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アシヒダナメクジ

2014/02/06


 黒くて偏平な軟体動物です。ナメクジという名前ですが、カタツムリやキセルガイ、ナメクジとは近縁ではあるものの系統を別にします。カタツムリたちが柄眼目に属するのに対し、本種はイソアワモチやドロアワモチといった汽水域の生物と共に収眼目に属します。この仲間としては本種は珍しい陸棲動物です。形態的にはナメクジを偏平にし柄眼を短くしたような感じで、貝殻を失った巻き貝の仲間という点では、ナメクジと同じです。



 収眼目の仲間は熱帯地方に多く、本種も同様ですが、日本では沖縄や奄美大島で見ることができます。ナメクジとちがってかなりドライな感じで、這い回ったあとがベタベタになることもないので、綺麗に飼えます。どう考えても高温多湿の飼育環境が必要ですが、注意すべきは充分な機密性を確保し、空気がこもらないようにしなければなりません。多湿を好む生き物の飼育でよくやる失敗が、熱と空気をこもらせて窒息させてしまうことです。高温状態はどんどん水分を蒸発させますから、乾燥をするのを恐れて機密性を高めようとする気持ちは解りますし、じつのところ筆者もそれで失敗を重ねてきました、恥ずかしながら。多湿を好む生き物でも陸棲動物である異常は恒常的でない限り、あるていど乾燥には耐えてくれます。充分な通気性を確保し、観たときに乾きすぎであったら加水するといったメンテナンスに心がけましょう。



 草食性です。水野菜をバリバリ食べます。小松菜やキュウリなんかたいへんよろしいですね。筆者は、何でもなるべく同じやり方で飼おうというなまくら思想を持っているので、爬虫類の飼育で常用している小松菜が、本種でもメインディッシュになります。小さな容器に加水したティッシュを何枚か敷き、小松菜を置きます。ついでに浅い皿(小さなタッパーのフタを流用)に、爬虫類用の人工飼料(ドライフード)を入れてやりました。イグアナフードは植物質が多めで、リザードフードは動物質の含有量が多めのフードです。これらにスプレーで加水して与えたところ、これもよく食べました。



 軟体動物の仲間は、伸縮性に富み伸びた時と縮んだ時のサイズがずいぶん異なりますが、本種は比較的差が少ない方です。伸びると7cmくらい縮むと4cmていどといったところです。葉っぱを食べると緑色の糞が糸状になって出てきます。ちゃんと消化してるのかよ、と言いたくなるほど鮮やかな緑がそのまま出てきます。これってまだ食べられるんじゃねーの、と思っちまいます。食痕はかじったあとが明瞭で、ちゃんと歯があるみたいですね。



 ナメクジが苦手な人でも、これはけっこう可愛いと思うんじゃないでしょうか。沖縄まで採りにゆかなくても最近はネット上に珍しい生き物が棲息しているので検索してみてください。本種はけっこう見つけやすい方だと思います。ネット上でね。

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