カブトムシ15
2018/08/02
今年はほんとカブトムシが多いです。たくさん飛んできます。例年であれば1〜2頭を見かけるていどですが、今年は週に何度も、多いときは日に2〜3頭目にすることもあります。しかも、オスが多い。こんなことはこれまでなかったです。気象庁が災害と定義するような猛暑のせいでしょうか。

これはかなり大きな個体です。飛んでくる個体がどんどん大きくなります。羽化する時期が遅いほど大きくなるのでしょうか。もしもそうだとしたら、何十年もそのことに気づかずにいました。

6月末から7月中旬にかけては、飛来する個体はいずれも小ぶりでしたが、それ以降は大型個体が多くなりました。

カブトムシが、個体のサイズによって発生時期が異なるのだとしたら、それはあたかも同じ場所に住む似たような虫が発生時期をずらして棲み分けているようなものですね。であれば早期には小型のオスが主流になり、小さなオスであってもメスと交尾する機会を得やすくなります。大型のオスが幅を利かせる頃には、小型のオスたちは交尾を終えているというわけです。
こんな状況がカブトムシにとって当たり前だとしたら、長い歳月の末に、この棲み分けによって種の分岐が生じ、亜種や別種が派生することにつながる、そんなことはないのでしょうか。
また、オス同士闘って大きな個体だけがメスを獲得でき、こうして強い遺伝子が生き残る方向に進化が促されるのだよ、という定説の信憑性が低くなります。筆者の経験では、カブトムシを累代飼育していた頃も、それから40年以上経った今も、カブトムシの小さな個体は淘汰されることなく毎年たくさん見かけます。小さな個体は餌が少なくなるような状況では生きる上で有利でしょうし。