1_萌萌虫雑記帳.png

新生代の哺乳類

2017/01/20


 哺乳類の仲間は中生代の前期三畳紀には、初期型爬虫類の単弓類から進化していました。哺乳類移行型の爬虫類キノドン類では、すでに内温性を確立していましたから、三畳紀の初期型哺乳類は恒温動物であり稚児に対して授乳も行なっていました。ただし繁殖は卵生で、現生のカモノハシのように卵を産んでそれを温め、孵化した子を育てるというタイプの動物でした。
 中生代には、恐竜をはじめ極めて進化的な大型爬虫類が続々と登場しましたから、哺乳類の仲間はそれに圧されて長らく原始的で小型のままであったと言われていますが、哺乳類の初期の進化を阻む競合相手は、彼らの祖先型であるキノドン類に代表される単弓類の生き残りであったのではないかと筆者は考えています。

 爬虫類の本格的な進化を支えることになる双弓類の仲間は、初期のものは水生動物が多く、彼らが陸地へ進出し始めたことが、単弓類を絶滅に追いやり、哺乳類のその後の進化を抑えることになったのでしょう。中生代の双弓類の仲間は水生種がひじょうに多く、魚竜や鰭竜類はもとより、現生爬虫類の主流を成す有鱗類の仲間も多くが水生でした。そうした中で恐竜の仲間は水生動物を派生せず、陸地で王座を獲得しました。恐竜類の大躍進は、哺乳類にとって脅威であったのみならず、他の爬虫類にとっても陸地での繁栄を阻む大きな壁だったことでしょう。
 恐竜たちが闊歩する中生代を通じて、哺乳類は卵生の小型動物のままでした。それでも彼らは恐竜たちの及ばない地中や樹上といった場所で繁栄しており、個体数では爬虫類を上回るほどであったと言われています。

 中生代の末期、大きな地質学的な出来事が生じ、恐竜のみならず多くの水生爬虫類も一斉にその姿を消しました。最近の主流の学説ではユカタン半島付近に大質量の隕石が衝突し、中生代の大型動物たちの息の根を止めた、ということになっていますが、その後のに続く新生代は中生代のような温暖な気候が失われ、何度も氷河時代が襲来する地球環境に変ってしまいました。現代よりも平均気温が10℃ていど高かったとされる中生代に適応した進化的爬虫類が棲息できる環境は失われてしまったのです。隕石ひとつで地球の気候は忽然としかも恒久的に変ってしまうものなのでしょうか。筆者には今いち隕石衝突説が信じられないのです。隕石衝突は実際にあった出来事なのでしょうが、それが地球環境を激変させ、生態系を刷新してしまったすべての原因ではないと思われます。地球は自転しており、それにともなって地殻プレートも移動を続けているので、活発な象山活動の続く中生代型の気候にもやがて終わりはやって来る、そういうことだったのでしょう。

 そして新生代になると、ご存じのように哺乳類は躍進的な進化と多様化、大型化を実現するわけですが、それに先んじて中生代にすでにかなりの繁栄を実現していた鳥類の躍進がありました。
 哺乳類は中生代中頃より、後獣類と真獣類に分岐する兆しがありましたが、新生代になって最初に大きな適応放散を開始したのは、有袋類で代表される後獣類で、真獣類は有袋類の繁栄を浸食する形で遅ればせながら躍進を始めました。
 有袋類というのは、カンガルーのように小さな子供を産んでそれをお腹の袋で育てるタイプの胎生動物で、真獣類はいわゆる有胎盤類の仲間です。これは胎児がへその緒で母体をつながっており、充分に成長した子供を出産するタイプです。
 新生代になると、中生代の間は卵生動物であった哺乳類が、胎生種として進化放散を始めたというわけです。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES


Amazon Kindle 電子出版のご案内
cover4.jpg


★講読には
Kindle 読書アプリ
が必要です。



sijn.jpg






recent comment

recent trackback

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM