ピンクドラゴンミリピード
2019/08/22
ショッキングピンクドラゴンミリピードなんてものものしい名前でも通っている美しいヤスデです。それが正式な英名であるとも聞きます。和名ではショッキングを付けたり付けなかったり。2007年にタイで発見されたそうです。ここ十年かそこいらの間にメコン川流域で1000を越えるヤスデが発見されたとか。この美麗種の発見で調査に火が付いた、かどうかは知りませんが。
これは体長15mmほどの幼虫です。淡いピンクの透き通るような体色をしています。
さらに小さな10mmほどの幼虫。上手く育ってくれると良いんですが。
成虫でも3cmていど。日本でも庭によくいる臭いやつと同じくらいの小型種です。エサ皿に乗っているのはドッグフードとカトルボーンです。ほかにもニンジンなどの野菜も食べるかと。
各節の外縁にピンクの突起が並んでいます。肢も淡いピンクです。なかなか強烈な色合いですね。
ネット上には、各節にバンド状にピンクが入るものや、ピンクの部分がさらに多いものなどもいますが、それがすべて本種の変異型なのか、別種なのかは不明です。ショッキングの付く付かないで種類がことなるとか?
飼育環境。小さなヤスデなので、小プラケースで飼います。エサ皿と昆虫ゼリーを入れておきましょう。底には加水した腐葉土を敷いています。これを同じように腐葉土を敷いた大きなケースの中に置きます。写真のペットボトルは凍らせた水、夏期対策です。1日に1度交換します。外側のケージでも別種のヤスデを飼っています。つまり、ヤスデのケージに本種のケージを入れているというわけ。大小それぞれのケージはフタをして防虫シートを挟んでいます。
それにしてもこの色合いはかなりすごいですね。これでもっと大きかったら迫力ものですが、現物はひじょうに小さいです。
与えたエサはあまり消費されていません。主に腐葉土を食べているのでしょうか。
ショップで購入すると現在でもかなりの高値だと思われます。今回は自家繁殖されたものがネットオークションで比較的安価で出ていました。
筆者はこれまでヤスデにはあまり手を出しませんでした。低温多湿を要する動物を上手く飼う自信がないからです。しかし最近はワラジムシやダンゴムシの飼育が上手くいっているので、飼育に挑戦することにしました。もっとも陸棲等脚類は多湿を好むというわけではありませんが。
飼育を始めて半月ほどになります。猛暑の折りに入手したのは無謀だったかもしれません。冷房設備も用いませんし。とりあえず凍らせたペットボトルでなんとかうまく行っています。