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クロナガアリ

2014/02/07


 ずいぶん久しぶりにアリンコを飼うことにしました。動きがのろくて雑草の穂でも与えておけばいいだけのアリというのを手に入れました。なんじゃそりゃ。アリに詳しくない筆者はなんだか妙に感心してしまって。
 これまでにもアリンコはあれこれ飼ってみたのですが、あまり気合入れて飼育したことがありませんでした。2005年頃だったかなぁ。山岳地に新居を構えてあまり間がない頃で、そここにいる虫やネットで入手した虫を手当たり次第に飼っていて、アリンコの世話をあまり焼いてやれませんでしたし。別項でいくつかのアリについて記述しておきますが、けっきょく最も気合を入れたのは、子供の頃に飼ったトビイロケアリでした。友人と共に公園でアリの巣を襲い、たくさんの働きアリやら幼虫やらを捕獲し、それを砂で満たした水槽で飼ったのですが、女王は手に入らなかったと思います。それでも働きアリたちは立派な巣穴を作り、せっせと幼虫の世話を焼き、春には羽アリがたくさん羽化してきました。



 今回入手したのはクロナガアリ。一見すると平凡なアリンコですが、たしかに動きが緩慢でひじょうに扱いやすいです。女王と数十頭の働きアリからなる小さなコロニーを手に入れたので、せっかくだから少しは気合を入れてみようと、ネットであれこれ調べ「ありんこすぽっと」というサイトを見つけ、そこで取り扱っているオリジナル飼育ケースを買い求めることにしました。
 手のひらサイズの透明容器にスポンジが敷いてあり、その上に6つの小部屋がのせてあって、各部屋は透明チューブでつながっています。左上の小部屋からはチューブが外に伸び、それは大きな透明ケースにつながっています。以上のシステムがまとめてフタ付きのケースに収容され、すべてが透明でアリが観察しやすいように設計されています。また、コロニーが大きくなってくれば小部屋を増設することもできるのです。
 長年の地道な飼育と研究によって開発された飼育ケースでしょうが、砂を使わずにアリを長期飼育するなんてじつに画期的です。本当に素晴らし成果だと思います。



 とりあえず、左上の小部屋にコロニーを収容し、右側のもう1つの小部屋と左側の大きなケースにだけアリが行き来できるようにし、あとはチューブに詰め物をして立入禁止にしました。コロニーが大きくなるまでは、2つの小部屋と大きなケースのみが彼らの生活の場のすべてです。



 上の写真は、コロニーを収容した小部屋のクローズアップ。3頭の女王と働きアリたちが判りますか。小さな粒々は餌となる植物の種です。



 小部屋の左側のチューブから進入できる大きなケースは餌場です。そこにカゼクサ、メヒシバ、ヒマワリ、カボチャ、レンズマメといった種を入れてみました。最初の2種は「ありんこすぽっと」さんから、クロナガアリに最適な飼料として分けてもらったもので、あとのものは爬虫類飼育で使っているものの流用です。種以外にも、爬虫類用のドライフードを入れておきました。ドライフードは動物質の多いものと植物質の多いものを2つ。



 最初は注意深く見守ろうと、飼育セットを自室に置いておきました。クロナガアリは冬場でも活動することがあるということで、筆者がいない時は暖房を使用しないけれど、休眠してしまうことはないだろうと考えたからです。東向き2重サッシの部屋は真冬でも厳寒にはなりませんし。
 ところが4日目の朝、夜間との温度差で結露が発生し、アリたちの小部屋が水没してしまいました。人間にはたかだか結露でも、アリンコには洪水です。上の写真では判りにくいですが、小部屋は水浸しになっています。



 上の写真は、水没した小部屋のクローズアップ。女王を含めアリたちは非難してしまい、運び込まれた種だけが水に浸っています。



 非難先は、餌場に通じるチューブの中でした。



 この時までに、餌場の種はすっかり移動されており、爬虫類フードは半分ていど食べられていました。カゼクサとメヒシバは小部屋に持ち込まれ、他の種は餌場の隅っこに移動されていました。ヒマワリやカボチャ、レンズマメは拒絶されたのでしょうか。



 小部屋の水をきれいに拭き取り、チューブ内のアリたちをそこに戻して、再スタートです。今後は加温している温室に収容します。冬なのに20℃以上を常時維持するここは自然状態とはほど遠いのですが、結露に見舞われる場所よりはいいでしょう。



 初めてこの飼育セットを立ち上げた時は、アリたちは2日間は小部屋から動こうとはしませんでした。ところが再スタートの時は働きアリたちはさっそく活動を開始し、チューブを伝って餌場に赴き、せっせと種を小部屋の居住区に運び始めました。
彼らが最も重要な食料を考えているのはカゼクサの種のようです。次にメヒシバ。そしてこれまでずっと空家のままだった右側の小部屋に、メヒシバの皮を捨てていました。
 翌日、居住区となった最初の小部屋にはカゼクサとメヒシバの種が満たされ、餌場では人工飼料に食痕が見られました。人工飼料はその場で食べているのでしょうか、居住区でのストックは見られません。人工飼料はカビやすいので、加水したスポンジを敷いている居住区でのストックには向いていません。アリたちはそのことを知っているのでしょうか。恐るべしアリンコ。
 「ありんこすぽっと」さんの説明では、この飼育セットのスポンジを充分に加水しておけば、別に飲み水を用意する必要はないとのことでしたが、暖房機で加温している温室内はひじょうに乾燥しやすいので、餌場に小さく切ったスポンジを置いてそれを加水しておいてやろうと思います。このスポンジは鑑賞魚の飼育に用いるフィルター用のウールマットで、常に水の中で使用するものなので、飲み水の貯水には向いていると思います。

 「ありんこすぽっと」さんのサイトには、豊富なアリの飼育ノウハウと、さまざまな種類のアリの生態が写真付きで詳しく解説されています。興味をお持ちの方は、ぜひ参照してみてください。閲覧しているだけでアリンコ博士になれそうです。

↓ ありんこすぽっと
http://arinko-spot.com/

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