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ストロマトライト

2016/11/27


 オーストラリアで発見された約27億年前の化石(実物)です。
 ストロマトライトとは、藍藻類と堆積物が層を成して化石になったものです。ストロマトライトを構成する藍藻類は、先カンブリア時代にそれまで無酸素状態だった大気と海に大量の遊離の酸素をもたらしたバクテリアです。藍藻類はまたシアノバクテリアあるいは藍色細菌とも呼ばれ、多数の現生種が存在します。



 先カンブリア時代の藍藻類はおそらく最初に光合成を行なった生物で、彼らが世界的に繁栄したおかげで地球上の海と大気には酸素が含まれるようになりました。とくに大気は多くの酸素を含むようになるときれいに澄み渡り、太陽からの紫外線を大幅にカットするオゾン層が形成されました。
 それまでの地球表面は、大量の紫外線や宇宙線の照射を受けた電子レンジ状態で、そのおかげで生物を構成するのに必要な有機化合物が生成されました。やがて生物が誕生すると、紫外線や宇宙線は体組織を焼いてしまうたいへん危険なものになったわけですが、藍藻類が大量の酸素を放出したおかげで紫外線や宇宙線は安全レベルまでカットされました。



 しかしながら、なんでも酸化させてしまう酸素もじつは生物にとって危険な分子であったのですが、やがてこれを利用して栄養素を燃焼しエネルギーを得る好気性のバクテリアやさらに進化した生物が出現すると、そうした生物にとって酸素は必要不可欠なものとなりました。
 光合成によって光エネルギーを栄養に変える生物と、他の生物を摂取してそれを酸素で燃焼してエネルギーを得る生物は、それぞれ植物界および動物界を構成する多細胞生物として進化発展を開始するわけですが、カンブリア時代末期以降は、藍藻類を食べる生物が増え、おかげで地球に大量の酸素をもたらしたストロマトライトを構成する藍藻類は急激に減少してゆきました。
 現在、藍藻類は光合成生物としては少数派の微生物になってしまいましたが、バクテリア以降の高等生物が存在しなかった頃の彼らの祖先が、その後の生態系の基礎を築いたのでした。

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