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スペックルドキングスネーク

2013/12/31


 イリノイ州南西部からアイオワ州、テキサス州、アラバマ州の高地から森林、大草原に棲息するキングスネークです。全長90〜120cmていどとそれほど大きくはなりませんが、野生ではキングスネークの名に相応しく多くの毒ヘビを捕食します。ノーマルタイプでは、黒地に細かい黄色模様になりますが、2003年に筆者が入手した幼蛇は、典型的なアルビノで黒色色素はまったくなく、白い体に黄色模様でした。



 たいへん気が荒く、人を見ると猛然と飛びついてくるのは、何年飼っても変わりませんでした。小型のヘビなので飼育するうえでそれが脅威になることはありませんでしたが。そもそもキングスネーク属の多くが、とりあえず飛びついてくるので、無条件でハンドリングしようって気はなかったですけどね。2013現在飼育中のプレーリーキングも、とりあえず飛びついてきますから、給餌以外のハンドリングは面倒なのでやりません。ただ、スペックルドとちがってプレーリーの場合は貪食なゆえに、とりあえず飛びついてくるので、飼育者を恐れる様子はまったくなく、人を見ると寄ってきます。このプレーリーの行動が、キングスネーク属では一般的で、筆者が飼っていたスペックルドのような怒りん坊は例外的だと思われます。



 スペックルドはもともとがヘビ食いなので、入手した当時はマウスに餌づいていませんでした。強制給餌によってマウスに餌づかせるのに、3ヶ月くらいはかかりました。咬蛇ポーズをとり、猛然と飛びかかってくる幼蛇を、ピンセットでつかみとり、首根っこを押さえてホールドします。幼蛇のサイズが小さくピンクマウスのいちばん小さなものでも飲めないありさまだったので、最初のうちはマウスの尻尾や、ピンクマウスの頭を与えていました。これでは栄養的に充分ではない気がします。幼蛇の成長を待つよりも、徐々に大きなものを飲むことに馴れさせながら、なるべく早いうちにピンクマウス1頭を飲ませるようにしてゆきました。


 ↑ 強制給餌によりマウスの尻尾を食べさせているところ。

 強制給餌というのは、あまり楽しいものではありませんよ。気の荒い幼蛇を押さえ込むのにまず一苦労。押さえ込んでからでも幼蛇は胴の長さにものをいわせて必死に抵抗します。排泄口から糞尿を出すこともしばしば。アオダイショウの幼蛇などでは、悪臭を伴う液を排出して攻撃してきます。筆者的にはそれにはまったく動じませんが、押さえ込んだ頭を胴部でグルグル巻く抵抗には難儀します。あまり強く押さえつけると窒息させるか頸椎を傷めるかしてしまいますし、手をゆるめると逃げられてしまいます。
 口を開けさせるのも一苦労。名刺かなにかを差し入れて開けさせるのが良いと、専門書等にはありますが、筆者の場合はマウスの頭を押しつけて無理やり開口させ、一気に押し込んでしまいます。幼蛇は首を曲げたりねじったりして抵抗するので、多くの場合やわらかいマウスの皮膚が破れて内臓が飛び出します。大切な栄養が……。
 幼蛇の口器や喉を傷つけないように、竹ピンセットや割り箸を使うのが良いとも専門書にありますが、筆者の経験では、先の細い金属製のピンセットがいちばん使いやすいです。ただし先の尖ったものは不可です。容易に幼蛇の喉を突き破ります。先が丸いピンセットでマウスの首根っこをしっかり押さえ、先端がマウスの頭部になるようにし、そのまま喉の奥まで導きます。この方法が内臓飛び出し事件を最小にできます。ただし、幼蛇の喉を傷つけないように細心の注意が必要です。


 ↑ 咬蛇ポーズ。写真で見ると愛嬌があるが、実際にはひじょうに荒々しい。

 この荒々しい幼蛇との付き合いは、筆者を強制給餌の名人にしてくれました。おかげで様々なヘビへの強制給餌を手早く安全にこなせるようになり、たくさんの子ヘビが生まれても、1頭の強制給餌に2分もかからないので、幼蛇の世話が憂鬱ではなくなりました。いろんな器具や方法を試しましたが、結局のところはごくありふれた小型のピンセットがベストアイテムでした。



 このヘビに関しては、マウスに餌づいてからの方が注意が必要でしたね。とりあえず飛びついてくるので、マウスにうまく命中してくれないと手を噛まれることになります。無事にマウスをくわえこんでからでもまだ抵抗を試みようとするので、それでマウスを落としてしまって噛みついてくることもありました。なんでこんなに怒りん坊なんでしょうか。
 マウスに餌づいてからでも飼育者を寄せつけない偏屈者は、筆者の経験ではバイパーボアやモイラヘビ、ゴールドベリーツヤヘビ、ブラッドパイソンなんかがそうでしたね。それでも嫌いになれないところがツラいというか……。

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