タイワンコブラ
2017/04/21
本項に記載する種は、環境省の特定動物の指定を受けており、一般家庭での飼養は禁止されています。
台湾や中国南部、タイの山地や森林、平原、水辺などに生息します。頸部背面は黒字に白い縁取りの眼鏡状の模様があり、威嚇ポーズでフードを拡げるととてもよく目立ちます。基本的に昼行性が強いですが、高温季には主に夜間に行動する場合があるようです。哺乳動物、爬虫類、両生類となんでも捕食します。強い神経毒を有し、注入する毒の量も多く、人間が咬まれると死に至ることも少なくありません。フードを広げて威嚇する際、噴気音を立てます。体長は1〜1.8m、卵生で夏に9〜18個を産卵します。インドコブラの亜種とされていたこともありましたが、現在は別種とされているようです。
昼行性なので、夜間はとぐろを巻いて休んでいます。筆者が唯一実際に目にした本種は、美しいアルビノでした。海外でブリードされた個体です。
休んでいるところを上から見降ろしました。首が一般的なヘビのようにくびれていないのは、フードコブラ属の特徴です。
お食事中。飼育下での餌づきはひじょうに良好です。コブラはよく人に馴れるとも聞いていたのですが、この個体に関してはそうでもなさそうでした。それでもピンセットでつまんでマウスを与えると食いつきます。
獲物を飲み下す時は状態を起こします。小型のパイソンや多くのヘビでも同じような行動が見られますね。
日中に近づくと、激しく威嚇し飛びついてきます。なかなか迫力のある噴気音も立てます。
フードコブラの仲間は動きが速いうえに毒性が極めて高いので、飼育にはかなり危険が伴います。この個体で1m弱くらいと思われますが、これくらいに育ってからの方が扱いやすいかもしれません。幼蛇は身軽なせいか本当に素早いです。誤って逃がしたら大変ですね。