ワラジムシ11
2019/05/18
2月に庭で採集したワラジムシたちの飼育は順調です。庭ではコロニーの中にオカダンゴムシも混ざっていたので、最初から2種混合状態で飼っていますが、問題はありません。
真冬の屋外から加温した温室に移され、温度がいきなり20℃近くにまで上昇したので、そのせいか飼い始めて間もなく繁殖が始まりました。写真右下に幼虫が見えますね。
幼虫(矢印)は成虫とちがって透明感のある白色をしています。これで孵化して採餌を始めたくらいの幼虫です。
同居中のオカダンゴムシと。彼は野生時代からの隣人です。
背中の黒い筋が見えない幼虫は、まだ採餌を始めていない孵化直後の幼虫のようです。小さな丸いものはオカダンゴムシの幼虫でしょう。ワラジムシのそれに比べるとかなり小さいです。
相対的に冬場は黒っぽい個体が多い気がするのですが、どうなんでしょう。
一般的にワラジムシよりもダンゴムシの方が人気が高い気がするのですが。筆者にとってはワラジムシの方がなじみ深いです。見かける個体数が多いですし。虫に興味がない方の中にはワラジムシとゾウリムシの区別がつかないという方もいるらしい。名前的にはいずれも日本古来の履物なんですが。
4月中旬頃から明るい色の個体が目立ってきた(気がします)。もしこれが事実なら、暖かい季節は脱皮して体が固まってからも明るい色のままということなんでしょうね。
樹皮の裏で会議中。うちで生まれた子たちも春にはずいぶん大きくなりました。四角い糞がたくさんあります。
ワラジムシたちは日中は土から遠いところに多く集まります。
5月に入ってから、また新たに幼虫が生まれるようになりました。どんどん増えますよ。
そして再び庭での最中を実施しました。約5分もの採集時間ワラジ約20頭、ダンゴ3頭が得られました。
その時は気づきませんでしたが、ムカデの子が混ざっていることが写真で解りました。ケージの中で小さな幼虫を捕食しながら成長するのでしょうか。それもまた一興です。
最近はワラジムシの数が圧倒的です。オカダンゴムシは幼虫の孵化をわずかに認めたものの、その後増えてきた感がありません。
オレンジ地にマダラ模様の個体がいます。きれいです。
このハイポ的色合いの個体を集めて選別固定するのもおもしろいかもしれませんね。固定できるかどうかは不明ですけど。