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ラミーカミキリ

2013/12/19


 1999年度。今から思えばその年はなかなか熱い年でした。暑いじゃなくて熱いです。筆者に当時はまだ珍しかった外国産のクワガタムシやカブトムシを提供してくださった友人の伝で、山歩きに同行したプロの昆虫学者の北山先生という方が、カミキリムシにかなり詳しく、筆者は本種について質問しています。先生が応えて曰く、それほど珍しい虫ではなく、棲息地ではかなり群生している。ラミーカミキリとは、この虫の食草の1つから名づけられたもの。
 先生の話しを裏づけるように、同年夏に、例の友人が奈良県某地で本種をたくさん採集してきてくれました。筆者にすると実物を見るのは初めてで、テンション上げ上げでした。



 パステルカラーの水色から薄緑色という色あいが、国産の甲虫類としてはかなり異色であるうえに、黒い斑紋が前胸部で人面っぽくなっているのが、ひじょうにユニークです。ある記述ではパンダの顔に似ていると表現されていました。



 全長20mmたらずの小さなカミキリムシのわりには6肢がしっかりしていて触角も立派です。筆者が所持していた古い図鑑によるとシロスジカミキリと同じエゾカミキリ亜科に属するとされており、骨太の体型もそれを裏づけていました。同サイズでもほっそりとしたハナカミキリ等とはかなりちがいます。
 食草は、ラミーのほかにもアオイ科やイラクサ科の植物があり、いずれも硬質の樹木ではありません。幼虫はそれらの植物の茎部に食い入り、成虫は葉や茎をかじるそうです。飼育繁殖にはやはり生きた食草を用意するしかないようです。



 たわむれにしばらくストックできればと、昆虫ゼリーを与えてみましたが、じつによく食べました。また、クワガタムシの繁殖用の産卵セットに余分があったのでその中に入れて飼ってみたところ、クヌギの朽木を盛んにかじって傷だらけにしました。上の写真がそれです。充分に水を含ませたクヌギの朽木の樹皮をはがして、昆虫マットに埋め込んだ産卵セットは、本種にはまったく無縁の環境と思われましたが、あたかも朽木に産卵しようとするかのようにせっせと傷をつけたのには驚きでした。そこから卵や幼虫が得られることはなかったですけどね。ただ、アオドウガネという葉食いのコガネムシの幼虫が昆虫マットで育ち無事に羽化を迎えたことを筆者は経験しているので、万にひとつの可能性もあるかもとは、少しだけ甘い夢を見ましたけどね。



 その容姿からも判るように、もともとは熱帯地方の虫が、植物の輸入化何かによって渡来して居ついた、いわゆる外来生物で、日本での起源は江戸時代あたりと見られているそうです。
 食草さえ栽培できれば、飼育繁殖は可能と思われますが、放虫は厳禁ですよ。

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