フライッシュマンアマガエルモドキ
2019/06/17
グミガエルの愛称で最近になって流通するようになったグラスフロッグの仲間です。アマガエルモドキ科として分類されるグラスフロッグの仲間は、カエルらしからぬ虫のような鳴き声のため、数年前まで発見されなかった、そんな記事を読んだことがあります。体が透明で、とくに腹面は内臓が透けて見えるほど。グラスフロッグの名のゆえんですね。中南米に分布し、本種はコスタリカ産だと聞きます。
フライッシュマンの名称は、学名 Hyalinobatrachium fleischmanni の種小名から来ているようですが、後半をグラスフロッグではなくアマガエルモドキとしたところはいささか学術的ですね。現在のところおおむねフライッシュマンアマガエルモドキの名称で流通しているようです。
グミガエルとはよく言ったものですね。ものにくっついて休んでいるさまは、まさしくカエルの形をしたグミです。
腹面はほぼ完全な透明で、内臓が透けて見えます。
大きな目玉は夜行性であることを示しています。こぼれ落ちそうなほどの大目玉で、アマガエル等と異なりかなり正面を向いています。
正面図。これほどの透明感にどんなメリットがあるのでしょう。
ものにくっついている時は、容姿も特徴的ですが、動き出すとカエルらしい姿になりますね。
ジャンプ力、機動性、日本のアマガエルと変わりません。想像していたよりも機敏に動き回ります。
そのうちカプセルフィギュアとかになりますね、きっと。それと今はかなり高価ですが、今後ブリードが進んで値も下がってゆくでしょう。筆者は思いのほか安価で入手できたんですけど。
サイズ的にはせいぜい2cmといったところ、もう少し大きくなるのか、このていどなのかは不明です。
とある業者の記事で「イエコ爆食、飼いやすい初心者向き」なんてフレーズを目にし、それも入手するきっかけになったのですが、実際にはそうはゆきませんでした。
孵化間もないレッドローチを与えても見向きもしません。採餌は夜間にしか行わないのでしょうか。筆者の経験では夜行性種の多くは飼育者に合わせて日中でも採餌するように慣れさせることもできます。
平素は日中はこんなふうにして休息しています。背面から見てもかなり透明ですよね。ほんとグミです。
色合いには個体ごとにじゃっかんの変異が見られますが、カエルの仲間は状況によって色が変わることが多いので、個性なのかその時々によって変わるのか判りません。といっても大きな差異はありませんけど。
日中は目を閉じていて、少々の刺激では目を覚ましません。じっとしていれば捕食者に気づかれないと思っているようです。
最初は大きなケージで温度や湿度に勾配ができるように配慮していたのですが、エサ虫を見つけられないのかなかなか採餌しないので、小さな容器に変更しました。
エサ皿の中のレッドローチ。バナナをせっせと食べています。バナナは数日で腐敗しコバエがたくさんわいて、それもカエルのえさになるだろうと企んでいます。
なんだかレッドローチの飼育写真のようになっちまいましたが、カエルのエサですからね、これ。
本種の最適温度は不明ですが、カエルに対して高温を維持するのは無謀でしょう。現在のところこの季節には珍しく低温で推移しており、夜間は肌寒いくらいの日が多いです。本種がもっと積極的に採餌するには夜間の温度がもっと高くなる必要があるのでしょうか。よく判りません。現在のところ採餌に対してひじょうに消極的です。