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ハラビロカマキリ

2014/01/07


 関東以南に棲息し、本種または亜種が東南アジアに広く分布するらしいので、もともと熱帯のカマキリなのでしょうね。いいですねカマキリ。愛嬌があってめっちゃ可愛いです。筆者の家の庭には、草花をたくさん植えるようになってからチョウセンカマキリ(単にカマキリとも)が自生するようになり、時折コカマキリも飛来します。本種ハラビロカマキリも近所で何回か目撃しましたが、うちの庭ではまだ見たことがありません。



 チョウセンカマキリよりも少し淡い色をしており、その名の通り腹部が幅広いです。前胸も太短くて、ややずんぐりした感じです。成虫では前翅に小さなクリーム色の紋があり、ワンポイントのオシャレになっています。



 これは筆者だけの感想なのかもですが、チョウセンカマキリやオオカマキリよりも少し温厚な気がします。60cmていどのプラケースに草や小枝をたくさん入れておけば、長期間複数飼育が可能でした。この方法はあまりお勧めしませんが、繁殖を目指す場合はいずれは雌雄を同居させねばなりません。



 数頭の雌雄を1つのケースに放っておくと、何度か交尾行動を観察することができました。カマキリは交尾のあと、オスがメスの栄養になってしまうというのは有名な話しですが、これは必ずしもそうであるとは限らず、交尾のあと無事に生き延びるオスも少なくありません。



 逆にメスがオスに食べられるケースはあるのでしょうか。オスがメスを見つけて同種の異性であると認識できない事態が生じれば、それもあり得るでしょうが、普通はありません。生き虫を捕食する肉食昆虫は、ひじょうに注意深く獲物に近づきますから、その過程でメスのフェロモンに気づき、捕食行動は生殖行動に切り替わります。ただし相手のメスが幼虫であった場合は、捕食対象となってしまうでしょう。


 ↑ 交尾のあとメスに食べられたオスの残骸。

 カマキリの仲間でも、日本のヒメカマキリは共食いをしないと聞いたことがあります。仲間同士でなにか特定の信号を出し、棲息環境での共倒れを防いでいるのでしょうか。
 温厚である(と筆者は思っている)ハラビロカマキリでも、交尾のあとオスがメスに食べられてしまうケースは普通にあります。メスにはオスを認識する機能はないらしく、交尾の最中でもオスを食べてしまうことがあります。それを防ぐためにオスはメスの背後から近づいてメスをホールドするのですが、油断するとメスの鋭い前肢がオスの頭を挟み込んでしまいます。



 交尾のあとしばらくするとメスは産卵します。カマキリの卵嚢はけっこう丈夫で外敵に食べられるようなこともないのですが、カマキリの卵を専門に狙うカマキリタマゴカツオブシムシという、長い名前の微細な虫が寄生するので、繁殖を目指す場合は、雑虫の侵入できない細かいネットを張ったケースに卵嚢を隔離して管理します。


 ↑ 威嚇ポーズをとるメス。たまたま卵嚢の前にいるが、メスが卵嚢を守る習性はないと思われる。

 カマキリは卵嚢の状態で越冬し、翌年の遅い春に孵化します。その頃には餌となる小虫も自然界に出揃っているでしょう。また卵嚢は冬場の寒風にさらされなければ孵化しないと、子供の頃に読んだ図鑑に書いてありました。その理由は判りませんが、温暖な室内で管理するよりも、外気に当たるかそれに近い温度の場所で冬場を過ごさせた方が良いようです。

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