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拙著の紹介をさせていただきます

■随筆・論文
にゃらヘビのすすめ
ワラジムシダンゴムシのすすめ
ナチュラリストのすすめ
人類汎幼進化計画
単純世界の真面目症候群
■小説
ときの壁そらの穴
時計仕掛けの夢世界
三角界の迷子たち
少女たちと星の序章
あかねだいばくはつ


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■随筆・論文


cover.jpg にゃらヘビのすすめ
萌萌虫式 ヘビとの馴れ合い方
2020/05/09 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 筆者にとってヘビは幼い頃からけっこう身近にいる隣人でした。むかしは家の天井裏や縁の下をネズミが運動会しているのが当たり前で、ヘビたちはそれを狙って人家にも忍び込んで来ました。あるいは冬の寒気をしのいで冬眠するのにも人家は適していたようです。野山や畑にもヘビはよくいましたし、道端に長い抜け殻が落ちていることもしばしばでした。
 ひじょうに身近な生き物であったにも関わらず、ちょっと近寄りがたい存在でもありました。周りの大人たちにヘビは獰猛で飛びかかってくるとか、猛毒を持ったものもいるとか脅されていましたし、ばあちゃんは神の使いだから触れちゃいけないと言ってました。
 子供の頃から生き物好きでしたから、内緒でこっそり触って反撃されることもありましたが、カメやザリガニのように家で飼うわけにはゆかない存在でした。
 そして時が流れ、人里の住宅事情も変化し、ヘビは普段めったに見られない存在になってゆきました。あの子たちはいったいどこへ行ってしまったのでしょう。こんなに疎遠になってしまうのなら、もっとしっかり遊んでおけば良かった。

 ヘビは他の動物たちに比べるとかなり特殊です。多くの動物たちにとって重要な器官である手足がありません。そりゃあミミズだのナメクジだのデンデンムシだのヒルだのと、ちっこい虫たちには足なし族もいますし、顕微鏡サイズの生き物たちは足がない方が一般的です。でもヘビは虫じゃないし、大型種になるとイノシシを飲み込んでしまうほどデカい。  ヘビ以外の爬虫類にも足が退化的な動物はチラホラいます。両生類にもいます。でも、それらと比べてもヘビは極めて特殊です。ヘビは単に手足の退化した爬虫類というわけではありません。手足がないのに卓越した身体能力を有し、素早く移動し、木や崖を登り、地中に潜り、水の上をスイスイと泳ぎます。あのひものような体で、いったいどうやってそんな芸当が可能になるのでしょう。手も足もないヘビに鳥やネズミやカエルが狩られてしまうのはどうしてでしょう。それにヘビは捕獲に手も足も使わないんですよ? 不思議ですよね。
 不思議で難儀な生き物なのに、珍種というわけでもなく、その種類は爬虫類約7700種類のうち40%ほどの3000種以上を占めています。トカゲやヤモリの4000種類に次いで多く、カメ500種類の6倍以上もいます。
 ヘビは世界中にいますし、山にも草原にも湿原にも、熱帯ジャングルから砂漠、はたまた海の中にもいます。空を飛ぶものもいます。竜じゃないんだからさすがに天高く昇ってゆくわけにはゆきませんが、ムササビやモモンガに負けないくらいは滑空できるものがいるそうです。

 手足がないのにどうしてあんなに自由に動き回れるのか、すばしこい生き物をどうやって狩るのか、人間のそれよりずっと小さな頭でどうやってイノシシを丸飲みにするのか、好奇心をお持ちなら、その魔法を解明したいと思うでしょ? 思いますよね?
 ヘビの運動性能のメカニズムはどうなっているのか、ひものように長い体の中で骨格や内臓はどうなっているのか、耳がないのに音は聞こえるのか、まぶたがなく目を見開いたまま土に潜れるのはどうしてか、本著ではその神秘性を解明してゆきます。また、生物の進化の歴史の中で、この奇妙な生き物がどうやって誕生したのか、世界中に仲間を送り込むほどの成功をものにする秘訣は何だったのか、考えてゆきたいと思います。

 ヘビは、そのすべてが肉食動物で、優れたハンターです。一時的な抱卵はするものの子育てはせず、生まれてすぐに自立し、繁殖以外では孤独に生きています。動くものは獲物か敵か、それは親子であっても例外ではなく、近づくものに容赦はありません。
 そんな生き方を先祖代々行なってきた彼らは、社会生活をする我々人間とは根本的に生き方が異なり、たがいに相容れるものがありません。
 そんなものが人に馴れる、飼育者がイヌやネコを飼うように甘やかす、飼育者を見ると嬉しそうに寄ってくる、そんなバカなことがあるはずがない、そう思っていました、実際に飼ってみるまでは。でもそんなバカなことがむしろ現実だったのです。
 人里から彼らは次第に姿を消してゆきましたが、それと入れ替わりにショップへ行けば世界中の珍しいヘビたちに出会えるようになりました。現代の方がずっとヘビと触れ合える機会が増えました。
 世界中にいる多くのヘビが輸入されるようになり、それらが人になつき手に乗り、人の手からエサをもらっています。イヌやネコと同じくらい、あるいはそれ以上に長生きします。飼育下で繁殖を観察することもできます。これらのことは愛好家の間では常識なんですけどね。

 ヘビに興味があるが、あと一歩が踏み出せないあなたの背中を押すために本著を執筆いたしました。ヘビがどんな生き物なのかを究明するとともに、ヘビをご家庭で飼うとはどういうことなのかについても考えてみました。ヘビの飼育マニュアルとしてもお役立ていただける内容にもなっています。また、筆者がこれまで馴れ合ってきた60種類ばかりのヘビたちを図鑑形式で紹介しました。
 本著が、皆さまのスネークライフの一助となればさいわいです。▲戻る

cover.jpg ワラジムシダンゴムシのすすめ
萌萌虫式 陸棲等脚類とのつきあい方
2019/09/13 発行
¥ 250- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 お庭や公園の善き隣人であるワラジムシやダンゴムシは、子供たちの間では人気者ですし、農業を営む人たちや園芸を嗜む人たちにとっては、土壌を肥やしてくれる力強い味方です。にも関わらず彼らは不快害虫として嫌われ、駆除の対象になることが少なくありません。あのちっこいまん丸っちい虫たちを、子供の頃はあんなに大好きだったのに、おとなになると嫌いになってしまう人があまりにも多いです。庭の手入れをしていると、植木鉢を移動させると、唐突に出現するワラワラが、どうしても耐えられないのだそうです。
 それでも彼らは文句も言わずに今日もせっせと土を耕しています。なんだか悲哀を感じてしまいます。

 ところが、近頃は彼らを可愛いと感じてペットにしてしまう、ちょっと変わった人たちが増えています。カエルや爬虫類のエサとして入手したワラジムシが可愛くてペットにしてしまった、息子や娘が飼っているダンゴムシを見ているうちに、気づけば親が子供たち以上にハマっていた、そんな現象が増えているのだそうです。
 エキゾチックアニマルの業界では、ペット用に輸入される海外のワラジムシ、ダンゴムシが急増中で、1匹数千円で取り引きされる虫がネット上もモゾモゾと歩き回っています。美しい改良品種の作出に尽力されているブリーダーもたくさんいます。

 ワラジムシやダンゴムシの飼育は超簡単で、初めて飼育を手がけた人が繁殖に成功したりします。その反面で、ケージの中で短命を終える子たちがあとを絶ちませんし、数年の飼育歴を持つベテランが大量死させてしまうようなことも少なくありません。
 彼らは土壌生活者で、腐葉土を主食にしている、呼吸のために水が必要である、多くの飼育マニュアルにそんなことが書いてあります。ということで園芸店で高級腐葉土を買ってきて、せっせと水をやり、日陰暮らしの彼らが好みそうなじめじめした環境を再現してみた。なのに徐々に弱ってゆき、気づけば死滅していた、そんな不幸が後を絶ちません。なぜでしょう?
 方法はまちがっていないのに大切なことを見過ごしている、そんな事例が多すぎます。ペット化が進み、飼育ノウハウも充実しているはずなのに、失敗例が多すぎます。困りました。最初は上手くいっていたのにある時から次々と死に始め、どんなに手を尽くしても救うことができなくなる。で、けっきょく嫌気がさして投げ出してしまった、そんな方も少なくないようです。

 野生のワラジムシ、ダンゴムシは3〜4年くらい生きるのだそうです。ところが飼育下では4〜5年あるいはそれ以上も長生きさせることも可能なのだとか。そんな素晴らしい飼育はどうしたら実現できるのでしょう。
 飼育下で疲弊し死滅して行く悲運を少しでも減らしたい、そんな思いで本著を著しました。しかし一方で、失敗とそこから学べることも少なくないし重要であるとも考えます。理想的な飼い方、安全で失敗しない飼育法を公開するだけではおもしろくない。虫の飼育を通じて、自然観察の眼を養っていただきたい、実験や冒険に積極的にチャレンジしてもらいたい。自分なりの飼育観察の方法を見つけていただきたい。ただ単にマニュアルを作成するだけではなく、考えるヒントを呈示できなければ書く意味がない、そう考えました。

 本著を参照していただくことで飼育の改善点を見いだすこともできるでしょうし、より簡単で確実な方法を知っていただくこともできるでしょう。でも、失敗しないこと、無難に飼うことも大切ですが、想像力を駆使していろんなことに挑戦して行くことも重要であると思います。みんさんひとりひとりの熱い情熱が、生き物を飼育し観察するという文化を育ててゆきます。
 本著では、さまざまな問題定義を行ない、それに答えを呈示せずに投げ出すようなこともやります。僕たち私たちが挑む研究に、答えはひとつじゃないし、考え方も変わって行くものですし、そうあらねばなりません。

 小さな虫たちを飼育観察するには、スマホやデジカメの接写機能が重要です。ワラジムシやダンゴムシの顔をズームアップしてじっくり観たことがありますか? 宇宙人みたいだ、怪獣だ、ゆるキャラっぽい、びっくりした、さまざまな感想を持たれることでしょう。あたしゃダンゴムシはガチャピンに似てると思いますけどね。
 本著を読んでくださった皆さんが、もっと良い方法がある、こんなものものエサになる、そんな声を返してくださることを心待ちにしております。▲戻る

cover4.jpg ナチュラリストのすすめ
自然を愛し研究する人たちのための後方支援
2018/08/12 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 ナチュラリストとは自然とその産物を嗜好し研究する人たちのことです。自然と触れ合うにはさまざまな方法があります。野山を散策する、海に潜る、虫や草花を育てる、星や鉱物を観察する。
 自然は私たちの身近なところに広がっているものの、人跡の絶えた大自然の只中に滞在しようと思えば、充分な装備や経験、特殊な訓練を必要とします。自然は身近にありながら、簡単には人を寄せつけない秘境でもあります。
 日々の暮らしに忙殺され、自然と触れ合う機会を捻出できない人たちが、自然と親しむ方法のひとつとして、生き物の飼育や草花の栽培があります。小さな鉢植えを部屋やベランダに置く、小さな生き物の入ったケージを部屋の隅に置く、これらはナチュラリストが自然の一部を暮らしに取り入れ、手軽に触れ合うことのできる効果的な方法です。
 そして世の中には、ヘビやトカゲ、サソリやクモといった世間一般から受け入れられにくい生き物を飼う人たちがいます。そういうものを嗜好する人たちというのは、果たしてどんな変わり者たちなのでしょうか。生き物の進化に興味を持ったことから、両爬やエキゾチックアニマルの世界の扉を開けてしまった筆者は、そこに意外な真実を見つけることになりました。

 生き物を飼うということは、自然を暮らしに取り入れる方法のひとつにほかなりませんが、そこには、同居者の理解、ご近所への配慮といった難関がつきまといます。
 世間一般になかなか相容れない生き物たちの飼育を手がけている人たちは、数々の壁をどのように乗り越えているのでしょう。なぜ変な生き物を飼おうと思い立ったのでしょう。

 本著は、自然を愛してやまない人たちへの応援歌です。どんな形にせよ、自然やその産物を研究することに臆せず挑戦してください。自然科学とその文化の発展には、より多くの研究家の参加が必要です。▲戻る

cover4.jpg 人類汎幼進化計画
2017/11/17 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 生命はどのように誕生したのでしょう。多種多様の生物が存在する中で、唯一知的生命として進化を遂げた人類は、いったいどのような経緯で知性を獲得し、文明社会を築くに至ったのでしょう。人と生物の進化について調べて行くうちに、あるいは様々な虫や小動物を飼育するうちに、生き物の世界や人間社会のウソとホントウがいろいろ見えてきました。
 生き物たちはよく言われるように弱肉強食の掟や生存競争の法則に従っているわけではありません。競争し争うことが人間の宿命というわけでもありません。人類は哺乳類として究極の進化を遂げ、進化の行き詰まりに瀕し、滅びの危機を迎えようとしているという悲観論も正しくありません。
 ヒトは、新たな動物群を構成する最初の種として、哺乳類から二百数十万年ほど前に分岐したばかりの若い種です。若くて希望いっぱいなのです。

第1章では、生命とはなにか、進化とはなんなのか、そのメカニズムについて考えます。
第2章では、陸に上がった脊椎動物たちがどのような進化を遂げ、人類を導いたのか、その進化ドラマを解明してゆきます。
第3章では、人類を哺乳類から分岐した新たな動物群を構成する最初の種であるという考えに基づき、新しい分類法を提案すると共に、生物種としての人類の将来、人間社会の今後の在り方について考えてゆきます。

 本著をお読みいただければ、人類に明るい未来をもたらすのは、正しい統率者の出現や、新たなイデオロギーの登場ではなく、私たちひとりひとりの熱い思いであることが実感としてご理解いただけると思います。
 人類は今、大きな岐路に立っています。正しい選択をする鍵を握るのは私たち自身です。▲戻る

cover2.jpg 単純世界の真面目症候群
Simple System and Serious Syndrome
2017/8/30 発行
¥ 250- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 地球に来て半世紀以上になりますが、ここは不思議と不条理に満ちあふれています。奇妙なこと、不可解なことも大多数の人がそう感じなければ、それが常識でまかり通っちまう。変だ、おかしい、そう感じる人こそが、変な人、おかしな人、そういうことになっちまう。
 それで世の中が無事に回っていれば、万事OK。
 ある時、外より来訪者来たりて、これって何か変じゃね? とおっしゃれば、確かに変だ、考えてみれば変だ、そういうことになってみんなで否定し、みんなで笑う。じつは以前から変じゃないかって思っていたんだ、そう臆面もなくぬかしやがってそれでOK。常識なんて場所と時間がどんどん変えて行くもの。  だけどそんなだから地球っておもしろいのかもしれない。創っては壊し、人間社会はたちの悪い冗談の繰り返しなのです。みんなで笑い飛ばせば、謎も矛盾もヤなことも、素敵なおとぎ話しになってしまうのです。  ここには宇宙人の侵略から地球を守っているおばちゃんがいます。しじゅう変な音を立てて周りに不快をまき散らしているジジィがいます。ここにいる文明を有する生命は1種類なのに、数千の言語が存在し、たくさんのちがった文化、ちがった常識が存在します。世界人口が倍に増え、漁獲高が数倍増になれば、お魚さんの方もちゃんと増えてくれます。
 何かがおかしい、そんな疑問を抱くのは勝手ですが、それを真面目に考えるのは異常です。ほんとうは異常ではないんだけど、周りがすべて冗談なら、真面目はやはり異常ということになっちまう。  世の中を支える摂理は単純です。おかしなものにはフタをすべしです。フタを開けて真面目に考えてはいけません。
 気持ちよく流れている常識に異を唱えてはいけまへん。そんな異端児が増えれば、それは社会病理となって世の中を侵食してゆきます。真面目シンドロームの蔓延です。恐ろしいことです。
 地球への観光、冒険、研究、はたまた移住、侵略をお考えのみなさん、この美しい星には、地球人といういささかやっかいでおもしろい文明人が待ち構えています。こいつらなかなか手ごわいですよ。
 驚異に満ちた世界に、あなたも挑んでみますか? 侵食してやるつもりが、すっかり染められてしまった、そんなことにならないように、ご注意のうえ邁進ください。▲戻る


■小説


cover3.jpg ときの壁そらの穴
2021/07/12 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 時空を操る魔術師、そう呼ばれた作家が個性的な手法で起業した出版社新叡社。そこに入社した僕は、編集者として有名な作家を世に送りだしたい、そんな夢をいだいていた。でも個性を重んじる社風は次第に失われ、トップダウンの体質が色濃くなっていった。文学会に新風を吹き込むような新人を発掘するよりも、ベストセラーにならなくても失敗のない作品を見いだすこと、斬新な独創性よりも、選考基準に則した無難な作品を起用する、それが社の方針になっていった。それどころか文学そのものを離れ、現代のニーズに応じた多角経営を目指して行く、経営はそんなことを言い出した。
 会社が営利至上主義に傾倒しようとも、ファンが会社に求めるものは文学だ、ここは出版社だ。そう言って僕は経営に楯突いた。  しかし若造の安易な義憤が通ずるはずもなかったのだ。僕は編集の仕事を外され、実在するかどうかも判らぬ辺境の町に左遷されることになった。
 失意のどん底のまま訪れたその町は、ネットもパソコンも携帯電話もないアナログ時代のまま時が止まった場所だった。
 現代社会の外側、ここをそんなふうに評した先輩がいた。その先輩もここに長くは居つかず、もとの世界へ帰ってしまった。

 野山とか舗装されていない道とか、レンコン畑の間の抜けた風景、建物はどれも低く2階建て以上のものは少なく、入り組んだ道は車の侵入を寄せつけない。小さな土地に大勢の人々がひしめきあい、町それ自体が1つの集合住宅みたいなことになっているが、都会のような喧騒というものがここにはない。

 現代文明を寄せつけない陸の孤島で、僕は絶望を享受し孤独の殻に閉じこもってしまうつもりだった。しかし孤島にはそんな僕の豪快に笑い飛ばしてしまう奇妙な人びとがいた……。  ▲戻る

okei 時計仕掛けの夢世界
LUNATIC TWILIGHT episode.3
2019/03/10 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 夜遅く帰って来てパソコンをいじっていると、画面の中に何やら怪しげなモノがいすわっていて、ジトーっとこちらをうかがっていたりしたら、どうします? 疲れているせいだと寝ちまいますか? 朝になってそいつがあろうことか机の上であぐらをかいていたりしたら、どうでしょう? 2度寝したら会社に遅れちゃいますよ。こんなのまだ全然ましな方で、飛び出してきたモンスターにものを壊されたり部屋をめちゃくちゃにされたり、果ては人間様の方がパソコンに取り込まれてしまったり、そんな恐ろしげなことがあるらしいですよ。  そうした電脳ネットワークのあり得ないお困りごとは、CSSすなわち Cyber-space Security Service におまかせ、サイバー世界の怪事件のエキスパートが馳せ参じ、ちゃちゃっと解決してくれます。なにせ彼女たちは、人知の及ばぬすごい科学力を持っていたりする。  そんなわけで、CSSのお嬢さん方、某家電量販店のトラブル解決に出動したわけなんだが、今回の敵はかなり手ごわかった。その魔女は、世界は腐っている、私が世直ししてあげましょ、そんなたいそれたことを豪語し、一夜にして世界を砂漠に変えちまった。  文明社会から突如不毛の大地に放り出された人々は、途方に暮れ、やがて残された資源や食料を巡って争うことになった。  こんな時こそ、例の隕石衝突事件からあっと言う間に被災地を復興させ新都市を築いた謎の科学力にものを言ってもらいたいところなんだけど、肝心の新都市エリア舞霧崎は砂ぼこりを被ってくーすか眠ってやがる。  でもね、CSSのお嬢さん方はくじけなかった、悪い魔女をこらしめて世界を取り戻します。そう宣言したんだ。▲戻る

cover.jpg 三角界の迷子たち
LUNATIC TWILIGHT episode.2
2018/01/27 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 大質量隕石衝突事件すなわちレジェンドスノックは、ひとつの町を一瞬にして吹き飛ばしてしまったわけだが、深い霧に包まれたあと、それが晴れるとそこにはびっくり仰天の近未来都市が出現した。奇跡的に人的被害もほとんどなく、人々は新しい町でまったく新たな暮らしを始めることになった。エリア舞霧崎、そう呼ばれる新都市の中に再建されたUA学園は、まるでだまし絵のような迷宮になっていて、素人では校内を思うように移動することもままならない。柔軟な発想と豊かな想像力がなければトイレにだって無事にたどりつけないし、食堂を捜し当てる前に昼休みが終わっちまう。でも、そこは若さというか、難解なゲームもやり込むうちにサクサク解けるようになるように、生徒たちは異常な空間を普通である如く平然と学園生活を送っている。
 しかし、いくら学園がユニークでも平穏ばかりではつまらない。パニックの1つや2つ、怪事件の3つや4つ起きてもらわないことにはお話しにもならない。
 新たな世界はこれまでと何かがちがっていた。人々は知らない間にちがう日常を歩み始めていたり、夢と現実の境界を超えてしまったり、はたまた奇妙な電脳世界に迷い込むことになってしまったりした。
 異変に気づかなければ自分が異世界の迷路をさまよっていることも理解できない、そんな荒唐無稽な迷路を脱出する手だてはあるのか。本著に描かれた悲喜劇を読み進めるうちに、読者たるあなた自身が迷路に引き込まれてしまうかもしれない。充分にご注意を。▲戻る

cover3.jpg 少女たちと星の序章
LUNATIC TWILIGHT episode.0
2017/10/16 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 大質量の隕石衝突のあとに突如出現した謎の近未来都市エリア舞霧崎。日本国内にありながら事実上鎖国状態となっているこの独立自治区の内情はいまだ外にはなかなか伝わってこない。危険レベルの放射線で汚染されているとか、未知の病気が蔓延しているとか、あるいは宇宙人によって占領されているとか、そういったさまざまな噂とは裏腹に、そこには夢と希望に満ちた快適ライフが存在する。これを疑うなら、エリア内にこっそりと侵入する方法をお教えしよう。なに、心配は要らない。身の安全と無事な帰還は保証する。ばれたらどうなるかって? べつにどうにもなりゃしない。エリア舞霧崎を鎖国状態にしているのは、自分たちの力が及ばない政府の警戒心であって中の人たちは友好的そのものだ。
 本著はひじょうに数少ない、エリア内からの情報源のひとつではあるのだが、現状をつまびらかにするのは本著の役割ではない。それはまた次回のお話しだ。これはカタストロフ以前の、この地がさびれた小さな田舎町だった頃のこと、小高い山の上にぽつねんと佇むココア館なる洋館で、少女たちが風変わりな図書館を営んでいた頃の、のどかでハートフルで、それでいて波瀾のひとつも起きる、けなげで可愛らしい奮戦記だ。都会の喧騒と電脳社会の慌ただしさにお疲れのあなたに、甘くてちょっぴり不思議なティータイムをお届けしよう。▲戻る

cover.jpg あかねだいばくはつ
2017/05/01 発行
¥ 290- (Kindle Unlimited ¥ 0)

 今をさかのぼること○○年ばかり、スマホがまだなくて携帯電話の最新モデルが2つ折りのパカパカで、インターネットの常時接続サービスの普及率がそれほど高くなく、SNS も YouTube も今ほど一般的ではなかった頃のお話し。
 不況がどんどん深刻化し、富は金持ちだけにますます集中するようになり、市民生活は将来不安がふくらむばかり。政治家は汚い、企業は悪い、資産家はずっこい、みんな嘆いてばかりだけど、他人のことを悪く言う前に自分で何かをしようとしたのかい?
 古い因習にとらわれた小さな田舎町に住んでいた あかねちんは、こぶしをグーして立ち上がった。わたしたち、やろうと思えばなんでもできるし。世界を網羅するインターネットに自由にアクセスできる端末だって持ってるし。愚痴ってるひまがあるなら、未来のこと前向きに考えようよ。世の中には一般市民の数がいちばん多いんだよ、みんなが夢と希望を持って前に進もうとしたら、その大きな波を止める力なんてどこにも存在しない。わたしたちって最強なんだよ。
 そうして あかねちんの呼びかけに少しずつ人々が集まり始めたんだ、いろんな夢やアイディアを持って。  人々の夢を乗せたトゥルーカラー号は、タイヤが18個もあるでっかいトレーラー。どんな難関だって力強く乗り越えちまう。みんなも乗り遅れるな。▲戻る

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索引

目次
無脊椎 等脚類 クモ サソリ
多足類 無翅類 直翅類 半翅類
膜翅類 鱗翅類 鞘翅類 コガネ
クワガタ 魚類 両生類 カメ・ワニ
トカゲ ヘビ 鳥類 哺乳類 絶滅
庭草 雑草 高山 飼育 ヒト
□ 飼育動物データ


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