マレースジオナメラ
2013/12/31
マレー半島原産のスジオナメラの仲間です。英名のケーブラットスネークが示すように、洞窟に生息しコウモリ等を食べているようです。アジアのスジオナメラの最高峰とも言われるほどの美しさを誇りますが、洞窟の暗がり生活が長いせいか、飼育下では最初はかなり神経質です。
かつてはレア度で入手が困難でしたが、最近では特定外来生物法による規制によって輸入ができなくなり、基本的にはすでに国内に持ち込まれたもののCBが流通するのみだとか。熱帯の洞窟に棲むヘビが日本の自然にどんな悪さをするというのでしょうか、よく判りません。
2004年にオーナーと仲よくなったショップでCB個体を入手しました。神経質そうだったのでシェルターを設置し、その入口のところにマウスを置き餌するという飼い方から始め、比較的早期にマウスに餌づきました。原産国では洞窟でコウモリを襲っているとしても、そこはCB。マウスへの馴化は意外にスムースでした。
ところが、飼育者への馴化が思うようにはゆきません。パンパン飛んできます。スペックルドキングやテキサスラットスネークといい勝負です。可愛い顔をしてじつに可愛くない。
飼育環境に慣れてくると、シェルターにはあまり入らなくなりました。そして獰猛さはさらに増すばかり。ヘビの中には、飼育開始の頃は温和に見えても環境に慣れて気が荒くなるものがけっこういます。どうやら本種もその傾向があるようです。すなわち、ケージを自分のテリトリーと判断すると、そこからあらゆる他人を追い出そうとするわけです。コーチウィップスネークやアカマタもそうでした。この手のヘビは、小さい間はまだしも、成長すると初心者には手に負えないかもしれません。