・「ミカドアリバチ」 羽根もないのにハチでした(・□・;)

他にもヤブキリやヒメギス もたくさんいましたが、ヤブキリは高い所にいるのでつかまえるのに苦労しました(;^_^A
ヒメギスは警戒心が強く一匹もつかまえられませんでした( ノД`)

その後もヒメギスをなんとかつかまえようとあの手この手で試してみましたが・・・
来年の課題となりました(;^_^A
どんな生き物でもそうですが、逃げたりかくれたりするのが本当にとても上手ですね!
つかまえようとすると、すぐに ころっと落ちたり、飛び跳ねて逃げたり 葉の裏に隠れたり 地面に潜ったり
一度見失ったら最後!いくら探しても絶対に見つかりません。
きっと隠れる場所を前もって探してあるのでしょうか、私より頭がいいのは確かですね(;^_^A

だれもいない原っぱで童心に戻って夢中で虫取りをした とても楽しい夢のような1日でした。(o^―^o)
筆者様にもこういった経験ありますよね・・・
「むし」って・・・つかまえたり・・・観察したり・・・ ほんとうにわくわくさせてくれますよね!

* * *

当方、小さい頃は、よくいる虫好きの子供で「将来は昆虫博士になるんだ!」と言っていたそうです(;^_^A
大人になるにつれ 他のことに興味を持つようになり、虫のことなど長い間 すっかり忘れていました。

そんなある日、子供の頃好きだったエンマコオロギを見つけ育ててみることにしました。
最初は数匹だったコオロギが毎年どんどん増えていくことが楽しみになりました。
3年後には500匹程になり次の年を楽しみにしていましたが、残念ながら全滅させてしまいました(ノД`)・゜・。

とてもショックで「もう虫なんか飼うもんか!」とその時は思いましたが、
観察して初めてわかる驚き、翌年何倍にも増えていく楽しさ、日々大きくなっていく成長を見る感動をどうしても忘れられず、
翌年には、スズムシの卵を買ってきて飼育していました(;^_^A

エンマコオロギの飼育の経験もあってか スズムシは順調に増え続け 3〜4年後・・・
増えすぎちゃったので(;^_^A
まとめて1万5千匹ヤフオクに出品したところ・・・落札されました。(^▽^)/
しかし喜ぶのもつかの間、次の年から思ったように増えてくれません。
飼育方を見直し いろいろ考えたり試したりして10年ほどかかってようやく安定したした飼育ができるようになってきました。

この頃は、山に虫を捕まえに行くなんて考えてもいませんでした。
虫をつかまえるようになったきっかけは、偶然見つけたカマキリをオークションに出品し落札されたことから始まりました。
落札していただいた方からカマキリやバッタ ダンゴムシ ハサミムシ ミミズ ムカデといったその辺にいる虫の捕獲のご依頼を受け、休みの日には夢中で探し回っていました。
木の皮をめくって大きなアオズムカデが飛び出してきた日にゃ〜 もう心臓が飛び出るかと思いましたよ(・□・;)

でも・・・幼い頃に夢中でさがしていた大好きなむしたちと出会うたび ドキドキ ワクワクするとても幸せな時間でした・・・
奥深い森の中 大きな樹木に囲まれ 自分だけの とても居心地のよいところ、 森の香り 鳥のさえずり 何とも言えない世界に癒されています・・・

ですので、虫取りは一生やめられないですね(o^―^o)

私をこんな気持ちにさせていただいた筆者様に本当に感謝です<(_ _)>
筆者様に言われている「虫取り名人」の名称ですが、虫取りをはじめてまだ1年です。虫取り名人になるにはまだまだですよ。
でもそう言っていただけてとっても嬉しいです。
その名に恥じぬよう これからも大好きな虫を探しに行ってきま〜す(^▽^)/

* * *

いくつか質問にも応えていただきました。

:主にどういった場所で採集されますか?
:主に草原や林などの日当たりの良い 虫たちをよく見かけるポイントを探しています。

:珍しい虫を見つける秘訣は?
:秘訣と言えるかどうかわかりませんが、まず一礼してから山に入らせていただいています。
山を歩きながら 少しでも動く物や 周りの色と違う色の物を見つけることができる 良い視力が必要になります。
探すところは・・・葉の上、葉の裏、木のまわり、地面、 石や何かの下、葉が食われているところ、糞が落ちているところ 街灯の周りなど、
ゆっくり観察しながら探しています。
また 虫たちは足音や動くものを素早く察知してすぐに隠れてしまいますのでそっと歩くようにしています。

:カブトムシやクワガタムシのような、多くのマニアが欲しがるような虫は採らないのですか?
:これまでいろいろな虫を捕まえてきましたが、まだ見たことのない珍しい虫を探し続けていきたいと思っています。

:大物の虫を採る人の中には、生息環境の破壊行為に及ぶ人もいるようですが、どう思われます?
:とても良くない事だと思います。規制ができるようになればいいですね。

:採集した虫を死なせずに持ち帰る工夫は?
:基本プラケースに入れて持ち帰ります。
多数匹の場合は 共食いや損傷等が無いよう1匹づつ分けます。
蓋つきの大きなケースも欠かせません。これは素早い虫を逃がさないよう一瞬で捕まえる時にも使います。
それでも足りない場合はビニール袋に潰れないよう木の葉などを入れて入れて持ち帰ります。

:危険な目に遇ったこと、あるいは採集者が注意すべき点とかありますか?
:マダニが腕についていたことがあります。ベイトトラップをイノシシに荒らされたことがあります。スズメバチにはよく刺されそうになります。
採集場所に「マムシ注意」の立て札があります。なので、明るい色の帽子と膝下まである長靴を夏でも履いています(;^_^A

:散歩や通勤途上などで、何も準備がない状況で興味深い虫を見つけたらどうします?
:どんな時でも捕獲できるよう 常にビニール袋を持ち歩いています。どうしても捕獲出来ない状況の場合は後で行って探します。

:色素変異のスズムシについてお聞かせください。
:4年程前より通常よりも薄い体色の個体が羽化するようになり どうしても原因を解明したくなり、
自分なりにいろいろ調査や実験を繰り返してきましたが確かな答えが出ませんでした。
専門家の方にも相談し、2015年11月7日の「山陽新聞」に掲載され 2016年(今年)の「月刊むし」に掲載されましたが、やはり原因は解明できませんでした。

今年の夏、筆者様にも拝見していただいたところ、 ハイポメラ二スティックではないかとのご見解に非常に納得がいきました。
アルビノのように自然界には稀にあることで、特別な原因などなかったのではという結論に達しました。
原因ばかり考えていて見えなくなっていたことに筆者様が気付かさせてくれました。

筆者様へ
喉のつかえがやっと取れたようです。本当にありがとうございますm(_ _)m
これからもご相談させていただくこともあるかと思いますので今後とも宜しくお願いいたします。

* * *

 これまで、虫を見つけても写真だけ撮って満足することも多かったのですが、虫とり名人様に出会ってから飼育観察の機会が増えました。せっかく送っていただいた虫を撮影するだけなんて虚しすぎますからね。我流でせっせと飼育を手がけ、失敗の山をいっそう高く築き上げました。でも、今後もめげずに小さな生き物たちと格闘して行きます。
 虫の採集自体を生態系に危害を加えることだと考える人もいるようですが、人間がどんなに手を尽くして採集しても、鳥類等の捕食に比べたら、その数はたかが知れているとも言われます。筆者は多くの人たちが小さな生き物に興味を持ち、彼らを取り巻く環境がどんなふうになっているのかを見て感じて、新たな考察をネット上に残して行っていただきたいと思っています。
 生物の愛好家に自然環境の破壊者はいないと思います。自然を知ることでよりいっそう環境の保全に関する知識を深めて行くことでしょう。そして自然から得た知識は、積極的にネット上に発信して行きましょう。そうした知識の蓄積が、環境保護の重要な手掛かりにもなります。どんなにきれいごとを言っても、人間は生物を狩って食べ、自然環境に手を加えて自分たちの都合のいいように作り変えて行きます。そのこと自体を破壊とは思いません。ビーバーだってダムを作りますし。
 恐ろしいのは、無知のまま環境に手を加えることだと思います。ミヤコタナゴの絶滅が危惧されるから採集を禁じる、しかしながらその繁殖に必要な二枚貝にダメージを与える川底の工事はやって良し。こういうことが恐ろしいんですよね。もっとも絶滅危惧種だけに配慮した環境保護も問題が小さくないのでありますが。
 いずれにせよ、我々は解っているようでまだまだ無知です。より多くの方々の研究への参加を切望します。

コメント
ブログを拝見させていただきました。
筆者様の長年の想いが、
読者の方に届くことを願っております。
これからも応援させていただきますので
頑張って下さいね(^▽^)/
  • スズムシ
  • 2016/09/27 9:23 PM
スズムシ様。
ありがとうございます。これからもお互いに頑張りましょうね。
  • 筆者
  • 2016/09/27 11:39 PM
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