1_萌萌虫雑記帳.png

ネルソンミルクスネーク

2013/12/31


 キングスネーク属の中でもミルクの名のつくものは神経質なものが多い、それが10年前では定説でした。しかしこうした説は月日の経過と共に覆ります。かつては飼育が困難で長期飼育はもとより餌づけすら容易でないとされていた種が、今ではCBが出回り、飼いやすいヘビの仲間入りという例さえあるほどです。多くのマニアや専門家のたゆまぬ努力が、日々常識を塗り替えてゆくというわけです。



 ミルクスネークは、他のキングスネーク属とは異なり、ミルクと名のつくものすべてが1種の中の亜種になります。赤黒黄のトリカラーが基本で、バンドの幅や形状にさまざまなバリエーションがあります。1種にして25ばかりの亜種が生じるのは、本種が広域に適応放散した結果です。彼らはまた猛毒を有するサンゴヘビに擬態しており、一見しただけでは見分けがつかないほど似ているものがいます。そのせいで毒ヘビと間違えられて人間に殺されたりしないのでしょうか。



 2002年に、CBのあるていど育ったペアを入手したのですが、飼い始めた頃は当時の定説にたがわず雌雄とも臆病で、シェルターの中に入りっぱなしでした。でも置き餌を食べるようになるのにそれほど時間がかからず、やがて人の手から採餌するようになり、しまいには人を見ると寄ってくるうえハンドリングもまったく問題がないという、臆病という表現がまったくのウソに聞こえる馴化ぶりを見せました。まぁ、今ならシェルターなんて使わずに飼うでしょうけど。その方が荒療治ではありますが人への馴化も早いですし。



 そうそう、写真はアルビノですよ。黒色素がなく、その部分は白に置き換わってます。綺麗ですね。ミルクは赤と黄の発色が強烈ですから、ほんとうに色鮮やかです。まるで宝石のようなヘビです。ミルクスネークの品種の中には、溜め息がでるような美種がたくさんいます。


 ↑ ペアリング。矢印のところで交接している。

 マウスに餌づいたと言えども、根っこはヘビ食いです。ペアでもコーンのように常時同居させておくと、共食いの危険性があります。同サイズをそろえ空腹にさせないことでペアの同居を成功させているという記述を読んだことがありますが、その飼い方に挑戦する勇気はないです。しかし、繁殖させるためにはペアリングは必要で、雌雄を一時的に同居させねばなりません。
 基本的に夜行性ですが、飼育下では昼間でも活動するようになります。飼育環境に充分に馴化し、飼育者にも馴れたペアを春以降に一時同居させることによってハンドペアリングは成功します。午前中にメスのケージにオスを入れ、夕刻までに再び隔離します。その間に刺激せずに観察していると、交尾行動を見ることができるでしょう。



 隔離したメスのケージにはウェットシェルターを設置し、産卵を待ちます。ミルクスネークに抱卵の習性があるのかどうかは判りません。そうした記述が見当たらないからです。飼育下での繁殖に臨む場合は、卵は親と隔離するのが普通なので、それについて論じる必要もないのでしょう。ただ、忘れてならないのは、本種がヘビ食いであること。幼蛇も悪くすると母親の餌食になります。また、小鳥の卵を食べる習性もあり、筆者は一度これで失敗しています。ウェットシェルターの中に母親と一緒に卵を見つけたまでは良かったのですが、母親の体内にまだ卵が残っている気がして、そのままにしておいたわけです。すると翌朝までに母親は自ら産んだ卵を全て飲んでしまいました。初めてのネルソンミルクの産卵だったので、あの時は目の前が真っ暗になりました。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

索引


目次

スネさん リーザさん けもの 庭虫
雑虫 クモ 直翅系 半翅系 膜翅系 鱗翅系 鞘翅目 毒虫 魚たち 無脊椎
両生類 カメたち 絶滅動物 くさばな 庭草 雑草 高山植物 飼育と観察 ヒト □飼育動物データ




    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

サイト内検索

NEW ENTRIES


Amazon Kindle 電子出版のご案内
cover4.jpg


★講読には
Kindle 読書アプリ
が必要です。



sijn.jpg






recent comment

recent trackback

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM