アオジタトカゲ仔産5
2017/08/03
5月下旬から始まった今年のアオジタトカゲの仔産は、7月中旬まで続きました。これで終わったかどうかは判りませんが、そろそろ終わりだと思います。最初に3頭(1頭は死産)産み、あとは間隔をあけて1頭ずつ約100日かけて合計7頭を産みましたが、アオジタトカゲがこんな産み方をするとは知りませんでした。
最初の5頭はいずれも水入れの中で産んでいますが、残りの2党は親と一緒に歩きまわていました。親と一緒にいる様子を見ると、子供が親に食べられてしまうことはないように見えますが、アオジタトカゲは他の多くのスキンクと同様肉食も好むので、筆者の知らないうちに食べられてしまった子がいないとは限りません。
雌雄で仲良くシェルターの中に潜りこっでいる親たち。飼育者を見るとシェルターを出て寄って来ます。ベビーたちも早くこんなうになって欲しいものです。
7月14日のことですが、2週間に1度ていど与えているマウスに対してメスがこれを拒みました。マットに潜ったまま出て来ず、マウスを近づけると後ずさってさらにもぐり込んでしまいます。そもそも夏場にマットにもぐり込んでいることが少々異例です。
2日後の16日、7月10日に続き仔産。親と連れだって歩いていました。14日のメスの様子は、仔産前の兆候だったわけです。仔産は14日から16日の間に行なわれた、ということになります。
矢印が産まれた子。前回、尾切れ状態で見つかった子はこの数日後に死去しました。尾切れは親と同居させておくと食べられてしまう可能性を示唆しています。。
7月31日、新たに尾を失った子を発見。また、別の1頭が体の大きな個体に食い殺されていました。ちょうど食べているところを見つけたのですが、さすがに飲み込むことは容易ではなさそうでした。飲み込んでも吐き戻してしまったかもしれません。
尾を食いちぎられた個体は、ひじょうに気が荒くなっています。
少しやせている個体。大きな個体に怯えて採餌できていないと思われます。
飼育中のベビーはすでに2頭が死去していますし、これ以上同居させておくことはできそうにありません。
8月2日、4頭のベビーを個別飼育に切り替えました。
アオジタトカゲはスキンクの仲間としてはひじょうに大きくなるトカゲです。最大種と言われるオマキトカゲと比べてもそれほど変わらないほどです。ですので、そこそこ大きなケージが必要なので、これ以上ベビーが生まれると、筆者のうちの広大な設備をもってしても収容しきれなくなります。
成長してからも基本的には単独飼育が望ましいようです。飼育中の親たちはたまたま相性が良くて、子供の頃からずっと長年仲良く暮らして来ましたが、アオジタトカゲの繁殖では、相性の合うペアを見つけるのが難しいとも言われています。気が合わないとうまくペアリングできないそうです。その点でうちは幸運でした。
数年前に、爬虫類の権威の方から、2頭でケンカもせずに長く同居できているなら、そのまま大切に管理せよとのアドバイスをいただきました。それが実を結び、今回の繁殖に至ったわけですが、これからの課題は育児を成功させることです。